白堊スポーツ - since 2004.09.18

母校・盛岡一高や岩手のスポーツ情報、読書感想、盛岡風景などをお伝えします。

手紙ー東野圭吾

2018年11月30日 | 読書

評価5

早くに両親を亡くした剛志と直貴は二人兄弟。
兄の剛志は弟・直貴の大学進学の学費を工面するために必死になって働いていたが、ある時、間がさして強盗殺人の罪を犯してしまう。高校をどうにか卒業した直貴は大学進学を諦めて就職。ここから直貴の加害者家族としての辛く苦しい人生が始まる。

兄の影を振り払って真面目に懸命に生きる直貴の節目、節目で兄の影がまとわりつき、時として兄からの手紙が直貴を苦しめる。
学生生活でのバンドデビュー直前の脱退、引き裂かれる彼女との愛、勤務先での突然の配置転換、一人娘と妻に襲い掛かる理不尽な世間のまなざし。

いつ幸せが訪れるのだろう?
と思って読み進むが、どこまでも、どこまで、続く直貴に押し寄せる苦悩。重く辛い話の連続。

そんな直貴の最終決断に涙した・・・
直貴の会社社長の言葉が重い。

一高硬式野球部の過去記事について

2018年11月29日 | 白堊野球
2010年10月まで「白堊スポーツ」として(ヤフージオシティーズのホームページ作成ツールで)作成してきたホームページが来年3月を持って更新不可、その後ファイルも見られなくなる、とのことで、急遽、過去データを保存する意味も込めて紹介させていただきました。

今さらながら、紹介した2008年~2010年までのわが校硬式野球部は強かった。

投球術はもちろん、10人目の内野手として抜群のセンスを発揮した菊池達朗君。常に冷静さを失わず、盛附の熱血監督を諌めた古澤知之主将。1年生時から闘志むき出しのプレーでチームを鼓舞し続けた小澤俊一郎君。剛球と雄叫びを封印して勝ちにこだわった小野寺健太君

数多くの選手たちの姿がまぶたに焼き付いています。

いつかまた母校硬式野球部が強く甦ることを願っています。
頑張れ!盛岡一高!!!

【追伸】
2010年秋以降のメンバー表は週1回をめどに紹介して行きます。

ニュータウンは黄昏れてー垣谷美雨

2018年11月25日 | 読書

評価4

東京郊外の分譲団地に住む織部家は4人家族。夫は勤務先の吸収合併で役職を降格され、妻の頼子はパート勤めをしながら住宅ローン返済に悩む毎日、長男は順調に社会人になったものの27歳の長女はフリーター。さらに、頼子は管理組合で団地の老朽化による建て替え問題に振り回される。そんな時、娘の琴里(ことり)は友人の三起子から紹介されたイケメン資産家と結婚寸前まで行くが、恐ろしい秘密を知ることになる。さて、織部家はどうなる!?

身近な問題だけに知らないうちに物語にグイグイ引き込まれる。さすが垣谷さん!

たいがい女性作家の作品に出て来る夫はだらしなくてご都合主義なのだが、今回の夫は立派!給料が下がっても、家族からバカにされても、娘の「彼氏にローン返済を肩代わりしてもらおう」という提案に対して「俺はそこまでおちぶれていないよ」と主の気概を示すのだった。

で、琴里は以外にもクール。ある事情から、イケメン資産家を琴里に押し付けたにもかかわらず「私たち、これからも友だちでいようね」と言う三起子に対してこう言い放つ。「それは無理だと思う」。

住宅資産のこと、近所付き合いのこと、親友のこと、いろいろ考えさせられた作品でした。さ~て次は何を読もうかな~♪

光の雨ー立松和平

2018年11月23日 | 読書

評価5

連合赤軍物5冊目。
「連合赤軍事件を参考にしたフィクション」とのことだが、犯人の著作や裁判資料に基づいているので、実名ではないものの犯人の心象風景を除けば事件を忠実に再現していると思われる。

死期をむかえた主犯・玉井が偶然知り合った予備校生の男女に1972年(昭和47年)の事件の顛末を語る物語。出だしで、作者独特のくどい言い回しに苦戦したが、これまで関連本4冊も読んでいるので人物、場所、事件などの推移がすんなり頭に入って読み進むのが楽だった。一人目の総括で殺人を指示したことを発端に主犯の二人が自己保身のために暴走する姿が実に恐ろしい。

しかし、予備校生の男女がバイクゲームをするシーンとか、バイクに乗るシーンとかの描写が無駄にダラダラ長くて閉口・・・600頁もいらないと思う。ってことで、この人の他の作品はたぶん読まないだろうと思います。

探偵ガリレオー東野圭吾

2018年11月17日 | 読書

評価3

現代のガリレオ、湯川学助教授と草薙刑事のコンビが5つの難事件に挑む連作ミステリー。

・燃える(もえる)
 突然若者の頭が燃え上る。若者たちの騒音に怒った人間がある機械を使って殺人を実行したのだ。

・転写る(うつる)
 池に浮かんだデスマスクの謎。殺人犯を逮捕するが、被害者のデスマスクはいかにして作られたか?湯川が解明。

・壊死る(くさる)
 心臓だけ腐った男の死体が発見される。こんなに簡単に殺人が出来ていいのだろうか、その装置とは?

・爆ぜる(はぜる)
 海水浴に来ていた女性が遊泳中爆死。恨みを持つ男のある化学反応を使った犯行。

・離脱る(ぬける)
 容疑者のアリバイを幽体離脱して目撃したと言い張る父子。幽体離脱の嘘を湯川が暴く。

殺人の方法やそれにかかわる謎を紐解く構成で、意外に殺人の動機や人間関係はあっさりとしていて少し物足りない。ま~ドラマ化には手頃なんでしょうけど・・・

2005年10月30日 (日)

2018年11月16日 | '04/9~'05/10チームの球跡
※(旧)白堊野球の掲載は今回が最終回となります。

「’05.10.30 練習試合 盛岡一高vs盛岡市立」

盛岡一高 000004001 5 高橋純、石橋-大澤
盛岡市立 000000020 2 永井、瀬川、浅沼、柏葉-黒沢、渡辺

【一高】 (二)大澤、米澤   (失策)0 (盗塁)5
【市立】             (失策)3 (盗塁)0

【高橋純樹(一高):投手成績】 投球回:4回
     (自責点)0 (被安打)1 (四死球)2 (奪三振)1
【石橋 峻(一高):投手成績】 投球回:5回
     (自責点)2 (被安打)2 (四死球)3 (奪三振)6

【一高:打撃成績】 安打数:8 犠打:2 四死球2 盗塁:5 併殺:1

1.藤原佑樹 ⑥ 2年(渋民中) 3-0 1犠打、1四死球、1盗塁 
2.佐々木健 ④ 1年(小川中) 3-1 1三振
2.佐々木琢 ? 1年(松園中) 1-0 1三振
3.大澤遼  ② 2年(宮野目) 4-3 1盗塁
4.奥寺健朗 ③ 2年(上田中) 3-1 ①打点、1犠打、1盗塁 
5.石橋峻 ⑤① 2年(飯岡中) 4-0 ①打点、2三振
6.米澤康崇 ⑨ 2年(滝沢南) 3-1 ②打点、1死四球、1盗塁、1三振  
7.千葉成彦 ⑧ 2年(城西中) 3-0 2三振
7.及川有倫 ? 1年(上田中) 1-1 1盗塁
8.高橋純樹 ① 2年(仙北中) 1-0 
9.高橋進太 ⑦ 2年(見前中) 3-1 1三振
9.山崎駿介 ? 2年(矢巾北) 1-0 ①打点

【評】
今年最後(おそらく)の練習試合は5-2でわが校の完勝!

盛岡一高は6回、二遊間安打で出塁の9番高橋(進)を1番藤原が確実にバントで送って、2番佐々木(健)中前安打、3番大澤の三遊間安打で1死満塁のチャンス。4番奥寺の三塁強襲安打で1点先制。5番石橋の二塁ゴロの間に1点追加したあと6番左打者米澤の左翼線適時二塁打でさらに2点追加して4-0とリード。8安打中5安打をこの回に集中する見事な攻撃だった!2点差に詰め寄られた9回には左翼線安打で出塁の代打及川が盗塁後、相手エラー、9番山崎の内野ゴロで生還し終盤駄目押しの1点追加。

この試合ダブルスチールを2度敢行し、2度とも成功!盗塁5、犠打2と相手投手を揺さぶる攻撃は見事だった。

盛岡一高投手陣は高橋純樹から石橋への磐石のリレー。

高橋はやや直球に制球を欠いたものの、得意のカーブがコントロール良く決まり安定感のある投球。走者を2度刺した大澤捕手と投手・内野のコンビネーションも良かった。
石橋は外角への制球力抜群で2投手のリレーで「完封勝利!」と思われた矢先の8回、四死球でランナーをためたところで不用意な真ん中の直球をはじき返されて1失点、その後の投手強襲安打で追加点を奪われた。この回の先頭打者への四球と次打者への死球が痛かった。このような形でピンチを招いての終盤の失点は公式戦では命取りになりかねない。。。今後の課題として取り組んでもらいたいと思う。

守備は安定している。今日も無失策だった!

何度か書いた記憶があるが、特にショート藤原君の安定感は抜群!!彼に打球が飛ぶと安心して見ていられる。内野の要として、攻撃のキーマンとして精進してもらいたい。

新チームの目指す野球が如実に現わされた試合だった。

これで、長い休みに入るのかと思うと残念でならないが・・・雪解けのグランドでもう一段逞しさを増した選手諸君に会うことを楽しみに筆を置くとしよう~

がんばれ~がんばれ~一高~~~!!

(追伸)
あとで、総括を書くかもしれません。。。(笑)