評価
先月の信州旅行、私の「今でもあるのかな?」の一言で立ち寄ったあさま山荘。今から46年前の2月のテレビ画面を思い出して重い気持ちになって軽井沢の地を後にしたのだった。
そんなことも忘れつつあった今月10日、佐々淳行さんの訃報が伝わった。佐々さんと言えば、知る人ぞ知るあさま山荘事件を陣頭指揮した元警察官僚。このタイミングに心が動かないわけがない。あさま山荘、連合赤軍に関する動画、ホームページを漁るように捜した。そして、今回、佐々さんの追悼の意味で手に取ったのがこの一冊である。
陣頭指揮を執ることになった経緯。警察内部の縄張り争い、テレビ中継画面の裏側にある真実、機動隊突入の生々しい状況、マスコミの動向、笑えないような笑える話、現場にいた者にしか書けないドキュメントに驚くとともに、「こんなこと書いて大丈夫?」と心配になるほど警察内部のやりとりが克明に記されていることに驚く。一級の事件記録である。連合赤軍、あさま山荘事件にまつわる書物はたくさんあるので、これからもいろいろと調べて行きたいと思います。佐々淳行さん、お疲れ様でした。
【追伸】
大学生の頃、高木彬光がこの事件を取り上げた「新曲地獄篇」を読みました。
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