この作品のファンって、物凄く多いと思うので、記事に取り上げるのも「今さら」という感がなきにしもあらず、ですが。。。
「ゴスペル」や「アカペラ」のブームに火を点けただけあって、この映画、理屈抜きに楽しい!
「聖職者」と「ヤクザの情婦兼三流シンガー」の意外な組み合わせで、しかもストーリーは単純明快なのがいいですね。
ウーピー・ゴールドバーグのコミカルな味が思いっきり楽しめます。
ウーピー・ゴールドバーグ(左)とハーヴェイ・カイテル(右)
ビル・ナン(左)とウーピー・ゴールドバーグ(中)
ストーリーの面白さはもちろんですが、やっぱり聖歌隊のシーンには圧倒されますね~
あれだけひどかった聖歌隊が、ウーピーが加わわっただけで素晴らしく上達するくだり、そこだけでも気持ちがユカイになります。
それに、アレンジといい、選曲といい、観ているこちらがちゃんと「ノレる」ものを見せて、聴かせてくれますね。
左から キャシー・ナジミー、ウーピー・ゴールドバーグ、ウェンディ・マッケナ
劇中歌は「ヘイル・ホーリー・クイーン」、「マイ・ガイ」、「アイ・ウィル・フォロウ・ヒム」など。
メドレーっぽくアレンジした「ヘイル・ホーリー・クイーン」で、教会のアシスタントの少年がノッてきた様子や、街の不良が歌声に惹かれて教会を覗くところなんか、キュンキュンしてしまいます。
フィナーレの「アイ・ウィル・フォロウ・ヒム」の、なんてカッコいいこと!歌い終わってからのローマ教皇のスタンディング・オベーションがチャーミング!
ちなみにこの曲は、1963年にリトル・ペギー・マーチが歌ってビルボード1位の大ヒットを記録しています。
ウーピーのパワフルな歌、小気味良いな~。
そして、ウェンディ・マッケナの歌いっぷり(ただしアンドレア・ロビンソンによる吹き替え)、これがまたソウルフルでカワイイんだ。
この吹き替えに関して、ウェンディは「もちろん歌えるわ、と言って歌ったら恥をかいた」「口パクならまかせてよ」とコメントしているそうで、それもまたお茶目でカワイくないですか? このコメントで、ぼくは却ってもっとウェンディが好きになっちゃいました。
この『天使にラブ・ソングを…』って、観る側にアクションを起こさせるだけのエネルギーに満ちてると思うんです。
この作品を見て歌ってみたくなった人や、実際にコーラスを始めた人、とても多いはずですよ。
ぼくだって、歌のシーンでは、知らず知らず体が動いてたもんな~
『パート2』の方は、ウーピーが少々「善人」に描かれすぎているので、本来の奔放でヤンチャなところが影をひそめてしまっているのがちょっと物足らないんですが、それでもやっぱりコーラスのシーンはカッコいい。
とくに、「オー!ハッピー・デイ」のライアン・トビーのソロで背筋をゾクゾクさせた人、たくさんいるんじゃないかな。
音楽の持つ凄い力を身近に感じさせてくれるこのような映画、もっともっと作って欲しいです。
◆天使にラブ・ソングを・・・/Sister Act
■1992年 アメリカ映画(日本公開1993年)
■製作会社
タッチストーン・ピクチャーズ
■配給
ブエナ・ビスタ・ピクチャーズ
■監督
エミール・アルドリーノ
■音楽
マーク・シャイマン
■出演
ウーピー・ゴールドバーグ(デロリス・ヴァン・カルチィエ/シスター・メアリー・クレランス)
マギー・スミス(修道院長)
ハーヴェイ・カイテル(ヴィンス・ラ・ロッカ)
キャシー・ナジミー(シスター・メアリー・パトリック)
ウェンディ・マッケナ(シスター・メアリー・ロバート)
メアリー・ウィックス(シスター・メアリー・ラザラス)
ローズ・パーレンティ(メアリー・アルマ=ピアノ担当シスター)
ビル・ナン(エディー・サウザー警部)
ジョゼフ・メイハー(オハラ司教)
ロバート・ミランダ(ジョーイ=ヴィンスの部下)
リチャード・ポートナウ(ウィリー=ヴィンスの部下)
ジーン・グレイタック(ローマ教皇)
■上映時間
100分