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ワインな ささやき

ワインジャーナリスト “綿引まゆみ” (Mayumi Watabiki) の公式ブログ

2016年ありがとうございました!

2016-12-31 18:55:00 | 雑記
大晦日はいつも忙しい~
大掃除、大物の洗濯、買い出しと動き回り、ようやく座れました~

いつもここに立ち寄ってくださる皆さん、今年もありがとうございました!

“可能な限り365日更新” をモットーに書いていますので、本当に「ささやき」程度の時もありますが、おそらく、2016年は1日も欠かさず更新できたような?

それも、読んでくださる皆さんのおかげで頑張れています。

本当にありがとうございました!

新しい年も どうぞよろしくお願いいたします





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ドイツワインの伝統と最旬―その3

2016-12-30 12:33:30 | ワイン&酒
2回にわたって、現代の最旬ドイツワイン&地球の貴重な財産-伝統的ドイツワインを紹介してきましたが、いよいよ今日で一区切りとなります。

かなり長くなりますが、まずは赤ワインからスタートします。

白ワインのイメージが強いドイツですが、全体の1/3は赤ワインです(約35%)。

赤ワインの中ではシュペートブルグンダー(ピノ・ノワール)がダントツに多く、ドイツのブドウ品種全体でも3位に入っています。
意外かもしれませんが、実はドイツのピノ・ノワールの生産量は、世界では、フランス、アメリカに次いで3位なんです。



Ahrweiler Rosenthal Spätburgunder Spätlese 1973
Staatliche Weinbandomaene Marienthal
 (Ahr)

さすが、ディープなドイツワイン飲みの忘年会でした。
1973年のアールのシュペートブルグンダーなんていうお宝ワインが登場しました。

アールはドイツワインの13生産地の中で10位と、小さな産地ですが、赤ワインの比率が約85%(9割近くがシュペートブルグンダー)という地域です。
だからこそ、43年も経過した古いヴィンテージワインが見つかるんですね。



コルクはこんな状態

飲んでみると、磯っぽい風味がします。
シュペトレーゼ(遅摘み)表記ですが、味わいは辛口タイプのはずです。
ですが、甘口?かと思うような甘さがありました。
ワインの寿命としては、もうかなりギリギリな感じでしたが、ここまで長生きしてくれてありがとう!



栓は蝋封



昨日紹介した「Schloss Johannisberger Riesling Spätlese trocken 1985」も容量が700mlでしたが、このボトルも700mlでした。
レギュラーボトルは750mlですが、昔は700mlサイズのボトルが使われていました。
こうした当時の名残りと出合うと、なんだか嬉しくなりますね。



Frühburgunder 2013 Kloster Marienthal (Ahr)

こちらもアール地域ですが、ブドウはフリューブルグンダーになります。そして、若い。
フリューブルグンダーはアール地域で第3位のブドウ品種で、生産量はシュペートブルグンダーの1割ほど。
“フリュー”は“早い”の意味。シュペートブルグンダーの早生成熟品種です。
ブラインドで飲んだ時に、ピノ・ノワールかも?と思いました。まだまだ若さたっぷり。



Grand Prix Spätburgunder 2008 Weingut Schloss Westerhaus  (Rheinhessen)

エチケットだけ見ると、どこのワインなのか、まったくわかりません(笑)
ラインヘッセンのシュペートブルグンダーでした。アルコール度数13%。
色が薄く、かな~り軽やか。



このシュペートブルグンダーは、メンバーの一人がドイツから持ち帰ってくれたドイツのライ麦入りパンとよく合いました。
パンの香ばしさといい相性だったのかも。ライ麦パンのサンドイッチにして、軽めのマッチングで楽しむのが良さそうかな。




Pinot Cuvee extra brut 2012 Weingut Am Stein (Franken)

ピノ・ノワールが使われているワインで、色はロゼ、タイプはスパークリング
ピノ・キュヴェという名前からして、もしや、シャンパーニュっぽいスパークリング?
飲んでみると、イチゴっぽさがあります。甘酸っぱくて、しっとりとした果肉感があり、とてもかわいらしいスパークリングでした。
ワイナリーは1890年まで遡るファミリーの経営で、ビオディナミを実践しています。
運営しているレストランは、「ゴー・ミヨ」ガイドでも評価されているとか。
ここは行ってみたくなりますね。フランケン地方です。



さて、白に戻りましょう。


Silvaner trocken MÖNCHSHOF GG 2015 Weingut Bickel-Stumpf (Franken)

この生産者は、フランスのワインガイド誌(2015年版)で注目急上昇だとか。
フランケン地方のワイナリーで、ブドウ品種はジルバーナ(シルバーナ)
ワイン名-MÖNCHSHOFの発音が難しくてカナ表記できないのですが、意味は修道士の館。



フレッシュで、繊細な味わいの白ワインですが、アルコール度数を見ると14%。
ドイツの白ワインにしてはかなり高いと思うのですが、実際には高く感じません。
非常にうまくつくっているんでしょうね。

ここもフランケン地方。
その1 でも出てきたように、現代の注目ワイン生産者はフランケン地方で見つかる傾向が高いように思います。

ドイツワインといえば、日本では、ラインガウ、モーゼルが伝統産地として認識されてきていましたが、今や、その他のエリアを見逃してはいけない、ってことです。



エチケットにある「GG」は、 GROSSES GEWÄCHS(グローセス・ゲヴェックス)の略です。
ドイツワインは、2012年から格付け表記が変わりました。
ドイツワインの格付けピラミッドの最上級は「Grosse Lage(グローセ・ラーゲ)」ですが、高品質ワイン生産者団体であるVDP(ドイツ・プレディカーツワイン生産者協会)は、Grosse Lageの辛口ワインを、独自基準で「グローセス・ゲヴェックス」と規定しています。
この「GG」は、日本のトップソムリエといわれる方も何のことかわからなかったそうで…



詳しく説明できなくて心苦しいですが、こちらの白ワインもドイツ忘年会で飲みました。



安定の味わいです。



私が持参したのは、昨年訪問したミッテルラインの若手生産者のリースリングの半辛口


STEILHANG Riesling halbtrocken 2013 Weingut Philipps Mühle (Mittelrhein)

シンプルでさっぱりした味わいなので、軽いフードに合わせやすいワインです。
アルコール度数10.5%と軽いのも嬉しいポイント。



ミッテルラインはライン川(Rhein)の中流(mittel)にあることから名が付いています。
ワイン産地としては小さく、13の産地の12番目ですが、観光で有名な“ローレライ”の岩山はミッテルラインにあります。



