新宿少数民族の声

国際ビジネスに長年携わった経験を活かして世相を論じる。

「経済重視」の岸田内閣の減税策に思う

2023-10-28 07:11:57 | コラム
岸田総理の奮起に期待したい:

正直な所、私は税制の仕組みであるとか政治の手法等には暗いのである。一昨日の事で日経新聞出身の経済評論家で町田徹氏だったかが「所得税が減額されるのは、今年の収入が確定する来年6月頃から」と言ったのを聞く機会があった。岸田総理もこれと同じ内容のことを言われたので、私は「年末調整と確定申告が終わらないと」という意味なのかと解釈した。しかも、所得税減税となると法改正が必要なのだとは知らなかった。そんな先の事になるようだ。

そうなのであれば、3万円の減税はただひたすら待っている事しかないようなのだと認識した。それでは、当方は何とかして来年のその頃まで生き長らえていなければ、その恩恵に浴することが出来ないのだとも理解した。

そこで考えて見た。来年になって年金から引かれる所得税が(3万円÷12で)2,500円/月と減額されると仮定した。すると、減税になったと認識し理解する為には、今年の6月辺りの年金の振り込みの通知の葉書を探し出して後生大事に保存しておいて、新税制と比較しないと減税なったことが確認できないのではないのだろうか。それとも、法改正の後では、6月に一気に3万円も所得税を減額するのだろうか。

同じように、住民税を1万円減額するという事は、12で割って毎月833円減らす事になるのだろうか。すると、テレビの街頭インタビューで女性が指摘したように月割りにすれば、所得税と住民税の減額の合計は月割りで3,300円という事になるのだ。岸田総理はそれだけの減税が国民の負担をいくらかでも軽減して、消費行動を活発化すると考えておられるのだろうか?

3,300円/月という金額が大きいのか小さいのかはそれぞれの家計によって異なるだろう。それほどの金額の減税の為に、国民を8ヶ月も待たせることが支持率低迷に悩む岸田内閣にとって有効な策なのだろうか。産経新聞では乾正人氏が総論として「現状で岸田さんが解散を打てば大敗か?」と指摘していた。

私は何もこの減税策だけのことではないと思うが、岸田内閣にはその危険性なきにしもあらずと感じている。まさか、その結果として故安倍晋三元総理が言われた「悪夢の民主党政権」が再現するまでの事態には立ち至らないと希望的にも観測している。

昨日辺りの衆議院予算委員会での質疑を聞いていると、岸田総理は野党側の突っ込みに対して言葉巧みにのらりくらりと体をかわされて、決して言質を取られるようなことにはならなかった。だが、わが国の「経済」は何時まで経ってものらりくらりでは乗り切れない事態ではないのかと思う。

昨日のジムの帰りに、バス停のベンチに並んで座っていた80歳代半ばというご婦人に話しかけられた。この方は「岸田さんという人は何だか何時もハッキリしないが、あれでは不安です」と言っておられたのだった。あらためて、総理に奮起をお願いしたい思いだ。


10月27日 その2 「今頃そんなことを言うのか」と笑われるかな

2023-10-27 12:58:46 | コラム
危険な電話の正体を見破るには:

昨日の夕方の事だった。固定電話に登録していない番号から3回もかかってきた。当家はナンバーディスプレイ方式にしてあるから、勿論出たりしなかった。だが、3回目では留守電になる否や「X?YZO!」という具合に聞き取れないような会社名を名乗り、チャンと我が家の名字を連呼したのだった。「何だ、これは」と当然のことで相手にしなかった。

そこで、ふと思い出したのは、何時だったか不審な電話がかかったときに、居合わせた二男が素早くその番号をスマホに入れて検索した事だった。検索の結果では何かの売り込みだと判明したのだった。そこで、「私にも出来るか」とばかりに、早速スマホを取り出してその番号を検索してみた。電話の正体はいとも簡単に判明した。

それは不動産業者の勧誘であり、警告されていたことは「ウッカリ出てしまって執拗に迫られたならば、即刻切るかあるいは消費者センターに知らせなさい」だった。それまでは登録していない番号からの電話には出ないようにしてきたが、このように検索すれば相手の正体も解ると大いに勉強になった。

そこで、何かの参考になるかと考えたことと好奇心から、無用だと言われそうなことで、電話機に保存されている登録していなかった番号を幾つか検索してみた。一つの例外を除いては売り込みか勧誘だったが、例外の番号は不気味だった。解説では「高価で処分したい品物があるかと問い合わせ、その内容次第で・・・となる危険性を秘めた、かのアポ電の類いの危険性あり」となっていた。

