新宿少数民族の声

国際ビジネスに長年携わった経験を活かして世相を論じる。

3月30日 その2 訂正版「日本に住んでいる外国人の分析と考察」

2024-03-30 07:50:23 | コラム
日本に住んでいる外国人を国別に分析して見れば:

ここ低次元の国際化が悲しい程進んでしまっている東京都新宿区百人町に長年住んでいる私は「一体全体、我が国はどれ程多くの外国人が住んでいるのか」と「ここ新宿区の34万人程の人口の12%を占めている約4万3千人の外国人たちの国別の内訳はどうなっているのか」に大いなる関心と興味があるのだ。

そこに我がアパートの「自治会たより」の最新版には、有り難いことに2023年11月時点での国別の内訳が掲載されていた。それによれば、矢張り1位は従来通りに中国だった。そこで「たより」の国別の内訳を引用していこうと思う。

1位は中国人で17,310人、2位は韓国人で9,056人、3位はネパール人で3,092人、4位はベトナム人で2,450人、5位はミヤンマー人で2,300人、6位は台湾人で1,831人、7位はアメリカ人で1,158人、8位はフランス人で736人、9位はフィリピン人で663人、10位はタイ人で596人、11位は英連合王国人で394人、12位はバングラデシュ人で368人(とは少な過ぎで以外だった)、13位はウズベキスタン人で305人、43位はインド人で272人、15位はロシア人の241人、

という具合だった。

では、我が国全体に住む外国人はどうなっているのかと、出入国管理庁の統計を調べてみた。それによれば2023年6月末で下記のようになっていたので引用してみる。

合計では322万3,858人となっていた。その内訳は293万9,051人に特別永住権者の28万4,807人が加わるのだ。日本全体に占める比率は約25%である。その国別は下記の通り。

(1)中国788,495人、(2)ベトナム520,154人、」(3)韓国411,748人、(4)フィリピン309,943人、(5)ブラジル210,563人、(6)ネパール156,333人、(7)インドネシア122,028人、(8)ミャンマー69,613人、(9)米国 62,425人、(10)台湾60,220人、

となっていて、新宿区と構成する国は同じだが、順位が異なっていた。

次に、わが国全体の上位の都府県を見れば、下記のようになっていた。



(1)
東京都
627,183人
(+31,035人)
(2)
愛知県
297,248人
(+10,644人)
(3)
大阪府
285,272人
(+12,823人)
(4)
神奈川県
256,738人
(+10,948人)
(5)
埼玉県
221,835人


矢張り、政令の大きな都市を抱えている所に外国人が集中しているのが明らかなようだが、東京都には抜群に多いのは、各国の大使館等の公館が多い事と海外の企業の支社や支店が多くあるからだろうと考えている。個人的には中国人が多いことはどうしても気になってしまう。

終わりに、私の持論を述べておこう。それは「先進国から我が国に支配階層に属するような人たちが移住してきた一旗揚げようなどと志すことはないだろう。例えば「年間1,500万円超に学費を投じてハーバード大学のビジネススクールでMBAを取得したような精鋭が我が国での立身出世を目指して日本にやってくるか」という事。

私は「我が国を目指して入国してくる連中は自国で何ともならず、日本に行けば『何とかなるか』と目論んでくる、必ずしも歓迎する必要がない連中である」と認識している。換言すれば、我が国を“land of dream”の如くに見て遙々やってくるのだ。でなければ、中国から2ヶ月も歩いてアメリカ入国を果たした者がいみじくも言った「自由がある国だから」と似たような目的があるのだろう。

ましてや、発展途上国や低開発国から観光ヴィザなどで入国して、パスポート弥ヴィザが失効しても帰国しようとはしない者たちの残留をむざむざと許してしまうことは、我が国にとっては決してプラスにはならないのである。この辺りが「インバウンド客歓迎」の「コインの裏側」なのである事を、政府に充分に認識して対策を講じて欲しいのだ、我が国が食い物にされぬように。

日本に住んでいる外国人の考察

2024-03-30 07:35:05 | コラム
日本に住んでいる外国人を国別に分析して見れば:

ここ低次元の国際化が悲しい程進んでしまっている東京都新宿区百人町に長年住んでいる私は「一体全体、我が国はどれ程多くの外国人が住んでいるのか」と「ここ新宿区の34万人程の人口の12%を占めている約4万3千人の外国人たちの国別の内訳はどうなっているのか」に大いなる関心と興味があるのだ。

そこに我がアパートの「自治会たより」の最新版には、有り難いことに2023年11月時点での国別の内訳が掲載されていた。それによれば、矢張り1位は従来通りに中国だった。そこで「たより」の国別の内訳を引用していこうと思う。

1位は中国人で17,310人、2位は韓国人で9,056人、3位はネパール人で3,092人、4位はベトナム人で2,450人、5位はミヤンマー人で2,300人、6位は台湾人で1,831人、7位はアメリカ人で1,158人、8位はフランス人で736人、9位はフィリピン人で663人、10位はタイ人で596人、11位は英連合王国人で394人、12位はバングラデシュ人で368人(とは少な過ぎで以外だった)、13位はウズベキスタン人で305人、43位はインド人で272人、15位はロシア人の241人、

という具合だった。

では、我が国全体に住む外国人はどうなっているのかと、出入国管理長の統計を調べてみた。それによれば2023年6月末で下記のようになっていたので引用してみる。

合計では322万3,858人となっていた。その内訳は293万9,051人に特別永住権者の28万4,807人が加わるのだ。日本全体に占める比率は約25%である。その国別は下記の通り。

(1)中国788,495人、(2)ベトナム520,154人、」(3)韓国411,748人、(4)フィリピン309,943人、(5)ブラジル210,563人、(6)ネパール156,333人、(7)インドネシア122,028人、(8)ミャンマー69,613人、(9)米国 62,425人、(10)台湾60,220人、

となっていて、新宿区と構成する国は同じだが、順位が異なっていた。

次に、わが国全体の上位の都府県を見れば、下記のようになっていた。



(1)
東京都
627,183人
(+31,035人)
(2)
愛知県
297,248人
(+10,644人)
(3)
大阪府
285,272人
(+12,823人)
(4)
神奈川県
256,738人
(+10,948人)
(5)
埼玉県
221,835人


矢張り、政令の大きな都市を抱えている所に外国人が集中しているのが明らかなようだが、東京都には抜群に多いのは、各国の大使館等の公館が多い事と海外の企業の支社や支店が多くあるからだろうと考えている。個人的には中国人が多いことはどうしても気になってしまう。

終わりに、私の持論を述べておこう。それは「先進国から我が国に支配階層に属するような人たちが移住してきた一旗揚げようなどと志すことはないだろう。例えば「年間1,500万円超に学費を投じてハーバード大学のビジネススクールでMBAを取得したような精鋭が我が国での立身出世を目指して来日するかやってくるか」という事。

私は「我が国を目指して入国してくる連中は自国で何ともならず、日本に行けば『何とかなるか』と目論んでくる、必ずしも歓迎する必要がない連中である」と認識している。換言すれば、我が国を“land of dream”の如くに見て遙々やってくるのだ。でなければ、中国から2ヶ月も歩いてアメリカ入国を果たした者がいみじくも言った「自由がある国だから」と似たような目的があるのだろう。

ましてや、発展途上国や低開発国から観光ヴィザなどで入国して、パスポート弥ヴィザが失効しても帰国しようとはしない者たちの残留をむざむざと許してしまうことは、我が国にとっては決してプラスにはならないのである。この辺りが「インバウンド客歓迎」の「コインの裏側」なのである事を、政府に充分に認識して対策を講じて欲しいのだ、我が国が食い物にされぬように。


私の持論通りになってしまうのか

2024-03-29 06:28:45 | コラム
「マスコミ報道の過剰な礼賛と持ち上げ過ぎは不吉」が具体的になってしまった:

これまでに何度も繰り返して、見出しに掲げた「マスコミ報道の過剰な礼賛と持ち上げ過ぎに取り上げられた選手にとっては、好ましくない結果が出てくる不吉な前触れになる」と論じてきた。これは、仮令その選手が過剰な報道の為に慢心したか、自己過信に陥るという意味ではなく、何故か芳しくない結果がでたという事例がかなりの数多く現れたという意味だ。要するに、過剰報道とは何らの因果関係がなくても、宜しくない事態が生じるという事。