Weingut Philipps Mühleは、そのローレライの対岸にあります。
2015年3月、ワイナリーを訪問し、生産者の話を聞きました。



「ミッテルラインは有名産地ではないし、畑が小さく、斜面が急で仕事がキツイから、若者はなかなかワイナリーを継ぎたがらないんです…」と、Thomas Philipps。

彼が手にしているのは、“ローレライ”という名前をつけた軽やかな白ワインで、ウエルカムワインとしていただきました。




Philipps Mühleの畑は4.5ha。土壌はデボン紀のスレート土壌。
90%はリースリングで、ミュラー・トゥルガウが10%。
※現在は5ha、リースリング80%、ミュラー・トゥルガウ15%、ヴァイスブルグンダー5%



ミュラー・トゥルガウもよく出来ていて、どれを買おうか悩みましたが、いちばん彼らしく感じたリースリングのハルプトロッケンを選びました。



Philipps Mühleは若手グループ“Generation Riesling”に加盟し、弟のMartinとともに前向きな姿勢でワインづくりに取り組んでいます。




ぜひ頑張ってほしい若手生産者です。





今回のドイツワイン忘年会で飲んだワインは、20本超え。
ドイツワインは実に多彩で、奥が深い!



格付けとか、色々複雑な面はありますが、まずは飲んでみることから始まります。
2017年は、ドイツワインに浸ってみる、というのもいいかもしれませんよ(笑)

会場になったレストランは、また改めて紹介します。


【参考】
ドイツワインの伝統と最旬―その1 → コチラ

ドイツワインの伝統と最旬―その2 → コチラ

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みかん長者(笑)

2016-12-29 21:50:48 | 雑記
古くからの地元の友人が12月上旬に心不全で入院しました。

え?まさか!?
いやいや、元ワムのジョージ・マイケルも、クリスマスの朝に心不全で亡くなりましたし、年齢がいくつでも、可能性はあるのかもしれません。

ようやく退院したので、会いたい、という友人のリクエストに応え、友人の家へ。

行ってみると、薬の影響で車の運転できず、用事が片付かなくて困っているというので、私が車を出し、銀行、コンビニ(公共料金振り込みetc...)、娘さんの学校の上履きの引き取り(スポーツ店)、100均、スーパーの買いだしへ。

友人のところは、3世代7人家族。
食べ盛りがたくさんいるので、お正月用の食料品の買いだしの量が半端なくスゴイ!
スーパーの大きなカートの上下にてんこ盛り。
袋詰めも大変でした



元々もらう約束になっていた、友人のご主人の実家の伊豆から送られてきた“みかん”をいただき、帰ってきました。
はあ~、疲れた~。
でも、人助けできて良かった~

さらに、今日は、叔母からの依頼で叔母の趣味の本をネットで調達し、叔母の仲良しの友達にも送ってあげたことから、叔母の友達が“みかん”箱(3kg)を送ってきました。



お正月前に“みかん”を買わなくちゃ、と思っていましたが、友人からもらった上、叔母の友達からも“みかん”が届き、にわか“みかん長者”になっております(笑)

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ドイツワインの伝統と最旬―その2

2016-12-28 17:55:55 | ワイン&酒
その1に続き、ドイツワイン忘年会で飲んだワイン―その2。
おそらく、日本で一番ディープなドイツワインと飲み手が集まったと思われます(笑)

16人で20本?21本?だったような?
そんなに一度にたくさんのドイツワインばかり飲んで、飽きるんじゃないの?と思った方、それは偏見です。

ドイツワインに対する多くの人の認識は、おそらく「リースリング」、「甘め」、「軽め」かと思います。

が、すでに昨日も紹介していますが、ドイツワインの品種はリースリング以外にもたくさんありますし、味わいだってさまざまで、昨日のワインはすべて辛口でした。
繊細で軽やかなタイプもあれば、濃密なもの、骨太のもの、複雑なものだって当然あります。

もちろん、多くの方のイメージにあるような、甘さのしっかりしたワインも伝統的です。
今日は、そうした伝統的な、しかも、素晴らしいドイツワインを中心に紹介したいと思います。



Schloss Johannisberger Riesling Grünlack Spätlese 1976 (Rheingau)

いきなりですが、シュロス・ヨハニスベルガーの1976年です。
ラインガウの、いえ、ドイツワインの最高峰のひとつ、といっても過言ではない銘醸で、遅摘みの“シュペトレーゼ”の生みの親でもあります。



1976年ということは、40年経過しています。
輸入年月日は、昭和54年3月(西暦1979年)のようです。

カスタードっぽさ、寒天ぽさがあり、貴腐のニュアンスがあり、上品でしっとり。
まだ生きています。魂が揺さぶられるような、神秘的な感じがします。
他の国のワインにはない個性でしょうね。


Schloss Johannisberger Riesling Spätlese trocken 1985 (Rheingau)
Schloss Johannisberger Riesling Spätlese trocken 1990 (Rheingau)

なんという贅沢!
シュロス・ヨハニスベルグのシュペトレーゼ・トロッケンのヴィンテージ違い

1990年は香ばしいアロマがあり、クレーム・ブリュレを思わせます。
1985年はカスタードのニュアンスが出ていますが、酸がしっかり残っています。
いずれも気品があり、デリケート。



Lorcher Krone Riesling Eiswein 1998 Weingut Troitzsch-Pusinelli (Rheingau)

土壌はスレート。気温が氷点下7度以下まで下がり、ブドウが凍った時に収穫するため、糖度が非常に高くなるアイスワインですが、やはり酸がしっかりあるのがドイツらしいと思いました。
キレイなエクストラクトで、パンぽさ、アプリコットジャム、干したアプリコットといった印象。



Feilbingerter Konigsgarten Scheurebe Eiswein 1999 Weingut Lötzbeyer  (Nahe)

こちらもアイスワインですが、ブドウはショイレーベで、産地はナーエ。
アルコール度数は7.5%。

アイスワインは糖度が高く、アルコール度数が低いので、ワインに不慣れな人でも口当たりよく飲めます。
だからといって、アイスワインはガブガブ飲むものではありません。

ドイツでアイスワインをつくる場合、-7℃以下にならないと、アイスワインという表記ができません。
アイスワイン用のブドウは、気温が下がるクリスマスの頃まで枝に実を付けておかねばなりません。通常のブドウの収穫よりもずっと遅いため、収穫までのリスクが高くなります。
近年は温暖化で、規定温度以下に下がらず、アイスワインが造れない年も多いのです。