今さらながら、身の危険が意外にもこういう手段で迫ってきていた瞬間があったのだと、知り得た次第だった。そこで考えたことはと言えば「最早この手の電話しかかかって来ないのであれば、危険な固定電話を止めて、時代の流れに即応した形で携帯電話のみにする手もあるか」だった。だが、固定電話を止めてしまった後に、未だに扱い慣れていないスマホだけ残すのは得策とは思えないと考えて忘れることにした。


我が国では人手不足が深刻化

2023-10-27 07:40:35 | コラム
人手不足に解決策があるのか:

街に出れば「空車」で走ってくるタクシーを殆ど見かけなくなった。この近所では東京山手メデイカルセンターの正面入り口には何時も客待ちのタクシーが長蛇の列をなしていたし、バスで10分ほど先の国立国際医療研究センター病院ではタクシーの列は大久保通りにまではみ出しているのが普通だった。それがどうだろう、その2箇所には今やタクシーは影も形もないし、大久保通りには空車は入ってこない状態だ。

テレビのニュースでは都内のタクシー会社の社長が「保有する車の半数は運転手がいないので動いていない」と苦境を訴えていた。運転手不足であるという事。「そこで」とばかりに岸田総理は「ライドシェア」の解禁を唱え始められた。ところが、世論調査では不人気で「安全性に問題あり」という見方が大勢を占めていた。

「安全性」とは乗客のそれを指すだけではなく、タクシーのように防護壁が設置されていない車両では運転手が危険にさらされるのではないかという見方が多かった。何事でも「コインの裏側」があるものだが、その調査だけを見れば「これほど歓迎されていないのか」と寧ろ驚かされたほど、否定的な見方をする人が多かった。

視点を変えてみよう。今月の初めに熱海のホテルという名の旅館の和室に2泊3日滞在する機会があった。食事の配膳は女性の係員に先導されて屈強なアジア系かとも見える若者2名が持参した。配膳は女性の担当。布団はどうするのかと見ていれば、その若者たちがノックだけで入ってきて無言で整えて一礼して帰って行った。

夜の8時過ぎに大浴場に行くと、その若者と同僚と思しき連中が入ってきた。そこで、「貴方たちは何処の国から来ているの」と尋ねると「ネパールです」と答えた。彼らはおとなしく控え目に動き、楽しそうに入浴してリュックを背負って帰って行った。この業界の人手不足は深刻化の一途だと聞いていたが、熱海ではネパール人に依存していたのだった。

有識者の中には「労働年齢の人口が不足している以上、外国人の労働力に依存せねば事態は好転しない」と言う人が多い。だが、私がこれまでに展開してきた「駕籠に乗る人担ぐ人そのまた草鞋を作る人」論から考えれば、熱海の例を挙げるまでもなく、明らかに不足しているのは「そのまた草鞋を作る人」の層なのではないのか。

参考までに回顧しておくと、2010年にカリフォルニア州ロスアンジェルスのKorea townで見た韓国料理店ではヒスパニックが下働きの雑役夫であり、彼らの賄い食の残飯を嬉々として食べていた。

そこに期間を限定して外国人を導入して引き当てようとしても、低所得しか見込めない職場に彼らが嬉々としてやってくるのだろうかとの疑問が残る。識者は「日本語を習得させるのが先だ」とも言われるが、ここ新宿区に無数に存在する日本語学校は、そういう政府の意図と連動していなければ、効果は発揮できないと思う。

問題は「言葉」にあるのではないのか。日本語を学んだ経験がないので論じられないが、短期間では習得が難しいと聞いた。相撲部屋のように日本語しか意志伝達の手段がない世界で共同生活をさせれば(すれば)、あれほど上達することは解っているようだ。ではあっても、即労働力として活用したいのであれば、あれほどの期間をかけてはいられないだろう。

アメリカに行けば、タクシーのドライバーが英語もろくに解らない外国人であるのは普通のことだ。今やカーナビ(GPS?)の時代であるのだから、行く先だけでも理解できる程度の日本語力でも務まるのかも知れない。だが、そのために外国人を大人数で雇い入れるだけの素地というか環境は整っているのだろうか。この辺りが問題点になるのでは。

ここ新宿区百人町界隈のスーパーやコンビニのレジに、外国人の女性がいるのは普通の現象だ。でも、彼女たちは就労許可を得ているのだろうか。その辺りの法整備も鍵になるのではないかな。週刊誌には「小室氏は就労許可を取れても、同一家計内の真子さんは取れない」という意味の記事が今頃また出ていた。我が国では不法就労が横行していないかと気懸かりだ。


