8月16日 おはよう日本
いまアメリカの財団が世界の民間グループに参加を呼び掛けているプロジェクトがある。
無人探査機を作り月面に送り込み撮影した映像を地球に送ることに成功したグループに
巨額の賞金を出すというものである。
かつての宇宙開発は国家主導だったが今後は民間企業が主役になると言われていて
その担い手を育てることが狙いである。
日本からも宇宙ビジネスに参入する夢を抱いてこのプロジェクトに挑戦する若者たちがいる。
東京渋谷区にあるマンションの一室に集まるグループ「ハクト」。
今回の月面プロジェクトに日本から唯一参加を表明しているチームである。
メンバーは30人。
インターネットや口コミで知り合った仲間だがさまざまな分野のスペシャリストがそろっている。
システム開発会社の経営者
大手電機メーカーのエンジニア
今回のプロジェクトを主催するのは宇宙開発を支援するアメリカの財団。
参加チームに与えられた課題は2015年までに月に探査機を送り込むこと。
月までの運搬は欧米の民間ロケットなどを借りる。
そして探査機を500m以上走らせ撮影した映像を地球に送ることである。
最初に達成したグループへの賞金は約20億円。
世界各国の23チームが競い合う予定である。
日本チームの代表 袴田武史さんはアメリカの大学院で航空宇宙工学を学んだ。
将来宇宙ビジネスに乗り出したいとプロジェクトへの参加を決めた。
(ハクト代表 袴田武史さん)
「探査機を実際に宇宙に飛ばすプロジェクトが成立すれば ニーズがどんどん出てくると思う。
すべてがビジネスになるわけではないが
大きなビジネスの可能性のある種が出てくる。」
袴田さんが信頼するメンバーの一人が探査機の設計担当の中島紳一郎さん。
長年自動車の部品メーカーで開発を担当していた。
かつて中島さんが開発した自動車の部品は今も世界中で使われている。
これまで培ってきた自分の技術を試してみたいとチームに加わった。
(中島紳一郎さん)
「地上ではいい製品を作ったなと思うが
月面という全く新しいところだからいいものができるか分からない。
宇宙で一番すぐれた駆動システムを作れると自分を鼓舞してやっている。」
設計のポイントは車輪。
最初の試作機は四輪だったが月までの運搬を考え軽くする工夫を重ねた。
下した決断は車輪を二つにすること。
モーターなどの部品を極力減らすためである。
車輪が砂に埋まったり障害物に引っかかったりすればすべてが終わりである。
最適な直径や幅を慎重に探る。
車輪の試作品は300万円で購入した3Dプリンターで作る。
果たしてうまく走るのか。
中島さんは走行テストを行うことにした。
静岡県浜松市の砂丘は砂の状態が月面に近いと言われ
JAXAもここで様々な実験を行なっている。
テスト直前のトラブルで回線をつなぎ直したりプログラムを確認すること1時間。
いよいよスタート。
動きは快調。
探査機のカメラもきれいに映っている。
続いては旋回。
実験の結果は上々で探査機の基本設計はほぼ固まった。
今後は月面の激しい温度差や放射線に耐えられる素材での製作に取り組む。
一方 今後に向けて見えてきた課題が資金の調達である。
探査機作りに加え月までの運搬ロケットの使用料など約20億円が必要だと見積もっている。
そこでスポンサーを探そうとこれまで80社を超える企業に手紙を出している。
興味を示している企業もあるが今のところ見通しは立っていない。
(ハクト代表 袴田武史さん)
「あきらめなければ成功する。
やめた時点で成功はない。
あきらめずに進めることが重要。
今はまだまだあきらめるポイントではない。」
地球から見ると美しい月だが昼と夜の温度差は300度を超える。
砂も大変柔らかく車輪などが埋まりやすい。
こうした悪条件を乗り越えて
日本チームの探査機が見事な月面の映像を見せてくれることを期待しよう。
