6月7日 おはよう日本
日本人女性の11人に1人がかかるとされる乳がん。
アイドルグループSKR48の元メンバーでタレントの矢方美紀さんもその1人である。
今年4月 1冊の本を出した。
「きっと大丈夫。~私の乳がんダイアリー~」
乳がんと向き合う日々の中での葛藤を赤裸々に綴っている。
著者は矢方美紀さん(26)。
矢方さんはアイドルグループSKE48で活躍し
卒業後の今も名古屋でタレントとして活動している。
乳がんと診断され
去年4月左胸の全てを取る手術を受けた。
現在も治療を続けている。
5月 東京で本の出版イベントが開かれた。
(矢方美紀さん)
「病気になっても
いろいろ自分自身で出来ることを発信したい。」
本には
“病気になって死ぬかもしれないとおびえるのではなく
当り前のように生きて居られることに幸せを感じるようになった”と
心境の変化が丁寧に綴られている。
治療の日々を前向きに発信する姿は多くの人に響いている。
(乳がんの女性)
「本当に前向きで
受け入れてからの前向きさは本当に頭が下がる思いです。」
(矢方美紀さん)
「“矢方さんが発信し散ることが今の頑張りにつながっている”だったり
“勇気をもらっている”と言われることが多くて
誰かが一生懸命している姿っていうのは伝わるんだなって。」
矢方さんはこの1年
抗がん剤治療
放射線治療
ホルモン療法を続けてきた。
特に矢方さんを苦しめたのが抗がん剤の副作用による脱毛だった。
(矢方さん自身が撮影した動画)
「髪の毛が脱毛しちゃったので帽子をかぶっています。」
「なんか誰かに見られたらバレてるかなって思っちゃうんですけど
それは仕方ないので工夫していこうと思います。」
そんな矢方さんの支えになったのは名古屋市内のアピアランス・サポートセンター。
乳がんの患者のような見た目の変化を美容面でサポートしてくれるNPOである。
ここでは専門の知識を持った美容師が1人1人に合わせたウィッグを作ってくれる。
サポートを受けるなかで失った胸への考えも変わった。
(きっと大丈夫。~私の乳がんダイアリー~)
なくなっつぃまったもの
済んでしまったことにくよくよするのではなく
いまの自分に本当に必要なものは何だろうと立ち止まって考えることが大切だと。
(矢方美紀さん)
「周りの人の存在が私の場合大きかったですね。
別にこのままでも生活はできるなって気付けたんですね。
自分の夢に向かっていかなきゃいけない。
ここよりもほかの部分で私は時間を費やしたいって思ったので。」
周囲の支えで治療による見た目の変化を乗り越えてきた矢方さん。
幼い頃からの夢だった声優としての活動をスタートさせた。
(矢方美紀さん)
「人間には限られた時間があるって
自分が病気になって感じたことですね。
実際 自分が病気になってみて
本当に何が起こるか分からないし
病気以外でもいつ何が起きてもいいように
後悔をなるべくしない人生を歩まなきゃいけないって思って。」
26歳。
矢方さんの結婚観は
「私がもし今後であって結婚する方は
出会ってたぶん自分の容姿を一番に見てる人じゃないんだろうなって思いますね。
中身を見て
“何かこう通じ合うものがあるな”だったり
“ああ この人といたら落ち着くな”って思ったり。
結婚したいですね。」
“きっと大丈夫”。
日々の葛藤や再発への不安もあるなか
矢方さんがたどり着いた言葉である。
(矢方美紀さん)
「きっといけるよっていう本当にわずかな希望なんですけど
そういう思いが続いて今私は明るく前を向けているので
そういう気持ちをいろんな方に届けられたらいいなと思っています。」