岸田総理は減税案を検討されるとか

2023-10-26 08:54:11 | コラム
岸田総理の減税策への批判に思うこと:

世耕参議院議員会長が真っ向から批判されたのも凄いと思って聞いたが、テレビを見ていた限りでは、昨日は減税策への批判をかなり熾烈に展開していた。与党の重要人物が言われたのは衝撃的だったが、テレビ局でも岸田総理とその内閣に対しては手厳しくなってきたのではないかと思うことがあった。

昨日の朝は、テレ朝にゲスト出演の田崎史郎氏が穏やかな口調で具体的ではない辺りを非難していたが、消費税減税が党内で言われていることについては「それは駄目だ。今言い出しても実際に税率が下がるのは1年先のことになるから、その間に消費者は下がる時期を待って買い控えるから」と切り捨てていた。

すると、午後になってどの局だか失念したが、街頭で「4万円還元」について訊かれた女性が「それだと、月に割れば3,300円にしかならないのだ。実際の効果は疑問だ」と否定的だった。もっと還元の額を増やせと聞こえた。

フジテレビの夕方のニュースでは、街頭で小まめに「貴方の給与は?」と訪ねて回っていた。矢張りというべきか何と言うべきか、全ての年齢層で会社勤めと思わせる人たちは(嘘か誠か)手取りで50万円を超えているという声が出なかった。意図的に低い方たちを選んで流したのか知らないが、これでは「安い日本」と自虐的なことが言われる訳だと思わせられた。

また、中年の方は「給与は7,000円上がったが、所得税と厚生年金等の保険料を合わせて6,000円になったので、正味1,000の昇給になってしまった。この辺を何とかして貰わないことには」と語った。

月給を頂戴する生活が終わってから30年にもなってしまったので、現実がどうなっているか解らない。だが、昨夜聞いた手取りの額では、手取りが1990年代と変わっていないのではと、寧ろ異常ではないのかとすら感じていた。

岸田さんは国会の代表質問でも「また」というか「未だに」と言うべきか不明だが「検討する」というお馴染みの表現を使っておられた。勿論、良い減税策を慎重に検討して頂く必要があるとは思うが、この期に及んで「検討する」は遅すぎるような気がしてならない。

総理に対しては「財務省の言いなりだ」という声が相変わらず聞こえてくるが、昨夜聞いたような低水準に給与を留め置いている経営者たちに責任はないのだろうか。

何ヶ月以前のことだったか、Prime Newsで反町理が「TSMCが新工場の立地を熊本県に決めたのは九州の給与水準が低いからだと聞いたときには慄然となった」と慨嘆したのが忘れられない。韓国にも給与水準では抜かれたという話も聞いた。

昨日は「岸田さんだけではなく、財界と経営者たちにも奮起して貰わねばならないのではないか」と、あらためて痛感した次第。


本25日のNEW YORK TIMESから

2023-10-25 14:37:56 | コラム
一寸面白かった見出し:

私はジムで形だけの“work out“を終えてから、幾らかでも帰りのバスまでに時間に余裕があるときに、サロンに置いてあるJapan Timesの後ろに付いているThe New York Timesの見出しだけを拾い出して、5分ほど小さな声で音読するようにしている。目的は記事の内容を追うのではなく、初見でも音読できるかと、順調に衰えつつある英語力を少しでも維持出来るように努力しているのだ。

今朝はその見出しの中で「面白いな」と思うものを発見したので、以下に紹介しておこう。それは「もし、イスラエルがハマスを一掃してしまったら、ガザには政治的空白が生じるだろう。その後にガザを誰が統治するのだろう」となっていた。「成る程。NY Timesはそこまで読み切って心配しているのか」と、少しだけ感心したが、記事の内容までは追わなかった。

「面白いというのならば、折角の機会だから記事も詳しく読めば良いじゃないか」と言われそうだ。だが、年齢と共に老眼が進んでしまったので、現在の遠近乱視用のメガネでは、最早新聞の小さな字の英語など読めないのだから無理するなと自分に言い聞かせて、早々にサロンから退出したのだった。

そして、「イスラエルは既にガザの一部を廃墟の如くにしてしまった。もし、全体をあのようにしてしまってから占有したならば、どうする予定なのだろうか」などと考えながら、ロッカールームへの階段を降りて行ったのだった。