何が言いたいのかと言えば、この度の水原一平元通訳が引き起こした大谷翔平の銀行口座から6万数千ドルを盗んだという事件である。大谷翔平はLAエンジェルスに転じてからあれほど素晴らしい成績を残しただけではなく、全国の小学生にグラブを贈る等の善行というか貢献をしているような、非の打ち所がない立派な人物である。

だが、私は我が親愛なるマスコミは大谷を褒め称え、恰も神聖なる存在の如くに扱っていることには、何と言って具体的に表現すれば良いのか解らないのだが、目に見えない言い知れない不安を感じていた。大谷はMLB史上最高額の契約でDodgersに移籍し、肘の手術からも順調に回復し、結婚もするなど順風満帆の状況にある。それは慶賀すべき事だが、マスコミの褒め称えすぎに不安を感じていたが、敢えて特記する必要もないと考えていた。

ところが、現世では「禍福は糾える縄の如し」と言われているように、水原一平元通訳があのような事件を起こして、嫌疑は大谷にまで及んでしまっているかのように報じられてしまった。それかあらぬか、私にはソウルでのパドレス戦に見せた大谷の昨年とはやや感じが違うスゥイングに不安を感じたが「これは単に調整不足で大谷程の選手であれば、シーズン開始前には立て直す」と見ていた。そこに降って湧いたようなあの事件である。

大谷翔平があれほど懸命にプレーして立派な成績を残し高く評価され、賞賛され、ファンに好まれ、マスコミに尊敬される存在になっても、彼が与り知らなかったと主張した裏の面で、相棒だった通訳に裏切られてしまっていたのだった。それにも拘わらず、世間には大谷も関与していたと疑う向きもあれば、知らなかったなどという言い訳は通用しないという論を為す一派までいるのだ。

事ここに至れば、私の持論である「持ち上げすぎ、褒め称えすぎ」が矢張り不吉の前兆だったのかと考えざるを得ないのだ。しかも、事は大きくなる一方で、連邦政府の機関までが調査に乗り出すと報じられてしまった。しかも、容疑者である水原一平元通訳の所在も確認できていないと報じられている。大谷のあの「私は知らなかった」という報告を信じるべきだと思っているが、事を面白おかしくしたいような情報は未だに流されているのが実態。

大谷はリーグ戦が開始されたら、立派に復調して昨年までかそれ以上に打ち且つ走って、精神には何らの動揺がない事を見せて、言われなき疑念を晴らしてみせるべきだろう。だが、私はMLB当局今シーズンの予想では打率が0.266で、ホームランは18本というのが妙に脳裏に残っている。この点でも大谷の奮起に期待したい。彼にとっては「活躍することが疑念を晴らす最善の手段だ」と思うのだから。


日本国に元気が出てこない訳だ

2024-03-28 07:47:57 | コラム
よくもよくもこれほど暗い話題が後から後から出てくるものだ:

続発する意気上がらない話題をこれでもかとばかりにマスコミが取り上げるので、我が国全体の雰囲気まで暗くしてしまうのだ。そのような好ましくない話題を敢えて取り上げて私見を述べてみようと思う。

岸田総理が安倍派幹部を聴取:
確かに重大な事件だろうが、私に言わせれば自由民主党、それも嘗ての最大派閥安倍派の「コップの中の嵐」ではないのか。国を揺るがすような危機とは受け止めがたい。

要するに、自由民主党の総責任者であり内閣総理大臣・岸田文雄氏が決断してバラリズンと即断即決で解決すべき事案のように思えてならない。さらに気に入らないことは、その聴取を都内の高級ホテルで実行したこと。そんな所で費用をかける意味が解らない。

岸田総理は何かと言えば「政治の信用を取り戻す」と力説されるが、彼に対してそんな「信用する」雰囲気があると思っておられるとしたら錯覚ではないか。岸田総理がやるべき事は「信用して貰えるように最大限の努力をする事」ではないか。あの低いままの支持率は国民が信用していない事を悲しい程示しているのではないのか。

