ワインな ささやき

ワインジャーナリスト “綿引まゆみ” (Mayumi Watabiki) の公式ブログ

ユーハイムの「デア バウムクーヘン」♪

2009-01-31 10:32:54 | 甘いもん
さて、バウムクーヘンイベントの続きです。

20数個もバウムが集まると、どのタイプが自分の好みなのか、食べ進むうちにわかってきます。

私は元々、ふわふわ軽い系よりも、みっちりズッシリ系が好きなので、今回の食べ比べにより好みの再確認ができ、みっちりズッシリ系の中でも、より「しっとり」の度合いが高いもの がポイントが高くなりました。



昨日取り上げた「ツッカ ベッカライカヤヌマ」は、しっとり系とはいえ、かなり特殊なバウムでしたが、正統派バウムの中ではユーハイムの「デア バウムクーヘン」が非常に好みでした!



「デア バウムクーヘン」  ユーハイム

HPの説明では、

創始者カール・ユーハイムより伝わる、昔のままの配合と製法で焼き上げたオリジナルのバウムクーヘン。しっとりとした食感に、ほのかに洋酒が香る豊かな味わいです。“ドイツの森の木”のような独特な形状も魅力です。




素朴な樹の形も好きですが、キメがかなり細かいことに驚きました
他のユーハイムのバウムに比べても、キメ細かさでは、このデア バウムクーヘンはピカイチだと思います。

しっとりとして、もっといえば、「ねっとり」といえるほどのキメ細かさで、この舌に絡みつくような感じは、バウムとしては初めて体験しました。

外箱の高さ136mmのサイズのものが1,050円~買えるので、これはぜひ改めて買って食べたい!ですね 





似たような姿なのが、アンリ・シャルパンティエの「ガトー・ピレネー」です。
これも実は気になっていたバウムで、デパ地下で姿を見かけるので、買ってみようかなと思っていたものでした。



その 「ガトー・ピレネー」 も登場したので、ラッキー♪

甘さが繊細で控えめで、マイルドでやさしい味わいに感じました。



キメ細かさ、密度、甘さのバランスの点では、やはりデアバウムの方が私好みですが、このガトー・ピレネーも良くできていると思います。

どっちが好きかは、もう本当に個人の好みの問題ですね。





今回、ユーハイムブランドでは「マイスターの手焼きバウム 」もありました。

これはユーハイム神戸本店オリジナルのバウムだそうで、通販で買えます。
3段重ねで 2,310円 とかなり良心的。



ベーシックな、素材そのものの味がちゃんとする、プレーンな味わいのバウムで、みっちり目が詰まり、ずっしりした手ごたえがあります。

しっとり感とキメ細かさが好きな人なら「デアバウム」がオススメですが、

こればかりは、もう、お好きな方をどうぞ~

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驚きのバウム@ツッカベッカライ カヤヌマ

2009-01-30 11:13:43 | 甘いもん


先日、バウムクーヘン好きには嬉しい、
バウムクーヘンをたっぷり食べられるイベント があり、参加してきました。



20数個のバウムが集まった中で、最も印象的で味わいも好みだったのが、このバウムクーヘンでした。



バウムクーヘン  ツッカベッカライ カヤヌマ  (7,560円)

溜池山王(東京都港区)にある「ツッカベッカライ カヤヌマ」製で、
直径21cmのホールタイプですが、どう見てもバウムには見えず、まるで「ザッハトルテ」ですよね?(笑)
実際、外側はチョコレートでコーティングされています。

お値段も 7,560円と、バウムとは思えない超高価格 (1カットでも630円)

こんな高級バウムは自分ひとりでは買えないですが、参加者がたくさんいる(20人)イベントだからこそ出会えた醍醐味で、

このあたりは、高価なワインを皆で分け合って飲む、ということに通じているような気がします(笑)





このバウムには、通常のバウムにある真ん中に空いている穴がありません!



断面を見るとわかるように、クレープを何重にもかさねたように焼き上げられていて、これがいわゆる普通のバウムの「年輪」的なものでしょうか。

真ん中の少し厚めの層と外側は「マジパン」です。



食感はとてもしっとりしていて、かなりの種類のスパイスがふんだんに使われているために、非常にスパイシーで複雑な味わいです
他のバウムと食べ比べをしても、このバウムが一番スパイシーでしたが、逆に、スパイシーなものが苦手な人には厳しいかもしれません。

甘さもしっかりし、リッチで濃厚な味わいが楽しめます。



見た目からは、これをバウムクーヘンといっていいのかどうか?考えてしまいますが、目を閉じて味わった舌の上の質感は、やはりバウムの面影があります。



とてもリッチなバウムなので、1カット(ホールの1/12ですね)で充分満足すると思いますが、なにかのイベントの時には、これをホールで持参すると、インパクト大です!

これは、いつかまたぜひ食べたい と思うほど感動的な出会いでした 




ずっしり重い! ・・・好きです~

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スペインのお勧めブドウ品種「メンシア」

2009-01-29 11:41:36 | ワイン&酒
昨年末、リニューアルした池袋のワインバー 「エスペルト」に、
学生時代の友人たちと一緒に行ってきました。

6人が集まりましたが、アルコールOKなのは3人だけなので、ボトルを1本頼み、あとはグラスワインを個々にチョイスしました。


今回選んだボトルワインはコチラ。



Ultreia Saint Jacques Mencia 2006 Raul Perez (Bierzo, Spain)

お店のワインリストの説明を見ると、

ビエルソの天才「ラウル」のワイン。
果実味が伸びやかで、この価格帯では、やけに満足感が高い。


姿を見ると、ブルゴーニュ型のボトル。
これなら期待できそうかも?ということで、選んでみました。



実際に飲むと、果実味がきれいで、タンニンも非常になめらか
コクもボリュームもありますが、全体的なバランスが良く、これはブルゴーニュ好きの人もOKなワインでしょう。



この店は、月~木だとワインが安く飲め、金曜日は通常価格なのですが、この日は金曜日だったので、4750円でした。
月~木価格だと3700円ということなので、これはかなり満足できるんじゃないでしょうか。

カスティーリャ・レオン州のDOビエルソで成功しているメンシア100%

テンプラニーリョよりもタンニンや酸味が少ない黒ブドウ品種で、フレッシュな味わいがありながらも、潜在アルコール度数が高くなるため、非常にいいワインが多数出てきています。

テンプラニーリョに飽きた方は、試してみてはいかが?

