相棒です△
さあ、やってきました週末が。天気が下り坂みたいですが、多くの方々に楽しんでいただけたら、と思います。
今日は、現場に着くまでのいろんな支度についてちょっとだけ話してみます。
まあ楽器・機材の積み込みは当然のこととして。
忘れちゃならない手書きのMy譜面帳2冊。力作なんですよ~。B5版の黒いバインダーに今のところ300曲近くストックしています。もうそろそろ記憶力がヤバいので、これがあると、何かの時に助けになってくれます。
それから爪のチェック。伸びてたら当然切るし、切った後は必ず爪切りに付いているヤスリで仕上げます。
時間があればお風呂!(ない時はシャワー)。さっぱりしたところで洗濯したてのぱんつをはいて、気持ちを引き締めます。気合いってね、ぱんつ履き替えただけで入るもんなんですね~。
服装も結構考えてしまいます。あんまり「衣装持ち」ではないんですが。
黒いブーツが好きなんで、携帯用の靴クリームは必需品。運転中、知らないうちに靴がこすれてることがあるのです。
銀のクロスはお守り代わりに必ずいつも身につけています。そのわりには、風呂あがりに忘れてしまうことがある…
書いててふと思いました。出発前の準備って、もちろん純粋に「支度」という意味があるんですが、ぼくの場合、「気合いを入れるための儀式」になってるな、と。段取りよく準備がこなせると、「今夜もいい演奏ができそう」と思えるんです。
単純ですが、知らず知らずそういうジンクスめいたものにすがる、気弱なぼくでもあるんです。
さて、用意して出かけよう。今夜も良い音が出せるよう気合いで弾いてきます。
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昨夜はピアニストさんとのデュオ・ライブでした。
が、サッカーのワールド・カップ予選のテレビ中継があったため、客席の人口密度は非常に低かった、、
というかほとんど誰もいなかったのでありました。
観客を入れずに試合が行われると決まった時、日本代表メンバーの中には
「お客さんがいなきゃパワーが出ない」
とか、
「テンションあがんない」
という意味のコメントを残した方がおられました。
本意はその言葉どおりとは限らない場合もあるのは分かります。伝え方によっては、本人の言いたかった意味とは異なる表現になることもありますから。
しかし、情報を受ける側には
「そうやね、テンションあがらんかもしれんね」
と思った人がいたかもしれません。
でも、ぼくはそうは思いません。
サッカーや野球の選手ならボールを前にした時、
レスラーやボクサーならリングに上がった時、
ミュージシャンなら楽器を持った時、
とりあえずプレーに没頭するはずなんです。
半ば本能的に。
目の前にボールが来たら余計なことを考えずに打ったり蹴ったりするでしょう?
たしかに客席が寂しいとテンションはあがりにくいかもしれない。
でも現場で「さあこれから!」という時に、
「客が少ないから高ぶらないな~ パワーが出ないな~」
なんてことを思うような人はプロとは呼べないんじゃないかと思うのです。
たとえば、これから山に登ろうかという登山家や、リハーサル前の俳優が、「見られていないからテンションあがらん」などと思うのでしょうか。
客席が埋まっているとアドレナリンがいっぱい出るのは分かります。
でも、その日のパフォーマンスの不出来をその日の客席の不入りに結びつけようとするのは、自分の出した結果に対する言い訳に過ぎないんじゃないか、ってことです。
昨夜は自分に対する戒めのつもりで、こんなことを考えました。
そう考えることができたのが良かったのか、数は少なかったけれど、来てくださった方々には喜んでいただくことができて、ひとまずはホッとした夜でした。
ルッジェーロ・レオンカヴァロ(Ruggiero Leoncaballo, 1858~1919)という作曲家がおりました。クラシック、それもオペラ好きの方ならご存じだと思います。
彼は有名な歌劇「道化師(Pagliacci)」を作曲したことで知られています。この歌劇は、1892年にトスカニーニの指揮によって初演されて大成功を博し、現在でもひんぱんに上演されている傑作です。