ですから、ドイツのアイスワインは本当に貴重なワインなのです。




ドイツというと、甘さに特徴のあるワインが目立つかもしれません。
辛口(trocken))表記であっても、どこか甘いニュアンスを感じたりもします。

しかし、長命で、酸もしっかり残ります。

これこそ、ドイツワインらしい伝統のひとつであり、上で紹介してきた素晴らしいワインたちをご覧いただいたのでお分かりかと思いますが、冷涼な土地で連綿と受け継がれてきた、そして後世に遺すべき素晴らしい財産であり、リスペクトすべき存在なのです。


もう少し続きます

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ドイツワインの伝統と最旬―その1

2016-12-27 16:48:55 | ワイン&酒
先日、ディープなドイツワイン仲間の忘年会がありました。
持ち寄ったワインは、何コレ?というものから、超最新ワイン、唸らせてくれる伝統ワインまで、実に幅広く集まりました。

まずは、最旬ドイツワインから。



フランケン地方の新型ボックスポイテルのボトル入りです。
ボックスボイテルは、フランケン地方独特のフラスコ型のボトルのこと。
正面からはわかりにくいですが、新型ボトルは肩のラインが少し角ばっていて、横幅が若干短くなっています。



従来型のボックスポイテルは肩のラインがなだらかで丸みを帯びています



新型ボトルを横から見たところ。
ボトルを掴んだ時に手のひらにピタリと収まるデザインになっていて、私のような小さい手でも持ちやすかったです。
少し省スペースになりますので、実用的かと思います。



中身は超カジュアルな2016年の新酒。
お安いワインだそうで、このようなワインを最新ボトルに入れるのはどうなのか?と、賛否両論が起きているそうで…



Johanniter 2014 Landbau Kraemer (Franken)

画像がキレイに撮れていなくてすみませんが、こちらもフランケン地方の辛口白ワインで、ブドウ品種はヨハニター(Johanniter)
ヨハニター?なかなか耳にしませんよね?
うどんこ病などのカビ菌の耐性を持たせ、1968年に開発された、果皮が厚い交配品種(Piwi)(Riesling, Seyve-Villard, Ruländer, Gutedel)です。
リースリングを思わせるようなペトルロ香があり、飲むと、ザラりとしたタンニン分を感じます。厚い果皮から来ているのでしょう。
ブラインドで出され、リースリング?と感じたのは、親の影響があるからなのかも。



BERGRETTUNG Riesling trocken 2014 der klitzekleiner ring(Mosel)

ドイツらしからぬエチケットデザインです。
これもブラインドで飲んだのですが、酸が太く、ミネラルがザックリとして、品種も産地も謎でした。
そうしたら、まさかのモーゼル

der klitzekleiner ring (The Klitzekleine Ring)は、モーゼルのTraben-Trarbachという町を中心にした10のワイナリーが集まったコミュニティグループで、BERGRETTUNGという名前のリースリングワインをつくっています。2006年からのようです。

BERGRETTUNGとは、アルプスの救助サービスのドイツ名だそうで、だから十字のデザインなんですね。



Sylvaner Himmelslücke 2014 Stefan Vetter (Franken)

このワインを飲んだ時、シードルを思わせるリンゴの風味がありました。まさかシードル?
酸はあるけれど、雑味があり、余韻はブツンと切れます。


アルコール度数は10.5%と超ライト

若いビオの生産者で、自然酵母で発酵、木樽使用。
生産量は少なく、ワインの価格もお高め。生産者から入手してきたものだそうです。
非常にユニークですが、注目の一人。

ドイツの新しい流れ、いろいろありますね~




SAMTROT 2011 Weinmanufaktur Untertürkheim (Wurttemberg)

赤ワインに入り、またもやブラインド。
色は明るく、タッチは軽やか。ゆるふわ系ですね。塩味もやや感じます。シュペートブルグンダーっぽいけれど?
開けてみたら、ザムトロート。ピノ・ムニエの亜種。



ドイツでは、通常はミュラーレーベ(粉屋のブドウ、という意味)と呼ばれていますが、ヴュルテンベルクで植えられたものは突然変異種となり、ザムトロート(赤いベルベット)と呼ばれています。
ヴュルテンベルクでは珍しくないですが、日本市場では、まだマイナーかも。



ああ~、まだまだ先が長い…
続きは、また次回

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ハーフボトルワインのススメ

2016-12-26 16:30:07 | ワイン&酒
クリスマスが終わり、年末年始のイベントのひとつの山を乗り越えた、といったところでしょうか。
でも、まだまだ忘年会があったり、家での年越し、新年と、胃腸を酷使する時節でもあります(笑)

そんな中、先日、ハーフボトルワイン会 をこじんまりと開催しました。
家で飲むにはもったないハーフボトルワインが何本かあり、そろそろ飲んでみたいと思ったのです。



左から)
1992 Chateau Lumière 赤(Japan, Yamanashi)
2004 Malterdinger Spätburgunder "R" Bernhard Huber (Germany, Baden)
2001 Ch. Gaudet- St. Julien (France, Saint-Emilion)
2005 Darioush Cabernet Sauvignon (USA, Napa Valley)
2009 Luce (Italy, Toscana)

ハーフボトル375mlは5本用意。
メンバーは私を含めて4名。レギュラーボトルなら8人で飲む換算になります。

六本木の「ル・クール」さんにワインを持ち込ませていただきました。
メンバーの一人から、ブラインドで飲んでみたいというリクエストがあったので、店のオーナーにお願いして、ドイツのシュペートブルグンダー(ピノ・ノワール)を除いた4本をブラインドで出してもらうことにしました。

その前に、アルゼンチンのスパークリングワインでのどを潤します。


Saint Felicien Nature Catena Zapata (Argentina)750ml

シャルドネ80%、ピノ・ノワール20%、瓶内二次発行18カ月のスパークリングワインで、3年前にアルゼンチンのワイナリーを訪問した際に入手したものです。
標高が高いUco Valleyの畑のブドウを使っています。バックラベルには1470mとありました。
味わいは軽く、繊細。最初は閉じていますが、だんだんと開き、甘さ、ふっくら感が出てきます。酸はおだやかで、やさしく、キメが細かく、キレイなスタイル。エスプリ系。