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エスペルト   http://www.espelt.jp/


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オバマ米大統領就任記念式典ワイン

2009-01-28 16:42:54 | ワイン&酒
先週の1月20日、
アメリカの第44代大統領に就任したバラク・オバマ氏が、
就任記念式典後に祝杯をあげたワインが話題になっていますね。

就任直後の200人規模の昼食会で出されたのが、
カリフォルニアのダックホーン・ワイン・カンバニーに関係する2本でした。



白ワインはダックホーン・ヴィンヤーズのソーヴィニヨン・ブラン

赤ワインはゴールデン・アイ・ワイナリーのピノ・ノワールで、

私は偶然にも、この2本を昨年の秋に取材で飲ませていただき(年も同じ)、レポートを (社)日本ソムリエ協会の機関誌「sommelier」106号(P75) に書いています。



Duckhorn Vineyards Napa Valley Sauvignon Blanc 2007

1976年に設立されたダックホーン・ヴィンヤーズはメルロで有名ですが、私はこの時に飲んだソーヴィニヨンが非常に爽やかで気に入りました。

ソーヴィニヨンだけではなく(75%)、セミヨンが少しブレンドされている(25%)ためエレガントで、樽を使っているワインなのですが、とてもデリケートな飲み口で、幅広い料理に合わせられると思います。



Goldeneye Anderson Valley Pinot Noir Estate Grown Gowan Creek Vineyard 2005

ゴールデン・アイにはピノ・ノワール専門のワインメーカーがいます。
このゴーワン・クリーク・ヴィンヤードは単一畑で、ワインはフレンチオーク(新樽65%)で16カ月熟成されています。
味わいは非常にスパイシーで、鮮やかなワイン!という印象でした。

あのカリフォルニア州のシュワルツネッカー知事のお気に入り だとか。

よって、早い時点でsold out の 「幻のピノ・ノワール」です。


(輸入元: 中川ワイン販売)

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小川軒の「プレーンウィッチ」♪

2009-01-27 10:27:23 | 甘いもん
昨日紹介した「Dove」のチョコをいただいたAちゃんと会った際、学生時代から何度かお目にかかっているAちゃんのお母様から、私にどうぞと、Aちゃんは「小川軒」のお菓子も持ってきてくれました。

お母様は私の甘いもの好きをよくご存知で、このブログも覗いてくださっているそうで(笑)、もう、本当に嬉しく、もちろん喜んで頂戴いたしました
Aちゃんのお母様、ありがとうございました。



「小川軒」というと、レーズンウィッチで有名ですが、創業者の孫の代の長男、次男、三男がそれぞれ「代官山小川軒」、「目黒小川軒(「小川軒」 新橋・目黒)」、「御茶ノ水小川軒」と分かれ、それぞれのレーズンウィッチを作っています。



PLAIN WICH    OGAWAKEN

今回いただいたのは、「代官山小川軒」のもの。

しかも、中身抜きというプレーンウィッチ
え?!そんなものがあるの?これは初めて知りました!




通常は、サブレクッキーの間に洋酒に漬け込んだレーズンとクリームが挟んでありますが、これは外側のサブレが2枚合わさっているだけ。

もちろん、サブレはレーズンウィッチと同じものですが、中身がないだけで、全く別のお菓子のように感じます。

サブレ好きには、これはいくつでもいけるので嬉しいですが、コクのあるクリームとレーズンの組み合わせも実においしいんですよね~



できれば、ひとつの箱にプレーンとレーズンを半々に入れる、なんていう商品を作ってしまうのはいかがでしょ?

名付けて 「ハーフ&ハーフ ウィッチ」 (笑)


Aちゃんのお母様、ごちそうさまでした~

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アメリカから「Dove」のチョコレート♪

2009-01-26 09:42:40 | 甘いもん
また「チョコレート」の話題に戻ります(笑)

今回は、学生時代の友人でアメリカにいるAちゃんからのお土産です。

病院の通院のため一時帰国しているAちゃんが、少しずつ回復してきたということで、先日一緒にランチに出かけ、その際にチョコをいただいてしまいました
(Aちゃん、いつもThanksです



Dove Silky Smooth Dark Chocolate  Promises

ダヴのチョコは、ちょうど1年前の1月にもここで紹介しましたが(やはりAちゃんのお土産)、日本では「Dove」というと、どうしてもシャンプーやボディソープを思い浮かべてしまうんですよね(笑)

だからこそ、その認識のギャップが大きいチョコレートというのは面白いなぁと思います。




親指と人差し指でマルを作ったほどの大きさのダークチョコがゴロゴロと23個入っていました!

チョコはハードタイプで、ビターと書いてあるものの、それほど苦さは感じずにいただけます。




ユニークなのが、包み紙の裏側にメッセージが書かれていることで、

「車ですれ違う時にウインクをしてみましょう」 

「今日はラブレターを送りましょう」など、軽く笑えるものばかり

う~ん、アメリカ的ですね~


まだまだたくさん残っていますので、当分のあいだ楽しめます

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ドイツパンの店「ベッカー」@神楽坂

2009-01-25 10:40:14 | パン
甘いものが続いたので、ここでちょっとワイルド系のドイツパンを(笑)



先週紹介した、 「ルナティック神楽坂」に行く際、東京メトロ東西線「神楽坂」駅から神楽坂を下っていくと必ず目の前を通るドイツパンのお店が「ベッカー」です。

ドイツパンを扱っている店は避けて通れないので(笑)、味の再確認の意味で、「ルナティック神楽坂」さんにお邪魔する道すがら、立ち寄って買ってきました。



まずはライ麦100%のパンがあれば、どうしても食べないと!



ということで、名前は忘れましたが、ライ麦100%のパンです(560円)。
(「プンパニッケル」ではありませんでした)

年末に食べた吉祥寺の「リンデ」のパン(店で一番酸味が強い)と比べると、このベッカーのライ麦パンの方が酸味が強く感じました。
切った感じは、やや崩れやすいでしょうか。

味わい的には、もっとワイルドてもいいかなと思いました(あくまで私の好み)。




2個めは くるみパン(400円)

くるみ入りのパンはどこでも人気がある商品ですよね。
これは少しライ麦もブレンドされているそうです。




スライスして軽くトーストして食べましたが、ちょっとカサカサした感じになったので、これは焼かない方がよかったのかも?

もっとムッチリした感じがあると嬉しいのですが、あっさり、サラリ、という食感でした。



2つとも悪くはないですが、個人的にはもっと粗野で個性的が際立っている方が好みかな・・・

また時機を見て試してみたいですね。


対面販売で、お店のスタッフは親切&パンの説明はとてもていねいでした


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ベッカー

東京都新宿区神楽坂6-8-30
月曜定休

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お気に入りベルギーチョコの新作♪

2009-01-24 11:53:49 | 甘いもん


時節柄、甘い話題 が続きます(笑)


先日、新宿伊勢丹の「サロン・デュ・ショコラ」に触れたときに(2009/1/20)、
ベルギーチョコの老舗 「コルネ・ポート・ロイヤル」を紹介しました。

ここのトリュフとプラリネは大好物ですが、なんと “新商品” が出ていました!