実は、「道化師」が入ったCD(昨年までCD化されてなかったみたい)を長年探していたのですが、やっと見つけることができました。
そしてそれを手に入れるために、生まれて初めてネットショッピング(ぼくは超アナログ人間なのです・・・)で注文してみたのです。
このふたつの出来事のおかげで、きょうはややテンションが上がり気味です。
さて、その探していた一枚とは、メイナード・ファーガスンというトランペッターのリーダー作、「プライマル・スクリーム」です。その中に収められた「パリアッチ」が、このレオンカヴァロ作の名曲をアレンジしたものなのです。
道化一座の座長が、昔の恋人とよりが戻ってしまった妻に激しい嫉妬を燃やします。偶然にもその出来事とそっくりな演目を演じることになりますが、その最中に憤激のあまり現実と芝居の区別がつかなくなり、妻とその愛人を舞台上で刺し殺してしまう、というのが歌劇「道化師」のあらすじです。
メイナード・ファーガスンという人は、ビッグ・バンド好きの方なら間違いなくほぼ100%ご存じなんじゃないでしょうか。空気をつんざくような大迫力のハイ・ノート(つまり高音ですね)がトレード・マークのトランペッターです。いやもうその迫力ときたら! なにせ、シンセサイザーと高音部で対等にバトルするくらいもの凄いんです!!初めて聴いた時はこれくらいビックリしました。
メイナード・ファーガスン
この情熱的で悲痛な曲と、ファーガスンの憂いを秘めた強烈なハイ・ノートが合体するのを聴くととどうなるか。
言うまでもなく、大興奮すること間違いなしです。
ファーガスンのアレンジは、ゆるやかなルバートの、哀愁を含んだトランペット・ソロで始まります。
イン・テンポからのギター・ソロ、テーマのメロディ、そして中間部のフルート・ソロでどんどん熱が上がります。
ファーガスンの吹くテーマで迎える最初の山場!
そしてクライマックス!!
転調後に炸裂するファーガスンの驚異的なハイ・ノート!!!
当時つき合ってたコに自信満々で聴かせると、
「刑事ドラマのテーマ曲みたいね~」と言われて、ちょいとガッカリしました。
が、よく考えるとドラマチックで高揚感があり、さらに哀愁を帯びた美メロであるからこその感想なのですね。
ちなみに1970年代以降活躍した名プロレスラーのボブ・バックランドは、この曲を入場テーマに使っておりましたね。
◆レオンカヴァロのパリアッチ/Pagliacci
■演奏
メイナード・ファーガソン/Maynard Ferguson
■発表
1976年
■作曲
ルッジェーロ・レオンカヴァロ/Ruggiero Leoncavallo
■編曲
ジェイ・チャッタウェイ/Jay Chattaway
■プロデュース
ボブ・ジェームス/Bob James
■録音メンバー
メイナード・ファーガソン/Maynard Ferguson (trumpet)
マーヴィン・スタン/Marvin Stamm (trumpet)
ジョン・ファディス/Jon Faddis (trumpet, flugelhorn)
バーニー・グロウ/Bernie Glow (trumpet, flugelhorn)
スタン・マーク/Stan Mark (trumpet, flugelhorn)
トニー・スタッド/Tony Studd (trombone)
デヴィッド・テイラー/David Taylor (bass-torombone)
デヴィッド・サンボーン/David Sanborn (alto-sax)
ジョー・ファレル/Joe Farrell (tenor-sax)
マーク・コルビー/Mark Colby (soprano-sax, tenor-sax)
ボビー・ミリテッロ/Bobby Militello (flute, baritone-sax)
ボブ・ジェームス/Bob James (piano, synthesizer, clavinet)
エリック・ゲイル/Eric Gale (guitar)
ジェフ・ミロノフ/Jeff Mironov (guitar)
ジェリー・フリードマン/Jerry Friedman (guitar)
ゲイリー・キング/Gary King (bass)
スティーヴ・ガッド/Steve Gadd (drums)
