評価
『そして、バトンは渡された』で2019年本屋大賞を受賞した瀬尾まいこさんの中学駅伝を描いた青春小説。
市野中学は駅伝の県大会へ18年連続出場している名門だが、連続出場が危ぶまれるピンチをむかえていた。顧問が美術担当の上原女史に替わり、長距離部員も部長の桝井、設楽、俊介の3人で大会に必要な人数に3人足りない状況だ。そこで、桝井は、不良の大田、吹奏楽部の渡部、バスケ部のジローを勧誘しなんとか大会出場に漕ぎつける。設楽、大田、ジロー、渡部、俊介と渡ったタスキは8位でアンカーの桝井へ渡された。6位に入らなければ県大会への道は閉ざされる。貧血の病を押して走る桝井!市野中学県大会に届くのか!?
1区~6区まで、それぞれのランナーの語りで進むストーリーが新鮮。同じ事柄がいろいろな視点から語られることで物語に奥行を加えている。何気ない上原女史の振る舞いや悪ガキ大田のひたむきさがとても良い!
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