日暮しの種 

経済やら芸能やらスポーツやら
お勉強いたします

大ヒットマンガ 進撃の巨人

2013-08-30 08:00:01 | 報道/ニュース
8月29日 おはよう日本

現在開催されている「進撃の巨人」の特別展。
連日大勢の若者が詰めかけている。
「内容が面白くて先がわからないので引き込まれますね。」
(アニメイト 池袋本店 大工園正文店長代理)
「昨今の作品と比べても頭ひとつ抜きん出た客数が来ておりまして
 こちらとしても大変な状況であります。」
4年前に連載を開始した「進撃の巨人」がこれまで2,300万部が売れている。
今年4月 アニメの放送も始まった。
特徴的なのは人間が巨人に次々に食べられる弱い存在という設定。
人食い巨人に支配された世界を取り戻そうとする人間たちがえがかれている。
この作品 隣の韓国でも大ヒットしていて社会現象とも言われている。

「進撃の巨人」の登場人物になりきる韓国の若者。
「『進撃の巨人』はとても話題になっています。」
「コスプレのイベントでは半分以上が『進撃の巨人』ですよ。」
書店では「進撃の巨人」がすらり。
売り上げはマンガ部門で圧倒的な1位を獲得した。
「進撃」という言葉は今や流行語である。
8月行なわれたロウソクをともして政府に抗議するデモでは
参加者が掲げた看板に「進撃のロウソク」という文字が。
いまやなんにでも「進撃」という言葉がつけられる。
こうしたブームに大手新聞や雑誌がこぞって特集記事を組んでいる。
ヒットの背景を
若者が直面している社会の閉塞感と巨人が支配する世界というマンガの設定に共通点があるからではないか
と分析している。
「家族が巨人に食べられたり人間が抑圧されている状況が印象的です。」
「架空の物語なのに妙に現実味を帯びている気がするので
 夢中になって読んでしまいます。」
厳しい受験戦争を勝ち抜くことが求められる韓国社会。
大学を卒業しても2人に1人は正社員の職に就くことができない。
高校2年生のソ・ヒョヌさんは会員2万人の「進撃の巨人サイト」を運営している。
ヒョヌさんがこの作品に惹かれるのは自らを取り巻く環境が影響しているという。
ヒョヌさんは大学受験を来年に控え週に5日塾に通っているが成績は伸び悩んでいる。
さらに親戚のおじさんが失業によって苦しい生活を送っているという話を聞き将来への不安が大きくなった。
(ソ・ヒョヌさん)
「僕の成績では合格圏に入っていないのでとても不安です。
 現実社会は『進撃の巨人』の設定ととても似ていると思います。」
ヒョヌさんが「進撃の巨人」に惹かれるのは過酷な環境を描いているからだけではない。
主人公エレンが一方的な力を持つ巨人に立ち向かう姿がワクワクすると言う。
「エレンが大型巨人を倒すために立ち向かうところが一番気に入りました。
 ぼくもこれを見習ってもっと挑戦的にならなければと思います。」

「進撃の巨人」著者 諌山創さん。
韓国での作品のヒットは予想外だったと言う。
(「進撃の巨人」著者 諌山創さん)
「僕としては結構好き勝手に書いているつもりなので
 いまだに戸惑っている感じはあります。」
諌山さんは勇気をもって巨人と戦う主人公たちのようになりたいという自らの願望が
韓国の読者にも共感を呼んだのではないかと考えている。
(「進撃の巨人」著者 諌山創さん)
「自分に度胸がないので昔からそれは自覚していて
 川の高いところから飛び込めないとか
 勇気がないのでマンガの中ではそういう風に描きたいという感じが出ている。
 つらいことから逃げがちでそういうのに立ち向かう勇気がない人なので
 そういう人から見た憧れみたいなのがあると思いますね。」

「進撃の巨人」は他にもアメリカ、フランス、スペインなどでも発売されていて
とくにヨーロッパで売り上げを伸ばしている。
 
コメント