¥151の円安:
財務省もエコノミストの方々もクドクドと円が安くなり続けている理由の説明をされて、国民に与える衝撃(ショックの意味)の度合いを緩和しようと試みておられる。だが、私はそんな説明や解説で庇いきれない程、我が国が経済的にも何にも劣化してしまったように受け止めて嘆いている。円安傾向を奇貨として目覚ましく売上高利益も伸ばしている業種もある。「危機こそチャンス」という説があるではないか。

だが、円安傾向を防ぎきれない状況と言うか、政府の力量不足をこれでもかと見せつけられては、我が国の先行きに不安を感じているのは当方だけだろうか。百均が栄えていることを讃えるとか、歓迎すべきなのだろうか。

水原一平/大谷翔平問題:
確かに看過すべからざる点が多々ある案件だと思う。だが、連日連夜マスコミが恰も天下の重大事のように報道し続けるべき事柄なのだろうかと思っている。ご丁寧にアメリカ中の専門家や弁護士やジャーナリストのご意見を聞き回って報道するのが、マスメディアの責務かもしれない。

だが、当方には国家の重大事とはとても思えないのだ。大谷君の無事は期待するが「永久追放かも」などと不安を煽るのは好い加減にすべきだ。罪なき純粋な大谷ファンを苦しめて何とする。私は「大谷君は全国民の付託を受けて、MLBに進んで行ったのではない」と思っている。昨年までのようにMVPを二度も取って見せたから褒め称え、尊敬し、一部のマスコミのように神聖なる存在にまで地位を高めたのだろう。

確かに大谷があれだけの金額を自分の口座から盗まれたことを知らなかったのは不思議だ。また、彼が如何に水原元通訳と親密だったとしても、水原の年収では到底返済しきれないだろう資金を貸し与えるかという疑問が出てくるし、肩代わりする程お人好しかと疑問に思う。何れにせよ、敢えて言えば非常に気懸かりな案件ではあっても、“None of my business.”的な事柄なのだ。

憲法改正とDPRKからの拉致被害者奪還:
簡単に言ってしまえば「歴代内閣の恰も『やるやる何とか』の如き状態だった」重要な問題は、未だに軌道に乗せる(乗る?)手前で止まったまま。これらの案件が「収支報告書不記載問題」や「二階俊博氏引退問題」よりも遙かに重要な問題ではないのか。何かと言えば愚図ってみせる野党の危機感の欠如と不見識を問題にしたい。

林官房長官の発言に対して、金与正に既に「岸田総理と金正恩会談はない」と言わさせてしまった。暗い気分にさせる反応だ。だが、この脅かしに怯んでいるようでは事は前に進まないのではないか。

小林製薬の紅麴問題:
小林製薬の危機管理体制の不備と誤りは気になってしまう。早くから異常が解っていながら、有効な対策を立てていなかったことは重大な過失ではないのか。厚生労働省を始めとして関係官庁は毅然とした姿勢で処置/処理すべき問題だろう。「収支報告書不記載問題」では国民の生死に関わらないが、既に亡くなった方が複数おられるではないか。かく申す一国民は不安を感じている。

アメリカ大統領選挙:
「もしトラ」だの「ほぼトラ」だの「ほんトラ」だのと面白おかしく取り上げられている。私はズーッと「民主党政権は我が国にとってはbad news」と言い続けてきた。その意味と根拠はクリントンとオバマ政権が明らかに我が国に非好意的に当たってきたからだ。だが、意外にもバイデン政権はそれほどでもなく、当たり障りなく今日に至ったと感じている。

だが、「アメリカファースト」以外にも「自分ファースト」としか言えない旗を掲げるドナルド・トランプ氏が再選されてしまえば、あの4年間に達成し残してきた案件に着手することは想像に難くない。私が先ず不安に感じることは「安保条約」である。NATO(「ネイトウ」で「ナトー」ではない)にあれほどきつく当たり始めたトランプ氏が再選された暁には、何を言い出すか解ったものではない。

前期では自国の輸出能力の不足を棚に上げて「アメリカに巨額の貿易赤字をもたらしていた日本が怪しからん」と言われたのも悪い材料だ。実態をお分かりではないから、あのような無茶苦茶が言えたのだ。4年にもなる雌伏?の間に、少しは学んでおられないと困る。アメリカ最大の対日輸出企業ボーイング社は既にあの失態でエヤバス社にその地位を奪われていては、対日輸出は振るわないだろう。嘗ての二番手企業ウエアーハウザーは事実上消滅している。