ラルフ・マクドナルド/Ralph MacDonald (percussions)
・・・etc
■収録アルバム
クロスオーバー・ファーガソン/Primal Scream (1976年)
Maynard Ferguson 『Pagliacci』 (from『Primal Scream』)
オリジナル手書き譜面帳。譜面は手書き主義。
ちかごろ今井雅之とティム・ロビンスの区別がつきません
というわけで、昨夜は満員御礼が出るほどのにぎわいでした。
お越し頂いた皆様には改めてこの場を借りて御礼申し上げます。(といっても誰もぼくがブログ書いてるんて知らないのでした。)
そして、バンドにはなんと大入り袋♪まで出るという騒ぎ。(といってもギャラの入った袋に「大入り」のハンコが押されるだけです)
お客さんの反応も概ね好意的で、みんな演奏中は真剣に聴き入ってくれてましたし、演奏が終わっても余韻を味わう方がいらっしゃったりで、こちらも集中力が途切れることのない音を聴いて頂けたと思います。
しかし、こういう夜がアタリマエだと思っていてはイケナイ。
『バンドなんてモンより、動物園のサルの方がナンボかマシじゃ』(ある意味ではそうなのかもしれませんが・・・)
とお考えの方に時々お目にかかってしまうのです。
とある高級ホテルのラウンジで演奏していた時のことです。
場所が場所だけに、基本的にはBGMがわり、というか、エレガントなジャズを演奏するよう依頼されています。
ステージのすぐ近くの席に陣取った5~6人のグループ、楽しそうに過ごしてます。
しかし、その声のなんとも大きいこと!それにそのバカ笑い。ここを居酒屋かなにかと思っているのだろうか。
で、ステージでは、例えば「酒とバラの日々」とか、「アズ・タイム・ゴーズ・バイ」とか、「マイ・ワン・アンド・オンリー・ラヴ」なんかを演ってるわけです。
それにリンクして
「ワハハハハ」
「もぉやだぁ~キャハハハ」
などの嬌声が飛び交う。
いいんですよ、楽しむのは。
BGMとして演奏してるわけだし、ぼくらも多少のことは我慢します。
でもねー、周りの席の人たちが顔をしかめて見てるのに早く気づいた方が良かないですか?
と、その時、リクエストが来ました。「ヘイ・ジュード」を演ってくれ、と。
依頼者は、おぉ、その騒々しいテーブルからではないか。聴いてないようで、実は聴いててくれたんだ~
ピアノさんは「OK」とのこと、さっそく演奏を始めます。
「Hey Jude~ Don't Make It Bad~」、
いや~、やっぱり良いメロディだねぇーうむうむうむ。と思ったのも束の間、耳障りな電子音が!ヘイ・ジュードのメロディを!!バンドと時間差で!!!
そして問題の席から聞こえてきた大きな声!
「おっ、これでええ!」
「合っとる合っとる、ワハハ」
おいおい、生バンドを使って携帯電話の着メロの出来を確認するんかい。
そして彼らは確認が済むとさっさと帰って行きました。
あの~ まだヘイ・ジュード演奏中なんですけど
良い子の皆さん、決して生バンドをこーゆーふうに使っちゃいけませんよ
中学時代、ヤヨイちゃんという同級生がいました。
同じクラスになったことはなかったけれど、なぜか顔を合わせる機会がちょいちょいあったんです。
そんなに目立つタイプではありませんでしたが、かなりカワイイ子でした。ぼくはそーゆーことだけはよく覚えております。
廊下ですれちがったりすると、ヤヨイちゃん、一瞬ニッコリしてくれるのです。いつも。
でも、もうすでにぼくは色気づいていた(しかも急激に)はずなのに、ヤヨイちゃんが微笑みかけてくれるワケを深く考えたことがなかったな・・・。普通は「もしかして!」とか思うじゃないですか。でも、ほんとになんにも考えていませんでした。
ある日、「MINAGIく~ん」と呼ぶ声に振り向くと、「1組のヤヨイちゃんがなんか話があるって」。
なんだろう、金借りた覚えはないし、シメられるようなことをした覚えもないし。わからないところを教えてとか?同じクラスの人には聞かずわざわざ?・・・もしや壺でも売りに来たのか・・・などといぶかしがりつつ教室の出入り口に行ってみると、そこには恥ずかしそうにニコニコしているヤヨイちゃんが友だちと一緒に立っていた。
なぜ友だちも?・・・
ハッ!
