喧騒の善光寺から、しなの鉄道しなの線(篠ノ井~軽井沢・65.1km)に乗って
信濃国分寺(長野県上田市国分)にやってきました。
駅から約5分も歩くと可愛らしい仁王門が道の真ん中に建っていました。
仁王門
信濃国分寺は正月8日の八日堂縁日が有名です。この日だけ蘇民将来符という木製符が販売されますが(工芸品でないので予約、通販は一切なし)レプリカでもいいから通年で販売していないかと思いました。
怖い顔して水を出していました。
鐘楼
三重塔
夕方だったせいか静かで参拝客もいなくて、ただただ信州の爽やかな風が吹き抜けているだけで思っていたより断然素晴らしかった。
たまあにドラマの舞台なんかで出てきますがこんなにいい所とは思いませんでした。
本堂(八日堂) 善光寺に似ていますね。
中に入って参拝してお札など販売している場所に行くと男性が一人ぽつんと座っていました。
見ると小さな蘇民将来符がおいてありました。
男性に聞くとお正月以外でも参拝客が将来符が欲しいという要望があるので3寸(9cm)のだけおわけしているとのことです。
この男性と蘇民将来信仰のことで話が弾みました。(誰もいなかったので)
岩手県の黒石寺や(昔蘇民祭のポスターでJRの駅にはるとかダメだとか問題になりニュースになりました)飯能市の竹寺にも行ったことがあり住職との会話など話してくれました。
二つの寺も蘇民将来信仰で有名です。
爽やかな感じの人でした。旅先でこういう人と話ができるのは嬉しいですね。
蘇民将来は情け深い人の名前で、昔巨丹長者に宿を断られた旅人を厚く遇し、その言葉に従い柳の木に「蘇民将来子孫人也」と書きこれを携帯し、門戸に掲げてその子々孫々が災厄を免れて繁昌したという説話です。
この旅人は薬師如来の化身である牛頭(ごず)天王だそうです。そういえば蘇民将来の話には必ず牛頭天王のことが出てきます。
素朴な話ですが昔は各地に伝えられていたそうですよ。
大黒天堂
いただいてきた蘇民将来符です。
薬木とされているドロヤナギ材の六角面に「大福長者蘇民将来子孫人也」と墨と朱で書き分けたものです。
民俗学的にも注目されている護符だそうです。
大事にとっておきましょう。