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イラクでの軍事作戦開始を批判したアメリカのバイデン副大統領

2010-03-10 | ラジオ
アメリカのバイデン副大統領はNBC-TVのインタビューの中で、イラク戦争はアメリカが払わなくてはならなかった、この恐ろしい対価に値するものではなかったと発言した。
アメリカとその同盟国の、イラクでの軍事作戦は2003年3月に始まった。
この作戦開始に付いての公式的な口実は、イラクに大量破壊兵器が存在するという真意が、しっかりと確認されていないものだったが、このアメリカ政府指導部の声明が戦争の合図となった。

現在イラクでの軍事作戦には、アメリカを中心に20ヶ国以上の多国籍連合軍部隊将兵が参加している。
イラクでの軍事行動は外国人そして、地元住民の中に非常に多くの犠牲者を伴った。
そしてそれまで無かったような規模の、テロ攻撃の嵐が吹き始まった。
そうしたテロリストの攻撃はイラク戦争前には、フセイン政権の時代でさへ事実上存在しなかった。

イラクでの戦争はベトナム戦争よりも、何倍もアメリカにとって今高くついている。
バイデン副大統領は戦争は人的損失としてのみならず、かくも恐ろしい対価に値しない
ものだ。
戦争は当初から、正しくない形で行われた。
しかし最も主要な見込み違いは、アメリカがイラクにおいて軍事行動することで、アフガニスタンのことをすっかり忘れてしまったことだ。
その間、アフガニスタンではタリバンが自分の立場を強化してしまった。
バイデン副大統領は、この様に述べている。

副大統領のこの発言に付いて、アメリカ・カナダ研究所の副所長は次のようにコメントしている。
「実際イラクにおける、あの戦争を思いつくべきではなかったと言うバイデン副大統領の考え方は全く正しいものだ。
ついでに言えばロシアは、アメリカの責任あるパートナー国として、イラクでの戦争は何も良いことを齎しはしないと警告していた。
しかし今、この場に及んでもちろん私達にとって利益になるのは、イラクにおいて全ての状況が正常化して、その幕を閉じるようにすること。
またアメリカはイラク国内に、安定した体制を作り上げ、それを残して撤退する
ようにすることだ。
またバイデン副大統領はアメリカ軍部隊は、イラクに注意を逸らしてしまったと述べたが、これも正しい指摘だ。
それ故アフガニスタンでは、提起された課題を上手く処理できなかった。
しかしアメリカ軍がイラクではなくアフガニスタンに居たとしても、やはり状況は今より良くなってはいなかったと考える。
何故ならアフガニスタン問題の解決は、純粋に軍事面だけによるものでは無いからだ」
アメリカ・カナダ研究所の副所長は、この様に述べている。

バイデン副大統領はいずれにしても、現在イラクは安定に向けた途上にあると確信しており、アメリカは夏までに9万人の兵隊を家に帰す事が出来るだろう。
イラクで成功裏に選挙が実施されるよう期待しているし、そうなると思うと述べた。
しかしこの件に付いては若干バイデン副大統領は、甘い期待を抱いているように思えてならない。
と言うのはイラクに潜伏する国際テロ組織アルカイダのリーダーたちは、3月7日に投票が予定されているイラク連邦議会選挙を妨害阻止すると言明し予告しているからだ。
すでに幾つか大規模なテロ事件が発生している。

特に聖地カルバラでの年に一度の、イスラム教シーア派宗教行事を標的にした連続爆弾テロでは、巡礼に訪れた77人が死亡300人以上が負傷している。

2月15日放送 ロシアの声・ラジオジャーナル