Heart Assort  バーガンディーアソート ハート缶 (15粒)(3,990円)

今まさにこのバレンタインの季節に最適の、真っ赤なハートの缶に入ったプラリネ15粒の詰め合わせ。




こんなゴージャスな詰め合わせをプレゼントされた男性は、
それはもう確実に「本命チョコ」ですよ?


このバーガンディーアソート(通常パッケージ)は2個入り(530円)からありますので、小さいサイズは無理なく義理チョコにも使えます(笑)



世界のカカオ生産地の中から4つを厳選し、チョコの名前に付けたシリーズ
「Origine Coffret」 (オリジンコフレ)


メキシコ(ミルク)、ニューギニア(ダーク)、ペルー(ダーク)、タンザニア(ダーク)の
4アイテムで、いずれも9粒入り2,100円。



Origine Coffret MEXICO      Origine Coffret PERU

アースカラーのパッケージとイラストデザインがその土地らしさを表している点がユニークで、チョコにプリントされた模様も面白いなと思いました。



これは「ペルー」

それぞれのフレーバーの説明を見ると

メキシコ
繊細な中にも力強い風味を持つミルクチョコレート

ニューギニア
酸味のある味わいにシガーの香りが官能的なダークチョコ

ペルー
ほろ苦さとフルーツの風味が親しみやすいダークチョコ

タンザニア
フルーツやバニラのニュアンスが新鮮な希少性の高いダークチョコ


まず「ペルー」を食べてみました。
外側はカリッとしていますが、中身はねっとりとして、カカオが濃厚~

この「Origine Coffret」は、遊び心があるのに味わいはキッチリしているので、そのあたりをわかって楽しんでくれる人にプレゼントしたいチョコかなと思いました。



そのほかには、
「メキシコ」(ミルク)と「ウガンダ」(ダーク)のタブレット型(各1,260円)、

同じタブレットで、ドライフルーツとナッツが散りばめられた「Tablet」(ミルクとビターの2種、各1,260円)もあり、

特に後者はドライフルーツ&ナッツ好きには視覚的にそそられました(笑)


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「ペルティエ」の気になるスウィーツ

2009-01-23 10:12:21 | 甘いもん
昨日紹介した 「Peltier(ペルティエ)」 はフランス菓子のブランドですが、
地に足の付いた腕の確かな「職人」が作る伝統と新しさが融合されたお菓子を生み出している点が気に入っています。

特に、使われている素材、原料が厳選された質の良いものであり、口にした時に必ずや期待を裏切らない美味しさでシアワセな気持ちにさせてくれるので、大きな信頼を寄せています。


そのペルティエの新商品で気になっているのがコチラ。


ミルフィーユ・アン・クープ ( 1個 525円) Peltier

カップの中に、パイ生地、クリーム、フルーツ、コンフィチュールが重ねられています。



ミルフィーユは女性が大好きなケーキですが、
崩れやすいため、デートの時は食べられない と敬遠されがちなのも事実で・・・


でも、カップに入ったミルフィーユなら、崩れることを気にせずに思いっきり食べられます!(笑)

持ち歩いても崩れないので、お土産や差し入れにも使えますね



3つのフレーバーがあるので、お好きなものをどうぞ♪

ストロベリーとバニラのミルフィーユ
シトロンのコンフィチュール、スライスしたイチゴ、バニラ風味のカスタードクリームをパイ生地でサンド

ラズベリーとピスタチオのミルフィーユ
フランス産のさくらんぼであるグリオットのコンフィチュール、フレッシュラズベリー、濃厚なピスタチオクリームをパイ生地でサンド

オレンジとキャラメルのミルフィーユ
オレンジのコンフィチュール、カットしたバレンシアオレンジ、キャラメル風味のカスタードクリームをパイ生地でサンド


どれも美味しそうですが、定番のイチゴ&カスタードは味の想像がつくだけに、すぐにでも食べてみたいですし、濃厚なピスタチオクリームにも惹かれるし、オレンジ&キャラメルも捨てがたい・・・・



以前紹介したフィナンシェのショコラ味 「フィナンシェ・オ・ショコラ」(2008/10/20)も超お気に入りの商品で、私のような焼き菓子好きには、もうたまりません~

ガトーショコラと見紛うような濃厚でねっとりとした、しかもメリハリのある味わいですので、バレンタインの贈り物候補に加えてみてはいかがでしょうか?


バレンタインの贈り物候補としては、やはりこれも以前紹介した
「デセールショコラ」 (2009/1/9)もオススメです

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目からウロコ!の超美味限定ショコラ♪

2009-01-22 09:43:23 | 甘いもん
バレンタインということで、チョコの話題を続けますが、

今回、今までの「ヌガー」に対する先入観を一掃し、これは凄い!と思わせてくれたのが、

「ペルティエ」の味覚ディレクター、フィリップ・コンティシーニによる
「バレンタインコレクション2009」として作られたヌガーのショコラ2種でした。



(左)ヌガー・ショコラ  (右)ヌガー・ブラン・オ・フリュイ・セック

ヌガー・ショコラ
アカシアのハチミツで風味をつけたアーモンドとヘーゼルナッツのホワイトヌガーをミルクチョコレートでコーティング。

ヌガー・ブラン・オ・フリュイ・セック 
香ばしい香りと食感のアーモンド、ピスタチオ、ヘーゼルナッツの入ったホワイトヌガーで、ミルクチョコレートで丁寧に包まれています。

「ヌガー」というと、歯にくっついてくるベタベタ感があり、どうも「高級ショコラ」とは一線を画す野暮ったさがあったのですが、今回のこのヌガーは、そんなイメージを打ち砕いてくれました!



まず、ベースには、あの「ヴァローナ」のチョコを使っています。

そして、なによりも食感が今までの一般的な「ヌガー」と違い、「ベターッ」ではなく、非常に歯切れがよく、特にピスタチオの入った「ヌガー・ブラン・オ・フリュイ・セック」の食感はパキッとキレが良く、しかもナッツとピスタチオの風味がたっぷりで、もう、ナッツ好きにはたまりません!

