一気に秋らしくなってきました。
朝晩の涼しさにほっとしますが、長袖1枚で過ごせる時節が短いのが残念な今年です。
本格的な秋に向かう中、屋形船で東京湾クルーズ&高品質プロセッコのプレゼンテーションを取材してきました。
プロセッコはイタリア北部のヴェネト州周辺の特定地域でつくられるスパークリングワインで、年間生産量は8億本と世界1位。
世界中で愛されているプロセッコは、日本でもすっかりおなじみですよね。
2019年にはプロセッコの丘がユネスコ世界遺産に認定され、ワインツーリズムの地としてもさらに人気が高まっています。
今回は、1952年にヴェネト州ベッルーノ県ヴァルドッビアーデネ地区に創業した
Val d’Oca ヴァル・ドッカ社の紹介です。
ヴァル・ドッカは600軒の農家が集まって設立された農業協同組合で、957haの畑を所有しています。
近年の農業協同組合はクオリティの高いワインが多いなぁと思うところが増えました。
ヴァル・ドッカ社は、プロセッコDOCGでは最大生産量を誇り、DOCG特級畑のカルティッツエ区画をはじめ、リーヴェ(クリュ)を所有し、高品質なプロセッコを生産しています。
紹介されたのは、日本に輸入されているこちらの3アイテム。
左から)
“ブルー” プロセッコDOCエクストラ・ドライ ミレジマート2021
Val d’Oca “Blue” Prosecco DOC Extra Dry Millesimato 2021
ヴァルドッビアーデネ・プロセッコ・スペリオーレ エクストラ・ドライ ミレジマート 2021
Val d’Oca Valdobbiadene Prosecco Superiore DOCG Extra Dry Millesimato 2021
“リーヴェ・ディ・サン・ピエトロ・ディ・バルボッザ” ヴァルドッビアーデネ・プロセッコ・スペリオーレ DOCGブリュット
Val d’Oca “ Rive di San Pietro di Barbozza” Valdobbiadene Prosecco Superiore DOCG Brut
ひとつずつ見ていきましょう
“Blue” Prosecco DOC Extra Dry Millesimato 2021
ブルーボトルが美しい、プロセッコで売り上げナンバーワンのアイテムだそうです。
残糖16g、味わいはエクストラ・ドライで、アルコール度数11%。
醸造はステンレスタンクで、シャルマ方式(密閉耐圧タンク内で二次発酵)。
使用ブドウは、グレッラ85%に、ピノ・ネロとシャルドネをブレンド。
※二次発酵方式と使用ブドウと比率は3アイテムとも共通です
シャキッと爽やかな泡が口当たりよく、ミネラリーさもあります。
キリリとしているので、アペリティフにいいですね。
ベーシックなプロセッコではありますが、ブドウの産地はトレヴィーゾと限定されているので、ワンランク上のDOCプロセッコといえるでしょう。
プロセッコのエクストラ・ドライは、残糖12~17g。
ブドウ本来の果実の軽やかな甘みを感じる味わいで、心地よい酸とのバランスが人気。
プロセッコでは、このエクストラ・ドライが最もポピュラーで、日常的に気軽に楽しまれています。
ちなみに、プロセッコの「ドライ」は残糖17~32と、最も甘めのカテゴリになります。
※参考小売価格:1,840円
Valdobbiadene Prosecco Superiore DOCG Extra Dry 2021
DOCGヴァルドッビアーデネのプロセッコ・スペリオーレで、ヴァルボッザ村のブドウを使用しています。
こちらもエクストラ・ドライの味わいになり(残糖14g/L)、アルコール度数11.5%。
「ブルー」と比べると、口当たりが繊細でソフト。ふっくらとしたテクスチャーで、デリケートなフルーツ感が感じられます。
口当たりがやさしいので、繊細な和食にも合いそう。
もちろんアペリティフにもよく、「ブルー」が気温の高い季節に爽やかに楽しめるのなら、こちらは春先や秋、冬の季節のアペリティフにいい感じだと思います。
ボトルの雰囲気も高級感があるので、お正月のおせち料理などにも良さそうです。
※参考小売価格:2,290円
“ Rive di San Pietro di Barbozza” Valdobbiadene Prosecco Superiore DOCG Brut
サン・ピエトロというリーヴェ(クリュ区画、現在43あります)のブドウのみを使っています。
サン・ピエトロはヴァルボッザ村にあるリーヴェです。
糖度10g/LのBrut(辛口)
果実味の凝縮感があり、より洗練された緻密なテクスチャと味わいです。
泡のキメは細かく、みっちりして、ボディはしなやか。
ミネラル感がしっかりあるので、塩の旨味を舌で直接感じられるフードが合いそうです。
プレゼンテーションでのオススメペアリングは「天ぷら」。
つけるのは、天つゆではなく「塩」。
天ぷらの油をプロセッコの泡が切り、塩のミネラル感にプロセッコのミネラリーな味わいが合いました。
特に、海老の天ぷらの旨味ある味わい+塩の旨味の組み合わせが一番気に入りました。
3本めのプロセッコは、現地を訪問した時に初めて出合い、エチケットが美しいことからも強く印象に残っていました。
テーブルに置いただけで華やかな雰囲気になりますので、これからのパーティーシーズンに活躍してくれそうですね。
※参考小売価格:2,980円
プレゼンテーションをしてくださったSOLO ITALIA 林茂さん
屋形船も久しぶりに乗りました
江戸の文化のひとつ「屋形船」で天ぷらを、そこにイタリアの高品質の発泡ワイン「プロセッコ」を添えて、という楽しみ方は、外国からのゲストを迎える際のいいアイディア。
東京湾に出ると、外国人客を乗せた屋形船もあり、楽しんでいる様子がはた目からも見て取れました。
※輸入元:サッポロビール