評価
法王ウルバン2世が提唱した「長くイスラム教徒の支配下にある聖地エルサレムを奪還するための十字軍結成」に呼応した7人の諸侯たちがそれぞれの思惑を抱え、数々の困難にも打ち勝ち十字軍国家確立を果たす1096年から20数年に渡る第1次十字軍の物語。
法王ウルバン2世の提唱は1095年のクレルモン公会議で行われた。その背景にあったのは、西欧の君主間の争いを終息させるために東方へエネルギーを向けさせることにあり、「エルサレム奪還」は大義名分であった。
7人の諸侯のうち、後のアンティオキア領主・ボエモンド、初代エルサレム王・ゴドフロアとトリポリ領主・サンジルらの対立と連携がかなり面白い!ほんと、サンジルだめなやつ(笑)。おっと、ボエモンドの後を継いだタンクレディのことも忘れてはならん。カッコイイ!
今でも、フランス大統領とトルコ大統領がやり合っているようにキリストvsイスラムは「根が深すぎる」ことを実感した全4巻の第1巻であった。
十字軍史の第1世代全員が退場した1120年代以後の十字軍国家の運命や如何に!?
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