オンナのコって、「『そーゆー時』必ず友だちに付いてきて貰ってるよな、たしか・・・」
そう思ったとたん、はじめてヤヨイちゃんが結構カワイイのに気づいたんでした。
ちょっとドキドキです・・・
「MINAGIくん、あのね…」
あっ、ヤヨイちゃんもなんか口ごもってる(ような気がする)ぞ~
「はひ・・・なんでふかモゴモゴモゴ・・・」
「クィーンの新しいレコード、聴いた?」
はい? (∵)
そうなんです、ヤヨイちゃんが「クイーンの大ファン」だってことは、だれかから聞いたことがあったんです。
「クイーンの新しいレコード」とは、『世界に捧ぐ』。そう、「伝説のチャンピオン」とか「ウイ・ウイル・ロック・ユー」などが入っているやつです。
まあまあいっぱしのロック子象小僧を気取っていたぼくは、自分なりの感想をナマイキに語ったりしたんですが、よく考えると、それがヤヨイちゃんとの初めての会話らしい会話だったんですね~
『世界に捧ぐ』
結局ヤヨイちゃんとはそれ以上なんの進展もありませんでした。高校も別々になったんですが、ある日偶然にもレコード屋さんでバッタリ。
お互いに「久しぶり~」。
その時お店の中で高校生活のこととか、最近聴いたレコードの話などを少しして、「またね~」と手を振って帰りました。
それが、ヤヨイちゃんに会った最後です。
だいぶたってから、ヤヨイちゃんと同じ高校へ行っている女子から、「ヤヨイ、MINAGIくんがすっごくカッコ良くなってた、って言ってたよ~」(こんな有頂天になるセリフ、それからはだれにも言ってもらえず・・・)と聞きました。
ヤヨイちゃんの家庭には結構複雑な事情があるらしい、というのは悪友から聞いていましたし、高校卒業してからまもなく「結婚したらしい」という噂も聞きましたが、結局うまくいかなかったという話もだいぶ後に聞きました。
今でも時々思います。「もしかするとヤヨイちゃんは…」、って。
でも、もしそうだったとしても、もうどうすることもできないんですよね。
青春時代のなんとなくせつない思い出です。
クィーンというと今でもすぐにヤヨイちゃんのことが思い出されます。
「キラー・クィーン」でファンになり、
「ブライトン・ロック」でブライアン・メイのギターにブッ飛び、
「愛にすべてを」と「ボヘミアン・ラプソディ」でその荘厳なコーラス・ワークの虜になりました。
ぼく個人のお気に入り曲は、ほかには
「ユー・アンド・アイ(「華麗なるレース」に収録)」
「イッツ・レイト(「世界に捧ぐ」に収録)」
「セイヴ・ミー(「ザ・ゲーム」に収録)」などなどです。
ほかにもまだまだたくさんありますが・・・。
クィーンは、ぼくにとって最高のロック・グループのひとつです。
例えばラジオをつけている時、かかった曲がなぜか気に入ってしまい(つまりハマって)、即座にレコード屋さんに買いに走ることってちょいちょいあることだと思うんですが。
いきなり話は飛びますが、「『レコード屋さん』じゃなくて、今は『CDショップ』なの」などと突っ込まれる時があります。クヤシイ~~~
しかし、レコードというのは「音を記録・録音した音盤」のことなんだから、「CDもレコードのうち。だからCD売ってるとこもレコード屋さんって言ってもいいのよ」と反論しても構わないと思いますね。「CDショップ」ってなんとなく、いまだに言いづらいんですよ。
さらについでに話は跳躍しますが、CDというシロモノが世に出回り始めた頃、友人Aに尋ねたことがあります。
「『CD』ってどーゆー意味?」
友人A「(得意げに)CD? コンパクト・デスクの略やん。知らんのか?」
コンパクト・デスク・・・
「小さい机」か。
で、飛んだと同じくらいの勢いで話が戻りますが、ぼくがラジオを聴くや否や猛スピードで買いに走ったものの内の一枚が、このボストン(Boston)というグループのデビュー・アルバム、「幻想飛行」です。
評論家風に言うと、『アコースティックな響きとディストーションのよく効いた伸びやかなギターサウンドの融合。さわやかでポップなメロディを特徴とする作品。スペイシーな雰囲気をも漂わせながらも、アメリカン・ロックの香りを持った驚異のサウンド』ってとこでしょうか。
いったん聴き始めると、そんな理屈もどこかへ消し飛んでしまいます。
爽快感あふれるギターが縦横無尽にロックしています。
緻密に積み重ねられたギター・サウンドとコーラス・ワークは重厚かつ爽やかで、アルバムの存在感を増しています。
メロディ・ラインはポップですが、近未来的なイメージを醸し出す音作りは驚異を持ってリスナーに迎え入れられました。こうしたボストンのサウンドは、「アメリカン・プログレ・ハード」という新しい呼称を生みました。