その次は、12年熟成のピノ・ノワール。


2004 Malterdinger Spätburgunder "R" Bernhard Huber (Germany, Baden)

12年経っているのに、若いなぁと感じました。
軽やかだけれど、スパイシーさもあり、ほっこりとしたあたたかみがあります。
ブルゴーニュのミュジニー的?という声も。



このワインは、パテ、黒コショウとよく合いました。

2004年ヴィンテージは、ちょうど私がこのワイナリーを訪問した年。
当主のベルンハルトさんにご対応いただきましたが、大変残念なことに、ベルンハルトさんは2014年6月に55歳の若さで亡くなられました。
1987年にワイナリーを継ぎ、ドイツ・バリック・フォーラムのメンバーとして、ドイツワインをバリック樽で熟成させることを推進し、とりわけシュペートブルグンダーの品質向上に貢献されました。惜しい方を亡くしました。



シュペートブルグンダーの後は、いよいよ4種をブラインド。



1杯目は色濃く、若いし、カベルネっぽいから、ナパのダリオッシュ2005(Cabernet Sauvignon 83%、 Merlot 12%、Cabernet Franc 3%、 Malbec 2%)?
でも、キレイでエレガントだから、サンテミリオンのゴーデ・サンジュリアン2001(Merlot 80%、Cabernet Franc 20%)も捨てきれない…



(参考) Ch. Gaudet-St-Julien@「キャッチ The 生産者」コチラ

モヤモヤを残しつつ、2杯目を飲むと、カカオやトーストなどの甘い香りがムンムンで、コーヒー系の濃密な風味があります。タンニンがなめらかに溶けこみ、チョコ、アーモンドのニュアンスがあるから、これはニューワールドでしょう。これは間違いなくダリオッシュ



3杯目は非常に黒い。口当たりがなめらかで、とってもジューシー。みずみずしい旨みが、じわーんと口の中に広がり、これは素晴らしくおいしい。これはサンジョヴェーゼ主体のルーチェ(Sangiovese、Merlot)に違いありません。



4杯目はとてもクラシックなボルドースタイル。これまで飲んだ中では、おそらく一番古いはず。でも、ルミエール1992(Merlot、Cabernet Sauvignon)は24年経過していることを考えると、24年とは思えない若さを感じます。でも、ゴーデ・サンジュリアン2001か?というと、1杯目の方がやはり若いですから、こっちこそがルミエールでしょう。





オープンすると、結果はドンピシャ。
間違えようがないブラインドだったかもしれませんが(笑)

今回は、7年、11年、12年、15年、24年という熟成を経たワインであり、ハーフボトルだから熟成感をもっと感じるのでは?と予想していました。
が、飲んでみると、もちろん、いい感じに熟成を重ねていますが、どれも若さが残っていたのが驚きでした。
ハーフボトル会、ハマりそうです(笑)

ハーフボトルはかさばらないのでストックしやすい点と、あれこれ飲みたい時にも便利なのがポイントです。
2人でレギュラーボトルのワインを2本開けるのは大変ですが、ハーフサイズなら、レギューラー1本分で2種類飲めます。
当然、価格も安くなります。

ワイン選びの際には、“ハーフボトル”という選択肢があることを覚えておくといいでしょう。




白子



今回もごちそうさまでした&お世話になりました



カジュアルシャンパンダイニング「Le Cœur」 ル・クール
東京都港区六本木7-9-5 森長ビル2F
http://www.lecoeur-roppongi.jp/

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イタリアのクリスマス菓子「パネットーネ」

2016-12-25 13:23:00 | 甘いもん
今日は クリスマス
昨日のクリスマスイブに、すでにクリスマスケーキを食べた方もいらっしゃるでしょうか。

先日は、ドイツのクリスマス菓子「シュトレン」を紹介しましたが、外国では、国によってクリスマスに食べるお菓子にそれぞれ特徴があります。

例えば、イタリアのクリスマス菓子は、ミラノが発祥といわれる「パネットーネ」



これは11月にいただいたもので、Made in Italy。
小ぶりサイズのものは、「Panettoncino(パネトンチーノ)」と呼ばれます。



パネットーネは、レーズンやオレンジピールが入るのが伝統的なプリオッシュ生地のパン菓子。
これは小さかったこともあり、クリスマスまで待ちきれず、11月のうちに食べてしまいました(笑)



英国では、プラムなどのドライフルーツが入った「クリスマスプディング」や、やはりドライフルーツたっぷりの「フルーツケーキ」が、アメリカでも「フルーツケーキ」がクリスマスのケーキとして定番で、たいていは家庭でお母さんが手作りするようです。
薪の形をした「ブッシュ・ド・ノエル」はフランスのクリスマス菓子。
国によって、色々ありますね。

日本では白いクリームに苺を載せたスタイルのクリスマスケーキが多いですが、これは、洋菓子の不二家が大正末期頃から広めたもののようです。



世界各国のクリスマスケーキの食べ比べも楽しいかもしれません。
カロリーが大変?(笑)
これからパーティーという方は、あれこれ取りそろえてみてはいかがでしょうか?



【参考記事】

■「パネットーネ」はイタリアのお祝い菓子的存在?
http://blog.goo.ne.jp/may_w/e/33905829a7f8af9660c4978b0994205a

■寒さに震えたシチリアのクリスマスマーケット
http://blog.goo.ne.jp/may_w/e/5e58d38c64703c87fe6c0577f127055d

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イタリアの年越しに欠かせないレンズ豆

2016-12-24 17:10:43 | おいしい食べもん
昨日、プリンターで年賀状の印刷をしようとしたら、だいぶ枚数が足りないことがわかり、追加分のハガキをを買いに、今日、郵便局の本局まで足を運んできました。
土曜日は15時までらしく、昼近くに行ったところ、窓口は長蛇の列!
駐車場も行列でしたから、自転車で行って正解でした。

よく見ると、年賀ハガキは別にブースが出ていて、並んでいるのは5人ほど。
短い列の方で良かった!



