6月14日 おはよう日本
北見市内の書店にできた長い列。
サインをしているのは北見市で活動する新人漫画家 田川とまたさん(26)。
田川さんが描いているのは去年9月から大手の漫画雑誌で連載が始まった
「ひとりぼっちで恋をしてみた」。
北見市を舞台に
女子高校生が人との出会いを通じて成長していく青春漫画である。
雪が降り積もった駅前や
郊外の住宅など
北国ならではの雪景色が忠実に描かれている。
(漫画家 田川とまたさん)
「北海道の雪景色にすごく魅力を感じていて
それをリアルに描く自信があるなと思って
ふるさとを舞台に漫画を描こうと。」
厳しい北見の冬。
そこでひたむきに生きる主人公の姿が読者の共感を呼んでいる。
(読者)
「すごく絵もきれいで
独特の世界観が好きです。」
「北見市に密着したような漫画が好きで
そこが魅力だと思います。」
紋別市出身で
中学から高校までを北見市ですごした田川さん。
大学を卒業後プロの漫画家を目指して上京。
修業を積んだ後
自分だけが描ける漫画を目指そうと
地元に戻り活動を始めた。
そして半年かけて描き上げた作品が出版社に認められ
念願の連載が決まったのである。
(漫画家 田川とまたさん)
「大学卒業してから3年間
連載を勝ち取るためにがむしゃらに頑張ってきたので
めちゃくちゃうれしかったですね。」
田川さんが作品の中でこだわっているのはふるさとの風景。
何気ない景色の中に見える味わいや懐かしさ。
そうした魅力を伝えたいと思っている。
気に入った場所には何度も足を運んでイメージを膨らませる。
(漫画家 田川とまたさん)
「まず街があって
その街に生きている人たちを描くという順番で
物語を紡いでいきたいと思うので
風景をリアルに描くかは大事にしている。」
月刊誌の連載を持つ田川さんは
毎月およそ30ページ
120コマ以上を描かなければならない。
締め切りに間に合わせるためほとんど休みはとれない。
それでも今は好きな地元で漫画を描くことが何よりもうれしいと感じている。
(田川とまたさん)
「つらいことはないですね。
描くのをやめたくなる瞬間は1回も無いですね。」
ほぼ1か月
ようやく仕上げの作業である。
描き上げた原稿をパソコンに取り込み
細かい修正を行ったあと出版社に送る。
(田川とまたさん)
「今回もバッチリです!」
「いつかこの漫画を読んでくれた方が北見に遊びに来てくれればうれしい。
漫画の力で喜多見の良さを伝えられるよう
今後も頑張っていきたい。」
新人の漫画家
田川とまたさん。
これからも故郷にこだわって描き続ける。