え?これがヌガー?!と、本当に目からウロコで、個人的には、昨日紹介したワイン&シャンパン入りのチョコよりもほんの少しリードするほど素晴らしい出来のチョコだと思いました。
(なんたって、ワイン&シャンパンは元々の期待もありますしね)

ホント、このヌガーのチョコは、本格的な味を追求する人にオススメです!
(4個入り 1,260円~)




手前は「キャラメル」を使ったバレンタイン限定ショコラで、こちらもオススメ
(4個入り 1,260円~)



「ペルティエ」のバレンタイン特別商品には、こんなオシャレなハートのショコラもあります。


ロザス (3,150円)

チョコレートでハート型の器を作り、チョコレート細工のバラで飾られ、中にはペルティエを代表するビジューショコラテ2 種とホワイトチョコレートとスィートチョコレートのカメオが入っています。
とても繊細なハートのショコラですので、本気の愛を伝えるには、このロザスは最適かもしれませんね



バレンタイン商品以外でも、ペルティエはチョコのラインナップが元々充実しているので、フィリップ・コンティシーニが生み出すボンボンショコラの詰め合わせ「ビジューショコラテ」ガナッシュのやわらかな食感が嬉しい「トリュフ」も、バレンタイン用のギフトに最適だと思います。



ビジューショコラテ (2個入り 630円~)


オレンジの砂糖漬けをビターチョコレートとアーモンドでからめたスティックタイプのショコラ「オランジェット」(下の写真)も、クールで大人な男性へのプレゼントにいいかも?


オランジェット (10本 1,260円) / トリュフ (4個入り 1,344円~)


「Peltier」の商品って、プレゼントに使えるハイクオリティなものが多いので、日頃から気に留めておくと、イザというときに使えますね

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お勧め☆ワイン&シャンパン入りチョコ♪

2009-01-21 10:45:12 | 甘いもん
今年のバレンタインチョコの中で私が注目しているのは、


ユーハイム・ディー・マイスター「ワイン&シャンパンコレクション」

スタイリッシュなカラーのパッケージ入りで、2個630円、4個1260円。




左がクリスチャン・セネ・ブリュットのシャンパン入りチョコで、ちょっとビターでオトナっぽい味わいです。

右が国産ワイン(神戸ワイン・ノーブル)のカベルネ・ソーヴィニヨンとメルロが入ったチョコで、口の中でまろやかに溶け、やさしい味わいでした。

辛口好みなら「シャンパン」が、まろやか系が好きなら「ワイン」が好みに合うと思いますが、せっかくならこの2つを比較試飲ならぬ比較試食してみると面白いと思います。

1個のボリュームがけっこうあるのが私としては嬉しかったです(笑)

ワイン好き男性のプレゼントはもちろん、2個入りタイプなら自分用にお試しで買ってもいいですね。



ユーハイム・ディー・マイスターには、こんなキュートなチョコもあります。


Hanaショコラ (4個840円、8個1,680円)

ローズ、ジャスミン、オレンジフラワー、スミレの4つの香りのするショコラ。



ジュエリーベリー (1個525円)

リッチなラズベリーチョコが一粒、ジュエリーケースに入っています。
プレゼントに添えてもいいですね。



スウィーツ大好きな彼に、ボリュームのあるケーキを贈りたい!
という人には、こちらはいかが?


リーベスフロイデ (ユーハイム・ディー・マイスター 1,890円)

110×110×75mmサイズのチョコレートショートケーキで、
ストロベリーゼリーとシャンパンガナッシュをサンドしています。
2人で食べるのにちょうどいいサイズだと思います。



リープリング (ユーハイム・ディー・マイスター 1,260円)

110×120×35mmサイズ、ラズベリー入りチョコムースをハートのチョコでサンドしたデザートで、これも2人で甘~く食べたいですね~


バウム好きには、バレンタインオリジナルパッケージの
「バウムクーヘントゥルム」(スウィート)(1,050円)もあるので、
これは自分用に買いたいかも!



同じユーハイム系列の 「マイスターユーハイム」 からも色々出ています。


パフュームコレクション (マイスターユイハイム)

当ブログでも何度も登場しているベルント・ジーフェルト氏が手がけているコレクションで、洗練された香りを身にまとった6つのプラリネです。

私が食べてお気に入りだったのは「プレヒティヒ(華やかな)」といプラリネで、ベルガモット、ローズ、ジャスミン、パチョリとバニラが香る大人っぽいフレーバーに酔わされました(前列左端)。



また、プランツオイルを配したものがヨーロッパのトレンドということで、話題のアルガンオイル、アーモンドオイル、グレープシードオイルなど、6種のオイルをプラリネおよびジェレーに加えた「オイルコレクション」もユニーク。



オイルコレクション プラリネ (マイスターユーハイム)


オイルコレクション ジェレー (マイスターユーハイム)

オイルだなんて、アブラっぽいのでは?と心配する人もいるかもしれませんが、良質な植物のオイルは絞りたてのフレッシュジュースのようなものですから、とてもピュアな味わいです。
私も昨年はじめて食べたときは、その美味しさとナチュラルさに驚きました

この「オイルコレクション」は、「パフュームコレクション」との組み合わせもOKということなので、気になるフレーバーを自分なりにアソートしてみると面白いと思います。




国内外から厳選した高品質オイルが使われているのはさすが!


この「マイスターユーハイム」の2つのコレクションは、新宿伊勢丹の「サロン・デュ・ショコラ」 に出ています。

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新宿伊勢丹「サロン・デュ・ショコラ」

2009-01-20 09:33:25 | 甘いもん
この時期のデパートの催し物の定番ともいえるのが、
バレンタイン に向けた チョコレートのイベント

特に注目度が高いのが、伊勢丹の「サロン・デュ・ショコラ」 で、
今年は、新宿店で明日 1月21日(水)~26日(月)に開催されます。



店名リストを見て “NEW” という印が付いていて驚いたのが、

ベルギーの 「コルネ・ポート・ロイヤル」 

当ブログでも何回か紹介していますが(2007/3/20、3/30、2008/3/29)、
このブランドって、販売しているところを見つけるのが大変なんです。

いわば、なかなか手に入らない“幻”ともいえるチョコなのですが、
伊勢丹の「サロン・・・」に出展するとは嬉しい驚きです!

濃厚で大振りで、満足度の高いチョコですので(特にトリュフが私の好物 )、
見かけたらぜひお試しを~

---------------------------

*コルネ・ポート・ロイヤルの画像&詳細は、上記の過去記事を参照ください。

このブログの右下、私の「プロフィール」欄の下の
「検索」欄で コルネ・ポート と入力すると、上記の記事が検索されて出てきます。


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これは、ちょっとステキな偶然?(笑)

2009-01-19 16:00:19 | ワイン&酒
今回アップした「キャッチ The 生産者」の第18回
オーストラリアの 「Brokenwood」 ワイナリーがあります。

ここの「セミヨン」のワインは、先週(2009/1/13)アップした
「リースリングをちょっぴりと(笑)」でも飲んでいます。



ブロークンウッドのワインメーカーは、イアン・リッグス氏(Ian Riggs)。

つまり、イアンさんは「Mr. Riggs」になり、

1/13に紹介した2本目のワインも 「Mr. Riggs」


あれ?ということは、両方ともイアンさんのワイン?

