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イタリア オリーブに異変

2015-05-03 07:30:00 | 報道/ニュース

4月22日 おはよう日本


都内のあるイタリア料理店ではほとんどの料理にオリーブオイルが使われている。
ところがオリーブオイルが手に入りにくくなるかもしれないという深刻な事態に直面している。
オリーブ畑が広がるイタリア南部プーリア州。
オリーブオイルのイタリア最大の産地である。
日本にも多く輸出され
イタリア産のオリーブオイルは輸入全体の半分近くを占める。
オリーブの畑には枯れたような木が並んでいる。
オリーブの木が枯れて実をつけなくなっているのである。
オリーブ農家のパスクッツォさんの農場の4,000本のうち25%が被害を受けた。
(オリーブ農家 パスクッツォさん)
「もう何もできない。
 どうしようもないよ。」
なぜこうした事態になっているのか。
バーリ大学 直物ウイルス学研究所 ボッシャ博士はオリーブの枯れる原因は最近にあると指摘する。
昆虫を媒介に感染が広がるピアス病菌である。
木が感染すると水を吸い上げることが出来なくなり枯れてしまう。
アメリカ・カリフォルニアのブドウ畑などで感染が広がったことがあるが
今回の感染経路は分かっていない。
(バーリ大学 植物ウイルス学研究所 ボッシャ博士)
「残念ながら一度感染した木を治す手段はありません。
 感染拡大を防ぐためには木を処分するしかないのです。」
イタリア政府は非常事態を宣言。
被害が広がるのを防ぐため感染した木を取り除く措置に乗り出した。
樹齢の長いオリーブの木を何世代にもわたって育ててきた農家の人たち。
約100人が集まり抗議した。
「木を抜くなんて反対だ。
 地域の象徴なんだから。」
樹齢100年の木を抜くという通知を当局から受けた男性。
「とても苦しい。
 こんな大木は簡単には取り替えられないんだ。」
しかし対策が遅れることに周辺諸国は懸念を強めている。
隣国フランスはイタリアからの木の持ち込みを禁止した。
人々がオリーブの木に抱く愛着と感染拡大の危機感のはざまで
イタリアの産地は大きく揺れている。


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