対トランプ氏作戦の重要さは「安倍は幹部の処分」問題の比ではないと思う。岸田総理の重要問題への対策と処理への優先度の付け方には遺憾がないよう衷心からお願いしておきたい。


大谷翔平自身による記者向けの見解発表を聞いて

2024-03-27 06:34:57 | コラム
記者会見ではなかったが、言うべき事は言えていたと評価する:

水原一平元通訳の一件が明らかになってから1週間近くも経ってしまった。「大谷翔平がハッキリと経過報告なり見解なりを表明するのが遅い」という批判もあったようだった。だが、ある程度の時間をおいて、経過を観察した後で見解を表明することにしたのは寧ろ賢明な策であり、止むを得なかったのだろうと見ている。本稿の趣旨は、あの大谷翔平自身による見解表明の方式についての私の意見を述べて行くことにある。

私には大谷君が昨26日に表明した内容を云々する意図はなく、その点については弁護士さんや評論家や専門の方々にお任せするべきだと思っている。
なお、私はあの会合は言わば大谷翔平自身による見解の声明の発表であっても、記者会見(通称プレコン)ではなかったと見ている。この点については後でまた触れることにする。

大谷翔平はアメリカの方式に順応したのでは:
Dodgersにとしては大谷翔平が今シーズンのWシリーズ制覇の為に高額な契約をして採用した重要な選手であり、その大谷翔平の名誉の為にも、何としてもこの難局(なのだろう)を乗り切らねばならないと判断したのだろうと見ている。

故に、アメリカ式の発表の方式に従って万全の準備を整えた上で、大谷をあの場に送り出したのだろうと、私は読んでいる。という事は「Dodgers球団事務局の見解が入っていると見るのが妥当だろう。経験からも言えることで「アメリカの企業社会では何らの事前の備えもなく、何らかの公式の発表することなどない」のが常識である。

発表する内容を充分に練り上げてあったのではないか:
大谷翔平は大部分を(何処かの総理大臣のように)下俯くことなく、正面を向いて語っていたのは良かったと思う。周囲の意見を聞いて原稿を練り上げ内容を極力暗記して、リハーサルなどを行った上で、あの場で語ったのではないかと推察している。

と言うのは「アメリカの企業社会ではプリゼンテーションだろうと何だろうと、その場での即興(インプロビゼイション)で語ることなど先ずあり得ないからだ。発表の原稿を仕上げるだけでも一仕事なのである。今回は非常に重要な問題を語るのだから、大谷の即興に任せて語らせることなど想像が出来ない。記者たちに聞かせるのである以上、英訳が大谷の語り以上に非常に重要な役割を果たすことになる。

しかも、大谷を担当して未だ1週間にも満たないアメリカ人の通訳が、事前に大谷と原稿を充分に推敲した上で読み合わせをして発表に至ったと思う。そうするのが、経験上からも常識的な方式である。英語の部分が流されなかったのでその辺りが不明だが、あの通訳さんが時々メモを取っていたのは「何をしているのか」と思った。

そう言う根拠は「経験上もメモを取っていると、それに神経が集中して、内容を記憶し損なう危険性がある」のだ。短期間に大谷の日本語の言葉遣いに十分に慣れるとは思えないので、事前に練習を繰り返した上での発表だっただろうと思いたいのだ。

あれは記者会見ではなかったのでは:
記者会見は英語ではpress conferenceである。あのように大谷が話して通訳されただけでは、conferenceではないのだ。記者会見であれば討論(discussions)を伴うべきなのであるから、あのように大谷が語って質疑応答もなかったではないか。ではinterviewかと言って、何処にもインタビューする者もいなかったのだから、それでもないようだ。

私は大谷が優れた野球選手であっても、アメリカの企業社会のプリゼンテーションや討論を伴う記者会見のような場や習慣に慣れていないと思うので、堂々とあのようによく無難にこなしたのは立派だったと評価している。最後に矢張り英語のカタカナ表記に触れておくとconferenceは「コンフェレンス」ではなく「カンフェレンス」が最も原語に近いのである。故に通称も「プレカン」であって欲しいのだ。