昼からは、夜に焼く予定のチキンの仕込みと、明日の地元のワイン仲間との会に持っていく料理の準備をしていました。



今回の持ち寄り料理の食材は “レンズ豆”
イタリアのシチリアから持ち帰ったものです。

イタリアでは、大晦日からの年越しに欠かせないのが、このレンズ豆だそうです。
イタリアでは、“レンティッキエ(Lenticchie)”と呼ばれます。

“レンズ”の形をしているから“レンズ豆”と呼ばれていますが、“コイン”にも似ていることから、新しい年の“金運”を願って食べられまする

メインとなるのは、「コテキーノ」と呼ばれる肉料理で、ソーセージに似た豚の腸詰めです。これにレンズ豆を添え、大晦日のディナーとしますが、レンズ豆を煮込みやスープにして食べるのも定番です。



私はコテキーノは作れないので、年越しにはまだ少し早いですが、集まる皆の金運を願いながら煮込みを作ります(笑)

レンズ豆は葉酸を多く含むので、妊婦さんに良く、女性の美肌にも効果的とか。
縁起物な上、健康や美容にもいいのは嬉しいですね



【参考】世界のクリスマス〜イタリア・シチリアのクリスマス → コチラ



シリチア、エリチェの街のクリスマスマーケットは濃い霧の中でした

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東京牛乳バウムクーヘン

2016-12-23 15:37:38 | 甘いもん
今日のおやつは、スーパーで見つけたバウムクーヘン
2016年10月1日発売の新商品らしいです。


東京牛乳バウムクーヘン  東京バウムクーヘン(美松製菓)

東京産生乳100%の成分無調整牛乳「多摩酪農家発 東京牛乳」(産地指定牛乳)を使ったバウムクーヘンです。
牛乳について調べてみると、協同乳業のメイトーブランドから発売されていました。



計量すると、180gありました。
直径は約12.5cm、高さ3cm。
バウムクーヘンは、いつもしっかり身体測定します(笑)
カロリーは、372kcal/100g。



表面はしっとりとし、目が詰まっています。



層のキメは細かく、食感もしっとりしていました。
牛乳を使っているだけあって、ミルクっぽい味がほんのりと感じられます。

ドイツのバウムクーヘンの伝統的レシピには牛乳は入りませんので、このバウムは日本流アレンジですね。

※ 東京バウムクーヘンは、以前にいくつか食べていて、都内の直売所に行ったこともありました
  → コチラ



そうそう、こうした丸型のバウムクーヘンにホイップクリームを塗り、100均などで売っているクリスマスのオーナメント(極小サイズがオススメ)などでデコレーションをすれば、低予算で簡単にクリスマスケーキが作れます。



バウムを2段、3段重ねにすれば、かなりのボリュームが出ますので、興味ある方は、チャレンジしてみてはいかがでしょうか?

高さが出てくると、真ん中の穴の部分が気になってきますけれど(笑)

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【ボルドー取材記】ボルドーの街中でワイン体験&ワインショッピング!

2016-12-22 10:00:00 | ワイン&酒



&GP【ボルドー取材記】ボルドーの街中でワイン体験&ワインショッピング! がアップされました

仏ボルドーの取材リポート -第3弾になります。


【ボルドー取材記】ボルドーの街中でワイン体験&ワインショッピング!






今回の取材でどうしても外せなかった場所のひとつが、今年6月にオープンしたこの施設です。



不思議な形をしたこの建物の正体は?


生産者蔵出し価格でワインが購入できる嬉しいスポットについても紹介しています


(取材協力:ボルドー&ボルドー・シュペリユール醸造家組合)





記事リンク
https://www.goodspress.jp/reports/74994/

&GP
https://www.goodspress.jp/

(参考)
【ボルドー取材記】本場ボルドーワインの魅力的な生産者たち

【ボルドー取材記】【ボルドー取材記】憧れのシャトーに泊まるのは意外とカンタン!


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鳥鍋とイタリアワイン@赤坂

2016-12-21 17:57:52 | ワイン&酒
11月、イタリアの wonderfud - ワンダーフッドというグループに所属するワイナリー6社が来日し、プレゼンテーションを行ないました。



wonderfudのセバスチアノ氏によると、ワンダーフッドは、イタリアのストーリーのある企業のコーディネートを行ない、海外に紹介しています。
つまり、来日した6社は、ワンダーフッドの厳選ワイナリーということ。


Sebastiano Bazzano -wonderfud


このプロモーションをサポートしたソロイタリア代表の林茂さんは、

「日本にはイタリアレストランが一万軒あるけれど、日本の食に入っていかないと、イタリアワインが日本のマーケットに浸透していかない。実際にまったく進んでいない現状だから、こういう機会に進めたい。

日本とイタリアには、さまざまな共通点がある。海に囲まれ、山海の新鮮な食材が手に入りやすく、素材にあまり手をかけずに食べる料理が多い。
そこで、今回は、和食とイタリアワインとのマッチングを考えた」

ワインに慣れている人、日常的に飲む人にとっては、どんな料理が来てもワインと合わせる気マンマンだと思います(笑)
もちろん、私も和食にイタリアワインはまったく問題ナシです。

個人的な興味からいえば、同じ産地のローカルな料理とワインの組み合わせですが、日本にいて、日本の家庭料理を毎日食べている身としては、普段から口にしている和食と合わせることは非常に実用的だと思います。



会場となったのは、東京・赤坂の鳥料理の店 「宵の口」
さまざまな鳥料理が楽しめる店で、名物は鳥鍋

まずは白ワイン3種を、前菜からの軽い料理に合わせます。


Sauvignon Piemonte DOC 2014 Cantina BOSCHETTI (Piemonte)

ボスケッティは、ピエモンテ州のアスティに近いモンフェッラートに2008年に設立した新しいカンティーナで、ブドウ畑は10haを所有。
若い女性が、自分の夢をかなえるためにつくったワイナリーだそうです。
この地では、1980年代から1990年代にかけてはシャルドネが多くつくられ、ソーヴィニヨン・ブランは少なかったそうです。しかし、シャルドネはどこにでもあり、アルネイスは閉じオリジナルの品種だから、と、アルネイスが増えてきたそうです。

このワインはソーヴィニヨン・ブラン100%。ソーヴィニヨンらしいソーヴィニヨンで、ハツラツとしたソーヴィニヨンの風味があり、ピリッとしています。甘ったるさはなく、しっかりした辛口です。アルコール度数は12.6%。



Greco di Tufo DOCG “Oltre” 2015 Bellaria (Campania)

ベッラリアは、イタリア南部のカンパーニャ州にあるワイナリーです。
ナポリの内陸部の方にあり、“伝統の中の革新”をコンセプトとしています。
というのも、今まであったものをすべてひっくり返して新しいワインづくりを始めたから。

このワインは、グレコ100%の白ワインで、ステンレスタンクのみで醸造。畑の標高は500~600m。
アタックに甘みととろみがあり、丸くてつるんとしています。ボリューム感があり、まろやかで、こくりとして、とてもおいしい!アルコール度数は13.5%。



“Lupara” Inzoria Sicilia IGT 2014 Cantina Modica di San Giovanni (Sicilia)

