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琥珀のまたたきー小川洋子

2022年10月07日 | 読書
評価5

再読(前回2021年9月7日)。
オパール(長女)、琥珀(弟)、瑪瑙(弟)の三人は、別れた父の別荘で母と密かに暮らす。母の禁止事項に従って3人は6年余り壁の外には出ない暮らしを余儀なくされるが、独自の遊びを見つけ出し伸び伸びと過ごしていた。しかし、その隔絶された生活は綻びを見せ始める。

亡き妹を琥珀の左目から図鑑の余白にパラパラ漫画として甦らせる着想が本書のメインだが、お父さんが作った数々の図鑑に囲まれて「オリンピックごっこ」や「事情ごっこ」で遊ぶ場面が秀逸!ま~、「外に魔犬がいるから」と言って、仕事場の療養施設にツルハシを担いで出かける母親の設定も凄いが、この「ごっこ」遊びの発想が凄い!これだけで、何冊も本が書けるのではないだろうか?小川洋子の頭の中を覗いてみたい。

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