かと思いましたが、後者は ベン・リッグスさん(Ben Riggs)という別人のもの。

同じサウスオーストラリア州なので、もしかして2人の間には姻戚関係があるのかもしれませんし、全くの赤の他人かもしれませんが(調べた限りでは不明)、

今回の「キャッチ The 生産者」のアップの順番がイアンさんに当たったこともあり、Riggs氏が偶然にも続いたステキな1週間となったと思いませんか?(笑)

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第20回 Tenuta San Guido@「キャッチ The 生産者」

2009-01-19 15:30:48 | キャッチ The 生産者
「ワイン村.jp」 (社団法人日本ソムリエ協会 オープンサイト)(2004年5月~2008年12月終了)に連載していた「キャッチ The 生産者」(生産者インタビュー記事)を、こちらにアップし直しています。
よって、現在はインタビュー当時と異なる内容があることをご了承ください。

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  (更新日:2006年3月11日)

第20回  Dottore Sebastiano Rosa  <Tenuta San Guido>

20回めのゲストは、イタリアの“スーパータスカンのパイオニア”といわれる"サッシカイア"のワインメーカーを務める、セバスチャーノ・ローザさんです。
テヌータ・サン・グイードの後継者でもあるローザさんに、次世代サッシカイアとして新しく誕生した"グイダルベルト"を中心に、お話を伺いました。



<Sebastiano Rosa>
1966年生まれ。2歳で実父と死別。その後、母がテヌータ・サン・グイードのオーナーであるニコラ・インチザ侯爵と再婚したため、インチザ公を養父として、ボルゲリで育つ。
カリフォルニア大学デイビス校にて、ブドウ栽培および醸造学修士課程を終了後、カリフォルニアのジョーダン・ワイナリーで1年間勤務。その後、フランスはボルドーのシャトー・ラフィット・ロートシルトで2年間勤務。
1990年からトスカーナのアルジャーノへ。ジャコモ・タキス氏とともにスーパータスカン"ソレンゴ"を誕生させている。
2002年からテヌータ・サン・グイードへ。現在は、ワインメーカー兼マーケティングディレクターを務める 。


次世代サッシカイアの担い手

サッシカイア(Sassicaia)といえば、イタリアワインファンならずとも心ときめく、スーパータスカンの代名詞的存在。
キアンティのサンジョヴェーゼ種、ブルネッロ・ディ・モンタルチーノのブルネッロ種が伝統的なトスカーナ州において、カベルネ・ソーヴィニヨンとカベルネ・フランで構成されるサッシカイアは、原産地呼称制度上は単なるテーブルワイン(ヴィーノ・ダ・ターヴォラ)に過ぎませんでした。

しかし、1968年ヴィンテージ以降、熟成にフレンチオークを使用し、国際市場へとターゲットを広げていきながら、サッシカイアは、ボルドー1級シャトーと並ぶ評価を得るまでのワインへと成長していきました。 そして、1994年ヴィンテージからは、単独のDO"ボルゲリ・サッシカイア"に昇格しました。

現在は、イタリアを代表する超高品質ワインのひとつとして、その名声をほしいままにしているテヌータ・サン・グイードですが、つくっているのは、このサッシカイアだけでした。

しかし、21世紀を迎えた今、新しいワインと次世代のリーダーが誕生しました。



Q.なぜ、カリフォルニア大学デイビス校へ?
A.私が進学をしようとしていた1980年代は、ワインの勉強をする学校としては、フランスのボルドー大学かデイビス校しか選択の余地がなかったのです。私はイタリア人ですから、陽気な土地がいいと思い(笑)、カリフォルニアに渡りました。もちろん、カリキュラムが充実していたこともありました。入るのは簡単でしたが、入ってからが大変!勉強はかなり努力を必要としました。

Q.サッシカイアが"スーパータスカン"といわれるまでになった経緯を教えてください。
A.私の養父ニコロの父マリオ・インチザは、ボルドーワインの大ファンでした。第二次大戦後の1946年、シャトー・ラフィットのカベルネの苗木を購入し、ボルゲリの地に植えました(2ha)。マリオはピエモンテ出身ですが、イタリアで高貴なワインをつくることを学生時代から夢見ていたようです。

畑は海から近くに位置しているので気候は安定し、東向きで日照も充分だったので、成熟したワインができると考えたようです。
最初は家族消費用としてつくっていたのですが、そのワインは硬く、あまり評判が良くなかったため、しばらく寝かせていたところ、非常に良くなったので、1960年代に畑を拡大することにしたそうです。
その後、アンティノリで働いていたエノロゴ、ジャコモ・タキス氏の影響もあり、それまで大樽で行っていた発酵をステンレスタンクに変え、熟成にフレンチオークの新樽を使い、また、マーケティングターゲットを国際市場に広げたところ、サッシカイアは非常に高い評価を得るようになりました。それが1968年ヴィンテージです。

Q.ということは、醸造方法の変更とマーケティングが成功の秘訣ですか?
A.いえ、それだけではなく、ボルゲリの土地にも秘訣があります。
先に述べたように、ここは海から近く、最初に祖父が植えた2haの畑は海から5kmのところにありましたが、60年代に広げた畑は、海から2kmの近さにあります。そのため、春は早くから暖かくなり、トスカーナの内陸部とは1ヶ月も違います。
夏は海の影響で涼しく、穏やかな天気となり、雲が出にくく、降水量も少ないのです。こうしたマイクロクライメット(微気候)は、海からの偉大な財産です。

また、土壌にはがたくさん含まれ、ボルドーのグラーヴと同じ土壌構成です。つまり、カベルネに適した土地なのです。
"サッシカイア"という名前は、「小石がいっぱい」という意味なんですよ。

Q.1994年にボルゲリ・サッシカイアがDOCに昇格した背景は?
A.今まで偉大なワインが存在しなかったボルゲリの地に偉大なワインを誕生させ、エノロジーと栽培学への貢献が認められたことによるといわれています。マリオがカベルネを植えた畑は、イタリアのカベルネの生誕地とされています 。




Q.次はいよいよ、新ワイン"グイダルベルト"の登場ですね?
A.グイダルベルトは2000年ヴィンテージからリリースしています。サッシカイアの個性はそのままに残しつつ、若いうちから楽しめるものを、ということから生まれました。 また、若い世代の、新しい飲み手に飲んでもらいたいため、手軽な価格設定にしました。
品種については、ボルゲリの土地にはメルロが合うと考えていたので、メルロブレンドのワインにしてみました。

