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キリストの勝利(上)ー塩野七生

2022年06月12日 | 読書
評価5

再読(前回2020年9月20日)。
コンスタンティヌス病死の後、息子3人による分割統治が始まるが、北アフリカの領有を巡る争いで長男が脱落し続いて三男が配下の兵に殺害され、勝ち残った二男のコンスタンティウスはキリスト教を優遇、ローマ伝来の宗教に対して偶像崇拝禁止令、神殿の閉鎖命令を発する。

大帝コンスタンティヌスとその息子のコンスタンティウスの二代に渡って実施されて来たキリスト教の振興を目的にした諸政策は、時代順に分ければ次の三段階になる。
①公認することで、他の諸宗教と同等の地位にする
②キリスト教のみの優遇に、はっきりと舵を切る
③ローマ伝来の宗教に、他宗教排撃の目標を明確に絞る

こうした中、コンスタンティウスは長い間幽閉の身であったユリアヌスを副帝としてガリアへ派遣するが、このユリアヌスが軍事面(蛮族との戦い)、内政面(出費の無駄解消・費用の節約、税の徴収の公正化、減税)で成果をあげ台頭をあらわすのだった。

<メモ>コンスタンティヌスの息子
・長男 コンスタンティヌス2世
・二男 コンスタンティウス
・三男 コンスタンス

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