1曲目の「宇宙の彼方へ(More Than A Feeling)」から気持ちの良いサウンドが途切れることのない、素晴らしいアルバムです。
◆幻想飛行/Boston
■歌・演奏
ボストン/Boston
■リリース
1976年8月25日
■プロデュース
ジョン・ボイラン、トム・ショルツ/John Boylan, Tom Scholz
■収録曲
Side-A
① 宇宙の彼方へ/More Than a Feeling (Scholz)
② ピース・オブ・マインド/Peace of Mind (Scholz)
③ フォープレイ~ロング・タイム/Foreplay~Long Time (Scholz)
Side-B
④ ロックンロール・バンド/Rock and Roll Band (Scholz)
⑤ スモーキン/Smokin' (Scholz & Delp)
⑥ ヒッチ・ア・ライド/Hitch a Ride (Scholz)
⑦ サムシング・アバウト・ユー/Something About You (Scholz)
⑧ レット・ミー・テイク・ユー・ホーム・トゥナイト/Let Me Take You Home Tonight (Delp)
■録音メンバー
[ボストン/Boston]
ブラッド・デルプ/Brad Delp (Lead-vocals, harmony-vocals, acoustic-guitar⑧)
トム・ショルツ/Tom Scholz (electric-guitars, acoustic-guitars, organ, clavinet, bass)
バリー・グドロー/Barry Goudreau (guitar)
フラン・シーハン/Fran Sheehan (bass③(Foreplay),⑧)
シブ・ハシアン/Sib Hashian (drums①~③,⑤~⑧)
ジム・マスデア/Jim Masdea (drums④)
■チャート最高位
1977年週間アルバム・チャート アメリカ(ビルボード)3位、イギリス11位
1977年年間アルバム・チャート アメリカ(ビルボード)5位
1978年年間アルバム・チャート アメリカ(ビルボード)99位
トモミさんという女性がおります。いつもニコニコしている可愛い女性です。
彼女を含めた何人かで姫路城に遊びに行ったことがあります。かなり前のことです。
さすがに日本を代表する城のひとつらしく堂々とした偉容を誇っております。そしてその周りにはお堀が掘られており、魚や鳥たちが水面でのんびりと遊んでいました。
トモミさん「かわいいねぇ~」
「泳いでる泳いでるぅ~~」
その中に数羽の黒い水鳥を見つけたトモミさん、よほど珍しかったのか可愛かったのでしょう、
「あっ!クロハクチョウ、クロハクチョウよ!!」
クロハクチョウ?
クロ=黒 ハクチョウ=白鳥
(黒+白)×鳥÷2=黒白鳥? 黒≠白? 黒≒白?
(?_?;)
・・・・・・。
皆の(とくに私の)大爆笑を全身で浴びたトモミさん、あえなく轟沈。
(-人-)
それから幾星霜の年月を経た2005年5月某日の朝。
新聞を広げてコラムを読んでいた私は思わず目をカッと見開いたのです。
『黒白鳥の生育に適したウンヌンカンヌン……』
黒白鳥は実在した・・・
台所で洗い物をしているトモミさんに驚いたことを気づかれぬよう、私は何事もなかったかのようにソッと新聞をたたみました。
そしてこの事実を決して彼女に明かさぬ決意を固め、秘密を墓場にまで持っていくことを誓い、今に至るまで大きな顔をしてノウノウと暮らしているのです。(^^;)
ぼくは、「最後の海軍大将」「ギターを弾く提督」として知られている故・井上成美氏をとても尊敬している。
実際の氏にお会いしたことはないし、もうお会いできることもない。氏は1975年12月15日に86歳で亡くなっている。
氏は、旧日本海軍の中で最後に大将に昇進した人物である。終戦間際の1945年5月のことだ。
しかし終戦後は、日本が戦争へ突き進んでしまったのを止められなかったこと、そしてそのために多くの部下・民間人を犠牲にしてしまったことを恥じ、その責任を取って辺鄙な田舎町に隠棲したままひっそりと人生を終えた。
何かにつけて考えてしまうのだが、人間というのはなんと弱いものなのだろう。自分のことを振り返ってみると、自己嫌悪に陥るばかりだ。
ぼくは欠点の多い人間だし、性格的にもモロいところがあって、自分を見失いやすいタイプだと思う。そういう時には信頼できる人に話を聞いてもらったり、励ましてもらったりしながら、なんとか自分を取り戻そうとしている。
しかし自分を取り戻しても、その自分の根本が間違っていたら?
あるいは自分が狭いところにはまりこんでしまっていて、そのぬるま湯のような心地良さを当然のように感じてしまっていたら?