ちなみに、"グイダルベルト"の名は、インチザ侯爵家の祖先であり、18世紀初頭のボルゲリでブドウ栽培の改良に貢献した"グイド・アルベルト・デッラ・ゲラルデスカ侯爵"から取っています 。

Q.グイダルベルトとサッシカイアの具体的な相違点は?
A.サッシカイアは、カベルネ・ソーヴィニヨン85%とカベルネ・フラン15%のブレンドですが、グイダルベルトは、メルロ45%、カベルネ・ソーヴィニヨン45%、サンジョヴェーゼ10%のブレンドで、メルロが入っています。
当初、メルロの比率は30%でしたが、現在は45%です。サンジョヴェーゼは、イタリアらしいスタイルを与えるために加えています。
どちらのワインも同じ栽培&醸造チームで手がけています。

Q.栽培方法や醸造方法は全く同じですか?
A.栽培に関しては全く同じように手をかけています。よって、サッシカイア用のカベルネのブドウが、その年の出来によっては、グイダルベルトに回されることもあります。

一方、醸造では、樽の使い方が違います。サッシカイアの熟成はフレンチオーク樽のみですが、グイダルベルトにはフレンチオークとアメリカンオーク樽の両方を使います。アメリカンオークは樽のニュアンスがダイレクトに出るため、樽熟成24ヶ月のサッシカイアよりも短い樽熟成期間(12ヶ月)のグイダルベルトのバランスがうまく取れるよう、メルロだけに使います。

Q.あなたは世界各国でのワインづくりの経験がありますが、その土地を意識したワインメーキングをしているのですか?
A.私は国によって自分のスタイルを変えることはありません。ワインメーカーがどういうワインをつくりたいか?ということが、まず最優先すべき点です。
例えば、カベルネ・ソーヴィニヨンのワインは世界中にありますが、たとえ1km先の畑であっても、その土地の個性がワインに現れます。
ボルゲリでボルドーのようなカベルネのワインにしたいと思っても、同じワインにはなってくれません。私が土地に合わせるのではなく、ワインが自然にその土地の個性を引き出してくれます。

Q.では、あなたのスタイルとは?
A.私は、つまり、テヌータ・サン・グイードでは、パワフルさではなく、ボルドーのようなエレガントさを求めています。過剰な凝縮は行わず、樽の香りを前面に出すことも嫌います。フィルターもかけず、自然のままの、飲んで心地よいワインを目指しています。 また、他の生産者では、悪い年にはワインを生産しないことがありますが、
我々は、1968年以来、毎年サッシカイアをつくり続けています。畑で密度が高い仕事をすれば、きちんとしたワインができると信じているからです。そのため、収穫は全て手摘みで行い、選別もテーブルで厳しく行っています。
その結果、難しいといわれた年(92年、96年、02年など)でも良い評価を得ています。92年などは確かにリリース当初はかなり批判を受けましたが、今はきれいに熟成しておいしいワインになっています。

Q.他のブドウ品種でワインをつくる予定はありますか?
A.10年ほど前、南の方の品種を試してみたことがありますが、よく成熟せず、アルコール度数も低く、グリーンな香りのするブドウしか得られませんでした。
我々はボルゲリでNo.1のワインをつくりたいと思っているので、この土地に合ったブドウで勝負していきたいと思います。ここではカベルネ・ソーヴィニヨンとメルロがベストで、パフォーマンスの良いブドウが得られます。

Q.現在、興味を持っていることは?
A.オーク樽の研究です。現在は、セガン・モロー製などのフレンチオークを使っています。フレンチオークはどこでも使われて需要が多いのに、2001年の寒波でフランスの森林に被害が及び、供給の方が危うくなってきています。そこで、フランス産だけでなく、のスラボニアオーク樽なども試験的に使用しています。また、スクリューキャップにも興味を持っています。

 
<テイスティングしたワイン>

Guidalberto


2002
色がやや薄めで、口当たりはなめらか。果実の凝縮感ある甘さが押し寄せてくる感じもありますが、スムーズでバランスが良く、飲みやすいワインです。
「2002年は悪い年と言われていますが、ボルゲリはトスカーナの他の地域に比べると良好でした。収穫は遅く、10月中旬です。このワインはもうすでに開いているので、今飲むにはちょうどいいでしょう。レストランにもお勧め。クリーンなタイプのワインで、樽はほのかな感じです(新樽20%)。ブラックベリー、カシス、ラズベリーの感じがあり、バランスが良く、フィニッシュも長め」(ローザさん)

2003
色が濃く、深く、黒っぽい外観で、アタックもたっぷりとふくよか。ボリュームがありますが、酸も非常に豊かで、タンニン量も充分です。
「この年のヨーロッパはこの150年で最も暑い夏で、メルロはいつもより1ヶ月早い8/15に収穫を開始しました。暑さに苦しんだワイナリーも多く、トスカーナではブドウが過熟してしまいましたが、ボルゲリは地中海性気候なので、悪くはありませんでした。色は自然に濃くなりました。香りは閉じていますが、キメが整い、奥深さ、複雑さがあります。ポテンシャルが大きく、熟成の可能性を秘めた長熟タイプのワインです」(ローザさん)

2004(Barrel Sample)
まだ紫のニュアンスが残る黒い深い色をしています。まろやかで、果実のボリュームにあふれたアタックがあり、余韻も長く、ツルツルととてもなめらかなのに、キュキュッと引き締まった感じもあります。
「この年は天候も畑の出来も良く、全ての条件が整い、非常にお気に入りの年です。というのも、実は私が結婚した年でもあるからで、気合を入れてつくりました(笑)。これはいくつかの樽からブレンドしたバレルサンプルですが、香りの中にすでに複雑性が出ています。メルロの特徴もよく出ていますね。さまざまなベリーの香りがあり、なめし皮の香りもあります。父とディスカッションしたときに、2004年はサッシカイアよりこっちの方がいいかも?という話まで出ました。年明けのボトリング(2006年1~2月頃)が待ち遠しいです」(ローザさん)


Sassicaia


2003(Barrel Sample)
同じ年のグイダルベルトよりもさらに黒味が深い外観。酸のしっかりとした厚みと、凝縮した果実の甘さを強く感じ、タンニンはすでになめらか。
「モンタルチーノでは40℃を超える日が1ヶ月も続きましたが、ボルゲリは海の影響で、32~34℃くらいに止まりました。サッシカイアのブドウ樹は古いものが多く、根が非常に深く張っているため、猛暑の影響は樹に及びません。2003年はクラシカルなタイプではありませんが、凝縮感があり、ここ10年くらいで1番良い年だと思っているくらいです」(ローザさん)