モディカ・ディ・サン・ジョヴァンニ社は、シチリア南東部のノート地区ブラフェーティという土地で2世紀以上にわたる歴史のある家族が経営しています。現在は7代目で、ワインとオリーブをつくっています。
エチケットに描かれているのは白い雌狼。昔、猟師が非常に大きな真っ白い雌の狼を撃ったという伝説から来ているそうです。

シチリア土着のインゾリア100%の白ワインで、こちらも醸造はステンレスタンクのみ。
柑橘のニュアンスがありますが、より完熟した感じがあり、コクがあって、うまい!
アルコール度数12.5%。




食欲を刺激する軽い冷前菜的な料理には、軽くて爽やかなソーヴィニヨン・ブランを。
ソーヴィニヨンの風味が爽やかで、味わいはキリッとした辛口なので、食事のはじめにさっぱりと合わせられます。



葛をまとったような、しっとりとした鶏と海藻を和え、ねっとりとしたテクスチャーの料理なので、こっくりトロみがあるグレコ・ディ・トゥーフォがよく合いました。つまり、しっとり&ねっとり系マリアージュ。



表面をカリッと香ばしく焼いた鳥のひとつは、オレンジの風味を付けています。手羽先は柑橘を絞っていただきます。
どちらも柑橘の風味が加わるので、ワインは、柑橘のニュアンスのあるインゾリアがピタリとハマりました。



シチリアの白い狼、素晴らしかった! - Cantina Modica di San Giovanni



後半は赤ワイン3種で、すべてピエモンテ州になります。



左)Nebbiolo d'Alba DOC 2014 CORNAREA (Piemonte)
中)Barbera DOC 2012 Cantina PERTINACE (Piemonte)
右)Barolo DOCG 2012 ERALDO VIBERTI (Piemonte)


Nebbiolo d'Alba DOC 2014 CORNAREA (Piemonte)
コルナレア社は、ロエロ地区のほぼ中心地のコルナレアと呼ばれる丘陵地帯に15haの畑を所有しています。
家族経営のワイナリーで、外部のエノロゴはいません。来日したピエルフランコさんの父(1月で80歳!)と弟(ジャンニさん)がワインづくりを行ない、ピエルフランコさんは輸出や広報を担当しています。生産量の70%を輸出しているそうで、輸出先は欧州が多いですが、アメリカ、ロシアにも輸出し、カナダにも輸出し始めました。日本にも輸出されています。(輸入元:有限会社アデッソ)

年間生産本数85,000本のうち、75,000本が白ワインだそうで、メインはアルネイス。
アルネイスは1400年代からロエロでつくられていた品種ですが、実は近年までは消えかかっていたそうです。
アルネイスを1970年代に入って復活させたのがピエルフランコさんの父だそうです。

白ワインが得意で、アルネイスが代表ワインというコルナレア社ですが、今宵のワインは、赤のネッビオーロ・ダルバ(笑)酸がフレッシュで、プチプチと弾けるような舌触りがデリケート。果実味と酸がジューシーで、じわ~んと口の中に広がります。
無理な抽出をせず、「自然に、シンプルにつくった赤。日常的に飲んでほしい」とピエルフランコさん。アルコール度数13%。これもいい感じ。


Barbera DOC 2012 Cantina PERTINACE (Piemonte)
ペルティナーチェは1973年設立の協同組合で、バルバレスコのトレイゾ地区の13の会員で構成されています。
バルバレスコ、バローロ、バルベラ・ダスティ、ドルチェット・ダスティを生産していますが、今回はバルベーラを紹介してくれました。

2012年はトラディショナルな年。少し遅摘みをして、酸をやわらげたそうです。
飲んでみると、酸がとてもなめらかで、スーッと入ってきます。フルーツの甘さがあり、とてもフルーティー。アルコール13.5%ですが、軽やかでかわいらしい飲み心地。



カンティーナ・ペルティナーチェからはイケメンのエノロゴが来日


Barolo DOCG 2012 ERALDO VIBERTI (Piemonte)
エラルド・ヴィベルティ社は、ランゲのラ・モッラ地区に6haの畑を所有する家族経営のワイナリーです。1987年からビオをめざし、除草剤や化学肥料を一切使わない栽培を行なっています。
年間生産量は、わずか26,000本。ブティックワイナリーです。

このバローロは、樹齢20-25年のネッビオーロからつくられています。発酵はステンレスタンクで、醸造は小樽で24カ月。年間生産量は6,000本と、ごく少量です。
タンニンがとてもキレイで、しなやか~。エレガントな凝縮感があり、これは本当においしい!アルコールは14.5%と高めですが、アルコールのニュアンスは感じさせません。





赤ワインには、お店の名物「鳥鍋」を合わせました。



CORNAREAのピエルフランコさん



鳥鍋完成!

甘辛くて、汁があり、野菜たっぷりなので、ワインは、タンニンがギシギシしていないもの、スーッと口の中になじむように広がるもの、心地よいフルーツの甘みと酸味があり、ジューシーなものが合うと思います。
ですから、今回のネッビオーロやバルベーラはいい感じです。
鶏肉は味が濃くて弾力があり、これも赤ワインとよく合いました。



シメは「きりたんぽ」で♪





バローロは合わないのでは…?と心配しましたが、なんのなんの、このバローロは見事に鳥鍋と合いました。タンニンがしなやかなバローロだったからですね。
高級ワインのバローロは、普段はめったに飲む機会がありませんし、開ける時には、料理をどうしようかと身構えたりしますが、鳥鍋も余裕でアリですね。




別腹の和スイーツ   芋あん?の最中





皆さん、ありがとうございました!