いまアメリカの財団が世界の民間グループに参加を呼び掛けているプロジェクトがある。
無人探査機を作り月面に送り込み撮影した映像を地球に送ることに成功したグループに
巨額の賞金を出すというものである。
かつての宇宙開発は国家主導だったが今後は民間企業が主役になると言われていて
その担い手を育てることが狙いである。
日本からも宇宙ビジネスに参入する夢を抱いてこのプロジェクトに挑戦する若者たちがいる。
東京渋谷区にあるマンションの一室に集まるグループ「ハクト」。
今回の月面プロジェクトに日本から唯一参加を表明しているチームである。
メンバーは30人。
インターネットや口コミで知り合った仲間だがさまざまな分野のスペシャリストがそろっている。
システム開発会社の経営者
大手電機メーカーのエンジニア
今回のプロジェクトを主催するのは宇宙開発を支援するアメリカの財団。
参加チームに与えられた課題は2015年までに月に探査機を送り込むこと。
月までの運搬は欧米の民間ロケットなどを借りる。
そして探査機を500m以上走らせ撮影した映像を地球に送ることである。
最初に達成したグループへの賞金は約20億円。
世界各国の23チームが競い合う予定である。
日本チームの代表 袴田武史さんはアメリカの大学院で航空宇宙工学を学んだ。
将来宇宙ビジネスに乗り出したいとプロジェクトへの参加を決めた。
(ハクト代表 袴田武史さん)
「探査機を実際に宇宙に飛ばすプロジェクトが成立すれば ニーズがどんどん出てくると思う。
すべてがビジネスになるわけではないが
大きなビジネスの可能性のある種が出てくる。」
袴田さんが信頼するメンバーの一人が探査機の設計担当の中島紳一郎さん。
長年自動車の部品メーカーで開発を担当していた。
かつて中島さんが開発した自動車の部品は今も世界中で使われている。
これまで培ってきた自分の技術を試してみたいとチームに加わった。
(中島紳一郎さん)
「地上ではいい製品を作ったなと思うが
月面という全く新しいところだからいいものができるか分からない。
宇宙で一番すぐれた駆動システムを作れると自分を鼓舞してやっている。」
設計のポイントは車輪。
最初の試作機は四輪だったが月までの運搬を考え軽くする工夫を重ねた。
下した決断は車輪を二つにすること。
モーターなどの部品を極力減らすためである。
車輪が砂に埋まったり障害物に引っかかったりすればすべてが終わりである。
最適な直径や幅を慎重に探る。
車輪の試作品は300万円で購入した3Dプリンターで作る。
果たしてうまく走るのか。
中島さんは走行テストを行うことにした。
静岡県浜松市の砂丘は砂の状態が月面に近いと言われ
JAXAもここで様々な実験を行なっている。
テスト直前のトラブルで回線をつなぎ直したりプログラムを確認すること1時間。
いよいよスタート。
動きは快調。
探査機のカメラもきれいに映っている。
続いては旋回。
実験の結果は上々で探査機の基本設計はほぼ固まった。
今後は月面の激しい温度差や放射線に耐えられる素材での製作に取り組む。
一方 今後に向けて見えてきた課題が資金の調達である。
探査機作りに加え月までの運搬ロケットの使用料など約20億円が必要だと見積もっている。
そこでスポンサーを探そうとこれまで80社を超える企業に手紙を出している。
興味を示している企業もあるが今のところ見通しは立っていない。
(ハクト代表 袴田武史さん)
「あきらめなければ成功する。
やめた時点で成功はない。
あきらめずに進めることが重要。
今はまだまだあきらめるポイントではない。」
地球から見ると美しい月だが昼と夜の温度差は300度を超える。
砂も大変柔らかく車輪などが埋まりやすい。
こうした悪条件を乗り越えて
日本チームの探査機が見事な月面の映像を見せてくれることを期待しよう。