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終わりの始まり(中)-塩野七生

2020年08月23日 | 読書
評価5

・第17代皇帝コモドゥス(180年~192年)

蛮族の侵入対策に明け暮れた最後の賢帝マルクスの後を継いだのは息子のコモドゥス。この皇帝は最悪である。実姉に暗殺を企てられたことを機に疑心暗鬼の虜と化し、数多くの元老議員、軍団長、義兄を殺害し、実に9年間もの間、統治を側近に丸投げし続けた。皇帝の寝所つきの解放奴隷だったクレアンドロスなどは私腹を肥やす目的で公職の売買を行い、年間25人もの執政官を誕生させたのだった。

ついには「ローマのヘラクレス」と自称し、悪行の限りをつくしたコモドゥスも192年、愛妾と召使に暗殺されこの世を去る。

やっぱり、バカ皇帝がいて、激動している時代の方がローマ史は面白い(笑)!


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