年末年始は、家でゆっくり和食、鍋、お正月料理、という方も多いかと思います。
もちろん、日本のお酒もいいですが、イタリアワインという選択肢も面白いかもしれません。

ワインを飲む時は、頭を柔軟に、ね


wonderfud
http://wonderfud.it/en

鳥料理 宵の口
http://www.yoinokuchi.com/

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和風オーナメントクッキー@会津

2016-12-20 17:48:53 | 甘いもん
福島の叔母から送られてきた宅配便の中に、こんなものが入っていました。


オーナメントクッキー  お菓子のアトリエ(福島県会津若松市)

オーナメントは、クリスマスツリーなどに飾られる装飾品などのことをいいますが、オーナメントクッキーとは、オーナメントをクッキーで作ったものです。
クリスマスツリーでよく見るのは、ヒト形、星形、ツリー形、あたりでしょうか。



このクッキーには、かわいい 会津の(こぼし) が描かれています。
は、“起き上がり小法師” のことです。

本来は、会津地域最大の初市である十日市(とおかいち、1月10日に開催)の縁日で売られる縁起物で、家族の人数よりひとつ多い数を買います。
そのを1年間供え、無病息災、家内安全ect..を祈ります。

というわけで、これは、クリスマスが過ぎても、まだ食べない方が良さそうですね(笑)

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アレンジしてさらに美味しい&楽しいパルマの生ハム

2016-12-19 17:04:15 | おいしい食べもん
サッと並べるだけでOKの生ハムは、人が集まるパーティーではとても便利な存在です。

生ハムには色々と種類がありますが、今回はイタリアのパルマハムを紹介しましょう。
正式名称は、Prosciutto di Parma (プロシュート・ディ・パルマ)。



ちょうど先週、パルマハム協会からゼネラルマネージャーのステファノ・ファンティ氏が来日し、プレス向けのプレゼンテーションがありました。


Stefano Fanti  General Manager  Conzorzio del Prosciutto di Parma

パルマハムについては何度も取り上げていますので、簡単に紹介すると、
イタリア北部エミリア・ロマーニャ州のパルマでつくられる、原産地呼称認定(DOP)されている生ハムです。

特定の産地で、特定の製造方法でつくられ、保存料や着色料などはNG!、という厳しい基準をクリアした生ハムだけが、パルマの生ハムを名乗れます。



画像では見えにくいですが、DOPパルマ認定の焼印(王冠マーク)があります。



ホック状のものは、パルマハム協会の頭文字(CPP)と加工開始年月を表示したメタルシールです。
“SET.14”なので、2014年9月に加工開始したことがわかります。

ステファノ氏によると、パルマハムの対日輸出解禁が1996年で、今年2016年は20周年の記念の年になるそうです。

現在、総数約150社のうち30社の生産メーカーが日本に輸出していますが、日本への輸出量は年々増えており、2015年度は過去最高の18%の伸び率で、輸出量は12万5000本。
日本は、ヨーロッパを除き、アメリカに次ぐ第2位の主要輸出国で、2016年も好調だそうです。

パルマハム市場は、70%がイタリア国内で、輸出は30%です。
基本的には、丸ごとのハムの塊の形で流通するわけですが、時代の変化に合わせ、スライスした生ハムをガスパック詰めした正規スライスパクが増えており、その70%が輸出市場に回ります。
日本のスーパーなどで私たちが手に取るのも、スライスパックが多いですよね。

スライスパックは、ある程度の日持ちがし、開けて並べるだけですぐ食べられます。



そのまま食べてもおいしい生ハムですが、今回は、素晴らしいアレンジでいただきました。

アレンジをしてくれたのは、パルマの料理が楽しめるレストラン「ペレグリーノ」の高橋隼人シェフ
高橋シェフは、パルマハム協会が認定する“パルマハムのスペシャリスト”(シェフや販売店の専門家で、日本には数名しかいないそうです)です。


高橋隼人シェフ (ペレグリーノ)

生ハムは畜産加工品ですので、個体によって大きさや形に差があり、同じ熟成期間を経ても、味わいはハム一本ごとに差が出てきます。
味わいや食感は、部位によっても異なります。
シェフが右手に持っている部位は内腿で、左手に持っているのが外腿になります。

内腿は肉の塊の大きさが小さく、赤身が多くて身が引き締まっていますので、噛みしめながら、ワインとともに食べるのが良さそうでしょうか。

外腿は脂が絶妙に入り、スライスすると空気に触れてふわっとします。これを口の中に入れるjと、脂が溶け、まったりクリーミーな口どけが楽しめます。

パルマの生ハムらしさを味わうなら外腿がいいでしょうけれど、でも、ワイン好きは内腿も好きに違いありません



どちらも、基本的には、スライスし立てをそのまま摘まんで口に入れる。
以上!



ペレグリーノには、イタリアはロンバルディア州ア職人製という生ハムスライスマシンがありました。



高橋シェフが使いやすい高さに合わせて調整されているそうです。
こんなスライサーがあればいいですが、家庭ではスライスパックに頼るしかありません。

それでも、ただ並べるだけではなく、色々なアレンジを加えると、さらにおいしく&楽しく食べられます。



もっともお手軽なアレンジは、フルーツとの組み合わせ でしょうか。
今回は、カットした“ル レクチェ”(新潟産の洋ナシ)の上にスライスした生ハムを載せました。
部位は外腿。脂があり、うま味もあるからです。

果物はイチジクでもおいしいですし、メロンもよく使われますよね。
とろけるようなテクスチャーと甘みがあるフルーツが合いそうです。


さて、お次は…


小麦粉の生地を用意し、油で揚げていきます。





キツネ色に揚がった生地は “トルタ・フリッタ” と呼ばれ、ぷっくり膨れています。



アツアツのトルタの上にスライスした生ハムを載せていきます。



脂身の少ない内腿の部分ですが、アツアツの揚げたてなので、その熱気で生ハムがふにゃんとトルタに絡み付き、一緒に口の中に入れると、パラダイス~
このトルタ~は、パルマでは街角でも食べられるとか。ファストフード的存在?
時間を置いたらダメなので、揚げたて必須です!


油を使って揚げるのが大変な人は、バゲットを使うこちらがオススメです。



バゲットをスライスした上に、無塩バターを載せます。
バターは、くるんとカールさせるような切り方。空気を含ませるためかと思います。



この上にスライスした生ハムを載せ、バケット+バター+生ハムという3段構造に。

ふんわりとした外腿の生ハムがバターとバゲットを包み込み、口の中の温度で溶けます。
これは、たまらないおいしさ!
いくつでも食べられそうですが、バターのカロリーが高いので、ご注意を(笑)





型の上にスライスした生ハムを載せ、さらに手を加えていく次の料理は、出されると確実にテンションが上がる一皿になります。



生ハムを敷き詰めた状態 ―このまま食べたいくらいですが(笑)



この上に、パルミジャーノチーズ入りのアツアツのリゾットを載せていきます。



お皿の上にひっくり返して盛り付けたら…



卵黄入りの濃厚クリーミーなソースをかけます



仕上げにパルミジャーノ・レッジャーノチーズを振り掛けて完成



見た目も美しく、口に入れると、クリーミーでトロットロ~
リゾットとソースさえ用意しておき、型があれば(小さいココット皿など、なんでもいいそうです)、仕上げに削ったパルミジャーノを振り掛けるだけ。見た目が華やかなのに、手順は意外とシンプルでした。





