評価
再読(前回2017年1月21日)。
文明を喪失したものの、人々が転移などの超能力を獲得した世界を旅するラゴス。ラゴスは奴隷に身をやつしながらも、祖先が残した宇宙船を訪ね書物から得た農業、医学の知識を世界に広める。そして「産業革命」目前に北への旅を決意するのだった。巨匠・筒井康隆のロードノベル!
①集団転移②解放された男③顔④壁抜け芸人⑤たまご道⑥銀鉱⑦着地点⑧王国への道⑨赤い蝶⑩顎⑪奴隷商人⑫氷の女王
SF手法を使って人類の歴史をたどる旅。似顔絵を依頼した人に顔が変貌する似顔絵描きのザムラ、自分を量子にまで変化させて壁抜け芸を見せるウンバロ、大路に卵を産み付けるムラサキコウ、そして、旅には欠かせないスカシウマとバラウマ、その辺にたむろしているミドリウシ等々、登場するキャラクターが面白すぎる!
そんな中にも、巨匠独特の文明論めいたものが見え隠れして何とも言えない読後感。さすがです!
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