3月13日 NHK「おはよう日本」
爪とほぼ同じ大きさのノート。
背表紙には1本の針金を丁寧に通してある。
机やいす
筆の毛先まで精巧に再現されている。
アップルパイも本物と見間違えるほど。
作ったの北海道砂川市出身のミニチュア作家 MEGUMIさん。
ミニチュアに出会ったのは17年前。
陶芸教室の講師だったときだった。
偶然作った小さな急須が生徒から好評で
以来ミニチュアにはまっていった。
(MEGUMIさん)
「小さいものって美術に興味のないおじさんに見せても
“すごい”となってくれるから
みんなが見てびっくりして喜んでくれるのが魅力。」
MEGUMIさんが注目を浴びるきっかけとなったのが
一昨年から作っているミニチュアの切子グラスである。
ミニチュアの切子グラスは直径1センチのアクリル棒を削って作られ
紙1枚ほどの薄さにしていく。
磨く作業では作品を傷つけないよう綿棒を使用する。
特に大変なのが彫刻。
太さは何と0,2~0,5ミリ。
作品が途中で折れたり欠けたりしたら1からやり直さなければならない。
こうして1日に1つしか作れないミニチュアの切子グラスが完成する。
(MEGUMIさん)
「手元では1ミリの狂いでも
本物のグラスの大きさとしてとらえた時に
だいぶずれてしまうので1ミリずれると
そこは ずれないように。」
MEGUMIさんがSNSに写真をあげると
たちまち話題に。
アメリカなど国内外から問い合わせが相次いだ。
“私に売ってくれませんか?”
(MEGUMIさん)
「海外から“それほしいんだけど”みたいな感じのことが英語で書かれたりとか
インスタグラムには何語ですかって人からも。
これはいいぞ!って。」
MEGUMIさんを家族も応援。
制作に1日中費やしたりイベントで道外に出たりすることもあるが
手の空いている人が家事をするなどしてサポートしている。
(夫)
「自分の力で作ったものを自分で発信して
世界に向けてやっている。
頑張り続けているのは尊敬しますね。」
(長男)
「お母さん ミニチュアマスター。」
いまでは海外のミニチュアショーからも声がかかるMEGUMIさん。
将来 子どもたちと一緒に行けることを目標にしている。
(MEGUMIさん)
「砂川という町の2階の隅っこで作っているものでも
世界の人に認めてもらえたり
何でも頑張れば
どこにいたって求めてもらえると子どもに上手く伝えていけたら
子どもの未来が
選択肢が増えて楽しくなるのかななんて。」