2002色はやや薄め。香りは最初控えめですが、だんだんと甘い香りが出てきます。酸はきっちりとあるものの、全体のボリュームはやや抑え気味。
「この年から、長い熟成に向かないカベルネのロットを、グイダルベルトに混ぜ始めました。若いうちに楽しむグイダルベルトにとって良いことであり、サッシカイアをより良くするためでもあります。2002年のサッシカイアはすでに香りが開いていて、熟成感もあります。他の年に比べると、ややふくよかさに欠けるところがありますが、酸のレベルが高く、良い質のタンニンがあり、フェノール類も出ています。さらに3~4年すると、もっと良くなるでしょう」(ローザさん)

2001
色はかなり黒っぽく、アタックは強めながらも、口当たりはなめらか。タンニンの性格はクラシカルで、酸もエレガントなワインです。
「とてもクラシックなスタイルの年です。だんだん香りが開きつつあります。樽とフルーツの香りのバランスが良く、気品、複雑性があります。サッシカイアの特徴であるミネラル感、なめらかな舌触り、調和した複雑さがよく出ていて、熟成の可能性も充分秘めています」(ローザさん)

1997
酸とタンニンがしっかりとし、まだまだ若さを感じさせますが、スムーズで、フィネスさえも感じさせる素晴らしいワインです。
「1997年はトスカーナの偉大な年で、もちろんボルゲリも最高です!」(ローザさん)



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インタビューを終えて

超一流のワイナリーのオーナーを父にして育つという恵まれた環境にありながらも、世界各地で長年の修行を積み重ねてきた強い意志。確実に実績を積み重ねてきた堅実さと創造力。ワインメーカーとしての立場だけでなく、経営全体のことも見据えることのできる能力と判断力。ローザさんには、そうしたものがしっかりと備わっていることを実感しました。

かなり期待できます、サッシカイアのプリンス!

ローザさんがサン・グイードに戻ってきたのと時を同じくしてリリースされたグイダルベルトも、これからもますます進化していきそうな勢いです。
さらに、他の土地への進出プロジェクトもあるようですから、ローザさんの動向には目が離せそうにありません。


(取材協力:株式会社スマイル)

(サッシカイアのホームページ) http://www.sassicaia.com




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第19回 Chateau La Fresnaye@「キャッチ The 生産者」

2009-01-19 15:25:58 | キャッチ The 生産者
「ワイン村.jp」 (社団法人日本ソムリエ協会 オープンサイト)(2004年5月~2008年12月終了)に連載していた「キャッチ The 生産者」(生産者インタビュー記事)を、こちらにアップし直しています。
よって、現在はインタビュー当時と異なる内容があることをご了承ください。

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  (更新日:2006年2月11日)

第19回  Philippe Baudin  <Chateau La Fresnaye>

仏ロワールのシャトー・ラ・フレネのオーナーでありながら、現役の旅客機パイロットでもあるというフィリップ・ボダンさんが、奥様のロールさんを連れて来日しました。
今回も面白い話が聞けそうです。



<Philippe Baudin>1966年、アンジェに生まれる。
アンジェの大学を卒業後、エール・フランスへ。
旅客機のパイロット(キャプテン)歴は15年。現在もキャプテンとして活躍中。
1999年にシャトー・ラ・フレネを取得後は、奥様のロールさんと3人のお子さんとともに、シャトーでの生活をエンジョイする毎日。


パイロットがビオディナミに挑戦 !

"フランスの庭園"と呼ばれる、美しいロワール地方。その中でも、"花と芸術の都"と讃えられるのがアンジェ市(Angers)です。
フィリップさんの『シャトー・ラ・フレネ』は、アンジェ市の中心から南西約20kmのサン・トーバン・ド・リュイニュに位置しています。
ラ・フレネでは、サン・トーバン・ド・リュイニュや、ラブレ・スール・ラヨン・レシャリエの地から「AOCアンジュー・ブラン」や「AOCアンジュー・ルージュ」などを、また、トゥワスの地から「AOCボンヌゾー」などを生産しています。

『シャトー・ラ・フレネ』のワインづくりの歴史は、17世紀の半ばまで遡ります。ワインはヨーロッパ各国に輸出され、その栄光は1960年代まで続きました。しかし、火災を機にシャトーが売却に出されると(1974年)、300年以上続いたワインづくりの伝統の灯は消えてしまったのです。



それを救ったのが、フィリップさんでした。彼は1999年にシャトーを取得し、ラ・フレネのワインづくりを復活させました。
しかし、彼のつくるワインには、かつてのラ・フレネと大きく違う点がありました。それは、"ビオディナミ"(*1)を採用したことです。



Q.まず、フィリップさんが現役パイロットということにびっくりしましたが、パイロットをしながら、なぜ、ワインづくりの道に進もうと思ったのですか?
A.私は元々ワインづくりに興味を持っていました。いい土地があれば買いたいと思っていたところ、テロワール、土壌の質ともに良い土地を見つけたからです。

Q.それまで、ワインづくりの経験はありましたか?
A.1995年から99年までの4年間、他のワイナリーにスタージュ(研修)に行き、ワインづくりを学びました。

Q.パイロットの勤務は過酷だと思うのですが、どのようにしてシャトーの仕事と両立させているのですか?
A.パイロットとして月に15~17日の勤務がありますが、勤務以外の日にシャトーの仕事をします。ここはパリの空港から3時間かかり、通うのは大変ですけれど、好きなことですから苦になりませんよ(笑)。
また、醸造に関してはジュリアン、畑に関してはブノワという、2人の頼もしい現場責任者がいますので、私が不在でも安心して対処ができる体制になっています。

Q.ロワールの土地を選んだのはなぜですか?他の土地は気になりませんでしたか?
A.まず、私がロワールのアンジェ出身で、地元に愛着があることも理由のひとつですが、ここで素晴らしい畑を見つけたことが最大の理由です。
特にシュナン・ブランにとって最適な砂地の畑があり、とても素晴らしいテロワールだと確信したからです。

Q.ラ・フレネではビオディナミを採用しているということですが?
A.ワインのポテンシャルをアップさせたいと思い、甘口ワインの畑2haを、まずオーガニックから始めました。現在は4~5haの畑がビオディナミになりました。

Q.ロワールはビオディナミの生産者が多い土地ですが、参考にしている人はいますか?
A.確かに、ビオディナミではニコラ・ジョリー氏<が第一人者(*2)でしょう。彼は世界中を飛び回っています。
現在、ビオディナミ生産者にはいくつかのグループがありますが、私は敢えてどこにも属さず、いいと思う人とは積極的に交流を持っています。

