23年9月には対前月比825人も増加して348,809人になった:
昨24日の午後4時から、偶然にNHKのBSで「多国籍タウン新大久保」と題されたドキュメンタリーの部類に入るのかなと思う番組を見ていた。NHKは以前にも同じような内容でこの地区の、我我住民には見えてこないような、日本人の商店街の人たちと外国人との交流を報じていた。昨日はその続編のような性質だと解釈して見ていた。
番組では、この地区(何度も指摘してきたことで、ここには「新大久保」という地名はなく、この場組で取り上げられていたと思われる辺りの地名は「大久保」である。「新大久保」とは山手線の駅名だ)でベトナムとネパールの人たちの苦労振りを取り上げていたところが私には最も興味深くまた印象的だった。
私に「印象的」だったのが「彼らは『日本に来て努力すれば何とか良い生活が出来るし、祖国の家族に毎月5~7円の仕送りが出来る余裕が生じると期待していた。だが、日本の景気が悪くなり円安が続くと、仕送りを続けるだけの収入を得られないのが辛い』と嘆く箇所」なのだった。要するに、「自分の国では何ともならないので『日本に行けば何とかなるだろう』と見込んできている」という事。
その嘆き節を聞いて、我が国でも屡々聞く台詞で地方から東京を目指して出てくる若者たちが「東京に行けば何とかなる」という夢を抱いているのと同じ考え方なのであると解釈した。即ち、日本乃至は東京は経済的に繁栄が続いており、彼らの夢が実現可能である「理想郷」の如くに捉えられていたようなのである。だが、現実はそう甘くはなかったという事。
この他に「そういう考え方になるのか。危険ではないのか」と思わせられたことがあった。それは、同国人たちの為に百人町(大久保ではない、山手線の外側)の路地裏で苦労して新聞を発行している人に「日本を諦めてアメリカに渡り何とかしたいのでヴィザの取り方を」と電話をしてきた人がいたこと。余りに純真無垢で物を知らないので、無謀だなと思わずにはいられなかった。
ここまで述べてきたことは、私がズーッと指摘してきたことで、「彼らアジアやバングラデシュ等のイスラーム教国(ネパールはイスラーム教国ではないが、念のため)等の人たちは、自国よりもアジアの最先進国で治安も安定している日本に行けば何となる」と安易に考えて押しかけてくるのだろう。だが、現実には彼らは我が国を利用しているに過ぎず、その見込みが違ったからと言って悩み抜いている」ということではないのか。
私が見た限りでは、この番組で取り上げられたベトナムやネパールの人たちは「自分たちの国の人たちが経営する店か、何らかの組織に属するか、自営で働くのが主体なのある、彼らが日本人の店に雇われるのは極めて希のようだし、自分たちだけの言わば小コミュニティを形成しているだけのようなのだ。外国に行けば、そうなってしまうのは理解できるが、NHKはその辺りを衝いて欲しかった。
話題を変えよう。23年9月の新宿区の人口は875人の増加で348,809人となっていた。その内容を分析してみれば、日本人が161人の減少で305,972人となり、対前月比では△0.05%。外国人は986人も増えて42,837人となり、前月比で+2.3%になっていた。外国人が全体の人口に占める比率は12.2%と、前月の12.0%よりも上がっていた。NHKの番組では脱出を企てている者がいたにも拘わらず、実数は増加だったとは皮肉だ。
観光客は明らかに増えてきている。だが、百人町/大久保界隈では何処からどう見ても爆買いでもして外貨を落としてくれそうな人たちではなく、アジア系やイスラーム教圏内の人たちばかりのように感じられるのだ。特に百人町では日本語学校に通う者たちは急増した感が濃厚で、何時も彼らは放課後には貴重な労働力になるのかなと思って眺めている。
毎月同じことを言うが、是非一度山手線新大久保駅で改札口を通過して外に出て欲しいのだ。「ここはどこの外国か」と当惑させられる程の、身動きならないほどの異邦人が圧倒的に多いのだ。この状況は歓迎すべき事なのかどうか、お考え願いたいのだ。彼ら外国人は一体全体が何を求めて繁盛し続けているKorea townにやってくるのか、不思議に思えてならない。
参考資料:新宿区広報10月25日号