ある音楽人的日乗

「音楽はまさに人生そのもの」。ジャズ・バー店主、認定心理カウンセラー、ベーシスト皆木秀樹のあれこれ

コジカナツル3

2005年12月11日 | 名盤


 今日は「コジカナツル」のサード・アルバム、聴きまくりましたよ。
 いや~、期待を裏切らない、と言おうか、期待にたがわず、相変わらずヤンチャな大人の熱くてヤンチャな演奏を聴くことができて、マンゾクです!
 今回は、ゲストととして多田誠司(サックス)をフューチャーしています。2曲目の『カンタロープ・アイランド』のみ、TOKU(フリューゲルホルン)が参加しています。





 3枚のアルバムを聴いて、飽きるどころか、彼らの奥行きの深さ、スケールの大きさを改めてしみじみ感じます。
 ピアノの小島良喜のプレイ、まるで尽きることのなく湧き出る泉のようですし、鶴谷智生のドラミングは、打楽器の範疇には収まりきれないような色鮮やかなものです。それを金澤英明が深みのある安定感バツグンの演奏で包み込んでいます。ゲストの多田誠司、TOKUのふたりも、懐の深いこの三人に支えられて、安心して自由奔放にブロウしているのがまた楽しい。
 「コジカナツル・ワールド」の面白さ楽しさ、もうぼくはほとんどトリコになっているのかも。


 


 そして9曲目に収められた、ボブ・ディラン作の『マイ・バック・ペイジ』の演奏の凄まじいこと!
 一種の無我の境地に到達しているんじゃないか、と思えるほどの素晴らしい演奏なんです。
 無私無欲、愛にあふれ、己を燃やし尽くすことだけに力を注いだ、神がかったような演奏です。
 この曲に浸っていると、きれいなものや胸を打たれるものを見たり聴いたりした時に、「素直にそれに感動できる自分」になれる気がするんです。
 昨夜半から今日の夕方にかけて、何度この曲を聴いたでしょう。もうアホみたいに夢中になって聴きました。そして何度も何度も泣きそうになりました。


 ジャンルの垣根など超越した、素晴らしいユニットです。





◆Kojikanatsuru 3 featuring 多田誠司
  ■演奏/プロデュース
    コジカナツル
  ■アルバム・リリース
    2005年9月30日
  ■録音
    青葉台スタジオ(東京) 2005年5月23日~24日
  ■収録曲
    ① マイ・フーリッシュ・ハート/My Foolish Heart (Victor Young)
    ② カンタロープ・アイランド/Cantaloupe Island (Herbie Hancock)
    ③ サイド・スティック・シスター/Side Stick Sister -dedicated to MIYU Sister- (金澤英明)
    ④ MAHIMAHI (鶴谷智生)
    ⑤ あなたを愛してしまう/Eu Sei Que Vou Te Amar (Antonio Carlos Jobim)
    ⑥ "CK" (小島良喜)
    ⑦ ソリューション/Solution (鶴谷智生)
    ⑧ SO RA DO MI DO (小島良喜)
    ⑨ マイ・バック・ページ/My Back Pages (Bob Dylan) 
  ■録音メンバー
   [コジカナツル]
    小島良喜 (piano)
    金澤英明 (bass)
    鶴谷智生 (drums)
   [ゲスト・ミュージシャン]
    多田誠司 (alto-sax, soprano-sax, flute)
    TOKU (flugelhorn②)
  ■レーベル
    RAGMANIA




コメント (2)
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