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神戸の街に息づく「やさしさ」

2020-04-06 07:00:00 | 報道/ニュース

3月13日 NHK「おはよう日本」


異国文化の玄関口 神戸。
街は異なる暮らしや人を受け入れながら発展を続けてきた。
多様な文化が息づく街には
さまざまな人の気持ちに寄り添うやさしい思いやりの心が育まれている。

港町 神戸。
古くから貿易港として栄え
さまざまな国の文化や多様な考え方を取り入れてきた。
その心意気はいまも街に息づいている。
東灘区のヘアサロン。
オーナーのTOMOMIさんは
3年ほど前から
イスラム教徒の女性がサロンを利用できるように対応している。
イスラム教徒の女性は髪を隠す“ヒジャブ”という布をかぶっている。
家族以外の男性の前ではヒジャブを外せないため
日本では利用できるヘアサロンが少ないという。
(TOMOMIさん)
「私がもし海外に行って
 ちょっと髪の毛を切りたいなと思ったらどこでも行けると思うんですよ。
 でも行けない女性がいるというのがすごくびっくりしましたね。」
「今日はどんな髪形にしましょうか?」
「今日は少し髪を切って
 段をつけて
 カラーリングしたいです。」
外から姿が見えないよう
カギをかけてカーテンを閉める。
ヒジャブを外し
おしゃれのための大切なひとときを過ごす。
(客)
「すばらしいです。
 満足しています。
 ほかの男性に見られるという不安がなく
 ヒジャブを外せるので
 とても快適です。」
(TOMOMIさん)
「どこの国の方でも
 何か使えないものがある人のことでも
 いろいろ考えて
 みんなにやさしい美容室を目指しています。」
靴づくりが盛んな神戸。
ここでもやさしさが足元のおしゃれを支えている。
長田区で50年以上靴を作り続けてきた工房。
履き心地が良い靴をより多くの人に届けたいと
ひとりひとりのニーズに合わせた靴づくりをしている。
(靴メーカー 高山代表取締役 )
「快適さ
 痛くない ストレスのない時間を作るというのが
 僕たちの大きな役割だと思っています。」
この工房の靴でおしゃれを楽しめるようになった女性がいる。
神戸市に住むSAKURAさんは
脚の指に血管腫があり右足に常に包帯を巻いている。
SAKUSAさんの左足のサイズは24,5センチ。
しかし右足は包帯などで足の甲の部分が高くなり
市販の靴で合うサイズは28センチである。
そのため男性用のスニーカーを履いていた。
今年成人式を迎えたSAKURAさんは振袖に合う履物がはけないため
はじめは式への出席をあきらめていた。
(SAKURAさん)
「正直出たくないと思っていました。
 振袖も着られないし
 行ったって と思っていました。」
成人式に合う履物はないか。
SAKURAさんが注文したのはブーツだった。
でき上ったブーツは両足のサイズがほぼ同じで
右足は甲の高さに合わせて通常より生地を大きく切り出して作られている。
成人式に出席したSAKURAさん。
ブーツに合わせて袴を選んだ。
(SAKURAさん)
「すごく楽しかったです。
 高校の時の友達とも会えたし楽しかったです。
 お母さん泣きながら喜んでくれて
 家族もみんな喜んでくれました。
 もうずっと毎日のように履いてますね。」
さまざまな文化や個性 考え方に寄り添ってきた街 神戸。
ひとりひとりに向けたやさしさがこの街にあふれている。

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