家庭では塊で買う機会はほぼないので、切り出した端っこが残ることはほぼないと思いますが、スライスパックの生ハムがカピカピになって残ったりすることはあるかもしれません。

そんな時には、こんな一品が作れます。


ショートパスタ入りのスープ“パルマ・アノリーニ・イン・ブロード”



生ハムの切れ端を細かくカットしたものをチーズ入りソースに混ぜ、それをショートパスタに詰めて型抜きします。



このパスタをブロード(イタリアの出汁のこと)に入れれば完成!
スープがやさしい味で、ほっとしました。
寒い季節には、身体が温まるスープは嬉しいですね。




生ハムのお供には、同じ産地のエミリア・ロマーニャ州のワインがオススメ。
特に、赤のランブルスコは定番です。



スライスパックは手軽で便利なので、ぜひとも活用したいですが、切りたてを食べるなら、スライスマシンのある店が最高です。
もちろん、高橋シェフのお店でも食べられますが、なんと、すでに半年先まで予約でいっぱいで、今は予約をお断りしている状態だとか!

そんな中、パルマハム協会のプレゼンテーションで伺えたのは幸運でした。

生ハムは並べるしか能がなかった私ですが(笑)、今回いいヒントをいただきました。
高橋シェフ、ありがとうございました




PELLEGRINO ペレグリーノ
東京都渋谷区恵比寿2-3-4
http://pellegrino.jp/

※以前は西麻布交差点近くにありましたが、2015年4月に現在の場所に移転。
今の場所は恵比寿からも広尾からもアクセスできますが、歩いてみて、広尾の方が若干近いように感じました。

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ドイツのクリスマス菓子 ― 正しくは「シュトレン」です

2016-12-18 16:58:47 | 甘いもん
季節柄、クリスマスのお菓子の宣伝をあちこちで見ますが、どうしても気になってならないのが、ドイツ菓子 「シュトレン - STOLLEN」です。

私が“気になる”のは、その“発音”のこと。
以前にも何回か書いていますが、正しくない日本表記にモヤモヤします。

「STOLLEN」 は 「シュトレン」と発音します

以前、クリスマス前の時期にドイツのワイン生産者を訪問した際に、その生産者が毎年買っているという村のお菓子屋さんのシュトレンを出してくれたのですが、その時に、「シュトレン」と発音していました。



シュトレンを出してくれた クラウスさん -Weingut Zimmerling(ザクセン)
今やザクセンで指折りの生産者となっています。
※ワイナリー訪問記 → コチラ



シュトレンは、12月に入ってからクリスマスまで、少しずつスライスして食べます。



話題を発音に戻すと、
「シュトーレン」や「シュトレーン」では、ドイツ人に正しく通じません。

例えば、作曲家のヨハン・シュトラウス-Johann Strauss は、「シュトラウス」と言い、「シュトーラウス」とは言わないですよね?
「Stollen」も短く「シュトレン」です。

私も、クラウスさんに聞くまでは正しい発音ができませんでしたが、彼の発音を聞いてしっかり習得したので、その後に行ったラーデボイル(ドレスデン近郊)のお菓子屋さんで、シュトレンをちゃんと買うことができました(笑)




ドレスデンでは、毎年12月上旬に「シュトレン祭り」が開催されます。実は、私のドレスデン周辺のワイナリー訪問は、わざわざシュトレン祭りに合わせてスケジューリングしました。

※ドレスデンのシュトレン祭 → 前編 / 後編


シュトレン祭りはとても楽しいイベントで、巨大シュトレンをカットしたものを買うことができます。
この時は、カットシュトレンも含め、色々なシュトレンをあれこれ買ってきました。→ コチラ



日本でも、なぜか急にシュトレンを販売する店が増えてきたように感じますが(流行?)ネットで「シュトレン」と検索しても、「シュトーレン」という表記の店も出てくるのは、どうにかならないんでしょうかしらね…

ここを訪問してくださった皆さんは、正しい発音「シュトレン」の方を、ぜひ覚えてくださいね

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伊達公子さん監修のパン店「FRAU KRUMM」@恵比寿

2016-12-17 14:37:40 | パン
先日、恵比寿の東口方面に出かける用事があったので、「FRAU KRUMM」(フラウ クルム)に立ち寄ってみました。

ここは、テニス選手として有名な伊達公子さん監修のパン屋さん
2016年8月のオープンで、伊達さんがドイツ在住中においしいと思って食べていたドイツパンを中心に販売してます。

恵比寿駅東口から6、7分くらいでしょうか。
細い道沿いに、さりげなくありました。

ガラスのドアを開けると、正面にショーケースがあり、パンが並んでいます。
自分で取るのではなく、対面方式で購入します。

私のお目当ては、ハードなタイプのドイツパン。
ハード系パンは向かって右端に置かれていましたが、この時は大型パンは2種類のみ。

カンパーニュ系も気になりましたが(1個500円のカンパーニュ、1/2で250円)、
丸ごと1個タイプのこちらを買ってみました。


レーズンとくるみ  300円(税込)

長さ20cmほど。
これで300円なら、思ったよりも高くないかな。



買った翌日の昼に食べました。
外皮はしっかり硬いです。
スライスしてそのままだと、生地がポソポソする感じがありました。

軽くトーストすると、表面が少しカリッとなり、中の生地がむちっとなります。
レーズンもふっくら甘くなり、クルミも香ばしさが増すので、私はトーストした方が好みでした。



店内はコンパクトですが、入って右手の後方の壁側に、ハイテーブルと座席が用意されていました。
4人も座ると満員状態ですが、買ったパンを、コーヒーとともにいただけます。

季節柄、ドイツのクリスマス菓子の「シュトレン」も販売されていて、小さいサイズで1300円。こちらはちょっとお高く感じたので、とりあえず見ただけです(笑)

他のパンは、バゲットなど、フランスパン系の方が多そうかも?
曜日や時間帯によっても、並ぶパンの種類が違うかもしれませんので、また機会があれば覗いてみようと思っています。




FRAU KRUMM  フラウ クルム
東京都渋谷区恵比寿1-16-20 竹下ビル1F
03-6721-6822
http://www.fraukrumm.com/


Frauはドイツ語で、英語のMs.やMrs.に相当します。
つまり、Frau Krummなら、女性のクルムさん。
伊達公子さんは、この店がオープンして間もなく、“クルムさん”ではなくなりましたが、店名はこのまま続くようですね。

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