ワインな ささやき

ワインジャーナリスト “綿引まゆみ” (Mayumi Watabiki) の公式ブログ

不思議な味わいの純米吟醸「イットキー IT’S THE KEY」

2021-02-19 17:56:42 | ワイン&酒

今年の立春の日に、「立春朝搾り酒」を買いに行ったついでに、

思わず ラベルに惹かれてジャケ買いしたサケ を紹介します。

 

イットキー  IT’S THE KEY  純米吟醸 720ml 

玉川酒造(新潟県魚沼市)

 

純米吟醸酒ですが、どう見ても「ワイン」の雰囲気ですよね?

 

 

ラベルにも書かれているように、1673年(寛文13年)創業の蔵元で、現在は18代目のようです。

そんな伝統ある蔵元が、こういうラベルを貼ったのは、このところ順調な海外市場を意識してでしょうか?

 

 

この酒も、「ワイングラスでおいしい日本酒アワード」で、2017年にメイン部門の「最高金賞」を受賞しています。

ということなので、ワイングラスで飲んでみました。

 

 

純米吟醸酒なので、イタリアワインのフランチャコルタ用グラスに注ぎました。

 

[参考] 「ワイングラスでおいしい日本酒」のグラスって、どんなグラス?

https://blog.goo.ne.jp/may_w/e/8949c0158baf6a2a4610c1d7a46e6e5d

 

まずは冷蔵庫で冷やしておいた冷たい状態で飲むと、ん???なんか不思議な香りがするし、味わいもかなりの変化球!

ひねたような香り&味わいで、甘さがかなり強い!

酸味もあり、甘酸っぱい酒です。

香りは全然違いますが、飲むヨーグルト寄りの甘酸っぱさ?

いや、でも、味わいは、やっぱりヒネていて、シェリー酒とか、フランスの黄ワインのヴァンジョーヌのような風味で、苦手な人は多いかもしれません。

これは、食事と合わせるよりは、食後酒的に飲むのが良いのでは?

 

 

裏ラベルの説明を読むと、

「日本酒の新しい世界の扉を開くカギをイメージしたお酒」とあります。

だから、ラベルに鍵が描かれ、名前も「IT’S THE KEY」なんですね。

アルコール度数も12%と、低めです。

 

英語バージョンの解説

 

オススメの温度は、5℃以下、または50℃以上となっています。

かなり甘みが強く、クセがあるので、キンキンに冷やして飲むのはマルです。

が、50℃以上ですか!?

 

アツめにお燗して飲んでみました。

色はかなり黄色くなります。

 

独特の香りがさらにむわ~っと来ます!

香りは開きますが、濃度が高まり、味わいも、お燗することで集中し、ピシッと引き締まります。

酸味のあるビターチョコと合わせたら、いい感じに溶け合いました

中途半端な温度だとダレるので、キンキンに冷やすか、キュッと熱燗にするかのどちらかで飲んだ方がいいと思います。

 

上述したように、食事と一緒に飲む感じの味わいではないので、開栓してから飲み切るまで、10日かかりました。

毎日ちびちび飲んでいたわけではなく、思いついたら最後に1杯、という感じで飲んでました。

最初はクセの強さに、飲みにくさを感じましたが、だんだんと慣れてくるものですね(笑)

 

後半はずっと、冷蔵庫からすぐの冷たいままで飲んでました。

冷たい状態の甘酸っぱさが、だんだんと好ましく感じるようになったので。

直後に、チョコレートひとかけと一緒に、のパターンが多かったですが、黒糖かりんとうとの組み合わせもおいしかったですよ

 

お値段は、この4合瓶で1300円くらいだったと思います。

 


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