本の読み方の設計図。

本の構造を明らかにしていく。
論拠・主張

論証=事例、引用。

天職は呼んでいる!:松山情報発見庫#245

2005-08-07 00:00:00 | 松山情報発見庫(読書からタウン情報まで)
『人生を変える言葉 ありがとう』,野坂礼子
「ありがとうございます」
ということによって、運を良くする。
運を良くすることで、幸せになる。
いや、幸せと感じている人は自分のことを運が良いと感じている。
だから、運が良くなるにはどうすればいいかということを筆者が長年に研究の結果達した結論が「ありがとうございます」という言葉を日々唱え続けるという方法だ。

スピリチャル系。新興宗教的なにおい。
一部の人にとっては、そういった意図が感じられてしまう本であることは否めないかもしれないが、脳科学でも証明されている「脳は実際に起こっている事と、脳内でイメージしていることが区別できないということ」という特徴を駆使して自己変革をするという方法を説いているのが本書だ。

「ありがとうございます」
というのが、なぜ、私たちにとって良い影響をもたらすのか?
ひとことで言えば、脳内のシナプスが刺激によって連鎖していくように、社会的に、人と人が、出来事と出来事の縁がつながっていくから。
いい方を変えれば、天職を得られるからだ。
英語で天職は、Calling,Vocationという。
これは共に、呼ばれるほうに導かれて、仕事をして入るような常態という意味が内包されている。

「ありがとうございます」という言葉には、筆者によると、
「神様を信頼しているので、必要なものは与えられている」
「絶対(神)から現れた無限に無限に輝いたものが、現実にこの世まで物質化して現れて、それが完璧な姿をとって、またそれが現れては(神なる)中心に戻っていく」(129ページより)
という意味があるという。
こうした意味を含んだ言葉を繰り返すことで、実際そういった状態に潜在意識が自分を導いていく。
結果、天命に導かれた生き方をすることとなる。
天命とは、天から与えられた使命。
つまりは、点が我々人間に与えてくださった仕事ということになる。

つまり、この本では結果として天職を発見し幸せに生きる方法を説いているということになる。
一見スピリチャルな風貌のこの本の結論が意外に労働ということに行きつくということは大変興味深い。
やはり、資本主義うんぬんという以前に、ひとは生まれながらにして働くということを楽しむべき存在としてプログラムされているのだろう。


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする