
評価

再読(前回2020年4月22日)。
片貝耕平は転職した会社が倒産した後、派遣社員となり様々な職業を経たものの定着せず、消費者金融から追われる身となり、ようやく住み込みの新聞配達の仕事を見つける。借金を返済した耕平は古里の斜里へ帰ることを考え始める。生真面目な青年・耕平に明日は訪れるのか?
職が見つからず、やることなすこと上手く行かない耕平は、三流大学へ進学した自分を蔑み、貧乏な生活を送らざるを得なかった家庭環境を恨み、その原因となった父親を嫌悪する。そんな中でも、古里に住む、母親、祖母、姉を恨むことはしない、実は実直な好青年。そんな耕平が、新聞販売店へ転がり込んで来た沖縄出身の地味な女の子・竹田杏菜と出会ったことが今後への転機となるか・・・?乃南アサの読み手を休ませない筆致が怒涛の如く下巻へ続く。
「二サッタ」とはアイヌ語で「明日」という意味。
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