私が素晴らしいと思っているのはマーク・アンジェリ氏(*3)で、彼とはもちろん親交があり、また、オリヴィエ・クザン氏(*4)とも深い交流があります。畑を耕すときは、オリヴィエさんの馬を借りたりする仲です。
(下記の写真はオリヴィエさんと愛馬)



Q.あなたのワインについて教えてください。
A.白はシュナン・ブランで、辛口の"アンジュー・ブラン"と甘口の"ボンヌゾー"のワインが、赤はカベルネ・ソーヴィニヨンとカベルネ・フランからのワインがあります。
ラ・フレネのワインは、"畑で全てがつくられる"、と考えています。純粋で良いブドウが得られれば、セラーでは何もすることはありません。特に手をかけなくても、ただ待つだけで素晴らしいワインになってくれます。

Q.ボンヌゾーは毎年生産できるのですか?
A.ボンヌゾーの極甘口ワインは、その年の天候に大きく左右されるため、毎年できるとは限りません。収穫は通常、10月下旬から11月にかけて行いますが、1999年は11月中旬に行いました。2005年は非常に難しく、5リットルほどがやっとでしょう。

Q.国内消費と輸出の割合は?
A.80%が海外輸出です。輸出先はイギリスやドイツ、ベルギー、ルクセンブルク、オランダ、アイルランド、イタリアなどで、アジアでは、日本のほか、台湾にも輸出しています。アメリカへは、もう少し先になりますが、輸出する予定です。
フランス国内では、星付きのレストランやワイン専門店などに卸しています。

Q.これからの夢は?
A.まず、ビオディナミをきっちり究めていきたいですね。畑は、トラクターなどの機械を使わないでも管理できるようにしていきたいと思っています。

また、究極の白ワインをつくりたいと思っています。ボンヌゾーは甘口タイプと決められていますが、ボンヌゾーの畑から"辛口"のプレステージワインをつくるのが夢です。もちろん、それはボンヌゾーとは名乗れず、単なる"アンジュー・ブラン"になってしまうのですが、素晴らしいワインになりそうじゃありませんか?(笑)


(*1)ビオディナミ:英語では"バイオダイナミックス"。化学肥料や薬品を使用せず、独自の自然調剤を用い、暦や月の満ち欠けなどに従った独特の理論によって栽培を行う農法。

(*2)ニコラ・ジョリー氏:サヴニエールにある"ラ・クーレ・ド・セラン"のオーナーで、ビオディナミの伝道師とも言われる人物。1980年からビオディナミを開始。

(*3)マーク・アンジェリ氏:アンジュにある"フェルム・ド・ラ・サンソニエール"のオーナー。1990年からビオディナミを開始。

(*4)オリヴィエ・クザン氏:マルティニェ・ブリアンにある"ドメーヌ・オリヴィエ・クザン・ルデュック"のオーナー。1996年に有機栽培開始、2002年からビオディナミ開始。




<テイスティングしたワイン>

Anjou Blanc L'Echalier 2002
口当たりはトロリとなめらか。辛口タイプなのにしっかりと熟した豊かな果実味を感じ、非常に厚みがあり、飲みごたえがあります。
「よく熟した果実だけを使っています。プレスは軽く行い、ピュアなテイストを大切にしています」(フィリップさん) 。



※なお、レシャリエの04ヴィンテージは、2006年2月6~8日にアンジュで開催された「第20回サロン・デ・ヴァン・デ・ロワール」のコンクールで、見事銀賞(Ligers D'Argent 06)を受賞しました!おめでとうございます!


Anjou Rouge Festina Lente 2002
フィリップさんは「フルボディでパワフル!若いときは、デカンタージュして飲んでいただきたいです」と言いますが、私には、凝縮感はあるのに、果実味とタンニンのキャラクターが非常にエレガントに感じ、やさしい口当たりで、ピュアでナチュラルな味わいがしました。
2002年は80%がカベルネ・ソーヴィニヨンで、20%がカベルネ・フランですが、年によって比率が変わります。2003年はカベルネ・ソーヴィニヨン100%。




Bonnezeaux cuvee L 2003
甘さが凝縮し、ひと口飲むだけでシアワセな気分になれてしまう甘口ワインですが、残念ながら、このボンヌゾーは日本未入荷。生産量の少なさを考えると仕方ありませんが・・・。



フィリップさんのおすすめマリアージュ

白ワインは刺身(イカやホタテ)、お寿司にもいいですね。
フランスではヌーヴェル・キュイジーヌの料理、スパイスを使った白身の魚料理、ホタテ貝料理などが合うかと思います。
肉でも白身のものならOKですし、山羊のチーズ(シェーブルチーズ)、パスタなどにも合わせてみてください。

赤ワインはジビエ類(ウサギ、鹿、イノシシetc…)に最適で、ブフ・ブルギニヨン(牛のブルゴーニュ風煮込み)などとも美味しくいただけますよ。



ダブル”フィリップ・ボダン”?

シャトー・ラ・フレネには、もう一人のオーナーがいます。 そのオーナーの名前も、なんと"フィリップ・ボダン"! このフィリップさんの方は金融業に携わっていて、日本に住み、奥様も日本人です。
2人の名刺は全く同じで、見分けるポイントはメールアドレスのみ。実に紛らわしいのですが・・・。

今回インタビューをしたパイロットの方のフィリップさんに、「2人をどう呼び分けたらいいの?」と尋ねたところ、「僕が"本物のフィリップ"(real Philippe)だよ」と答えてくれました(笑)。

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インタビューを終えて


個人的に好きなワインは?と聞くと、 「実はブルゴーニュの赤ワインが好きなんです」と笑うフィリップさん。 特に"ルロワ"のワインが好きで、ルロワのマダム、ラルー・ビーズ・ルロワさんの名を取って、娘さんに"ラルー"と付けたという筋金入りのルロワファン!

「でも、基本的には、やっぱりロワールのワインが好きですね。バランスが良く、ファインなワインで、ピュアなスタイルをしていますからね」と語るフィリップさん。
シュナン・ブランのワインは、まさしくそれにドンピシャということですが、リースリングのワインも、同様の理由から、非常にお気に入りとのこと。

ワインづくりには、このところ話題となっている"ビオディナミ"を採用していますが、「ワインのポテンシャルを高めるため」と、フィリップさんは、自分なりの理論をしっかりと持っています。

手法が目的になりがちなビオディナミですが、飲む側の私たちも、それにあまり囚われることなく、まずは素直にワインと向き合いたいものですね。

(取材協力: 有限会社イシス) http://www.isiswine.com


奥様のロールさんと

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