そんな時というのは、心ある人がいくら心配してくれていても、その気持ちはこちらには通じなくなってしまっているだろう。
井上氏は信念の人だ。
自分の生きざまを貫き通した。
そしてその生きざまはひとりよがりなものではなく、氏の持つ見識に裏打ちされたものであると思う。
もうずいぶん昔、豊田泰光氏の執筆するスポーツコラムで井上氏の存在を知り、興味を覚えて氏に関する本を何冊か読んでみたのだが、ぼくはその強烈な人間像にたちまち惹かれてしまった。
徹底的な合理主義の持ち主でありながら、発想の柔軟性を非常に大事にしたこと。
太平洋戦争真っ最中に、周囲の圧力にも全く屈せず「敵性語」だった英語を、海軍兵学校(!)で教え続けさせたこと。
世論も含めて反米英・ドイツ礼賛の空気が日本を覆っていたさなかに、命を狙われる危険をものともせず「対米開戦」と「日独伊三国同盟」に対して徹底的に反対し続けた見識と勇気の持ち主。
終戦後、旧軍人達の公務復活を全く相手にせず、最後まで公の場に出ることを潔しとしなかった高潔な人柄。
子供達の持つ将来性に大きな希望を持ち続け、ほとんど無報酬で近所の子供達に英語を教え続けた先見性。しかも、勉強第一主義ではなく、マナー全般や音楽など、人格の形成に役立つことを重視していたという。
非常に厳しい人だったため、取り巻きなどおらず、寂しい晩年だったそうだが、氏を慕う人は一様になみなみならぬ尊敬・敬慕の念を抱いていたそうだ。
ぼくは少しでも氏の生きざまに近づきたいと思っている。
今日はガラにもなく堅い話でした。絵文字も無しですよ(笑)。
ウォンビンと阪神の矢野捕手の区別がなかなかつかない今日このごろです。
さて、記念(?)すべき「ミュージシャン」のジャズ篇、第1回は誰にしよーかなーと考えました。
やはり巨匠といわれるビル・エバンスか、いやいやバド・パウエルのほうが、はたまた大御所マイルスかサッチモか。
ジャズ好きな人なら、まあ店開きに花を添えるという意味もこめて、こういう方々が脳裏をよぎるんではないですか?
しかしワタクシ、いきなりドン・プーレンを選んでしまいました。
いわゆるマニアックなジャズ・ファンでない方々なら、心の中でこんな声を発することでしょう。
誰?
いや、おそらくそうなんですよね。もちろんかなりのジャズ好きの人には当然よく知られているのですが。。。
実は、ぼくだってちゃんと音を聴いたのはほんの数年前なんです。
で、大好きになった。
ドン・プーレンは、1992年のマウント・フジ・ジャズ・フェスティヴァルに出演しているのですが、その時に演奏した曲「エル・マタドール」の映像を見たぼくは、目が真ん丸になってしまったんですね。
なんと、
手首を軸にして右手を回転させている!!!
そう、それが噂の「炎のコブシ奏法」、あるいは「手の甲奏法」だったんです。
いや~、驚きました。
驚いたと同時に、その独特の世界の凄さにハマッてしまいまして。
「コブシ奏法」については、オルガンの奏法をピアノに応用した、という説が一番信憑性が高いんですが、かつてあるインタビューで本人はこう答えています。
「演奏中に手の甲がカユクなったから、思わず鍵盤で掻いただけなんだ」
ホンマかいな・・・。
もっとも、これは「彼ならではのジョーク」とも言われていますが。
とにかくその時に演奏した「エル・マタドール」の凄さに感激して、今にいたっているわけです。
奏法もユニークでしたが、なんといっても彼の「歌」の個性的で美しいところに心惹かれてしまったんです。
CDも、目にとまったものは買うようにしていました。
デビュー時は「セシル・テイラー(フリージャズの鬼才)の再来」と言われ、ジャズ界期待の逸材と見られていました。
ブルージーで正統的なジャズはもちろん、前衛的な演奏に長けていましたが、そればかりでなく、R&Bや土着的な民俗音楽なども幅広く取り入れたユニークなスタイルを作り上げました。
残念ながらドン・プーレン自身は1995年にガンのため51歳の若さで亡くなっています。
彼のメロディアスなソロと美しい音色はぼくを魅了してやみません。
1960年代後半から70年代にかけて、「ブラス・ロック」といわれたカテゴリーが存在しました。文字通りブラス・セクションを加えたロック・バンドで、その代表格が、
シカゴとブラッド、スウェット&ティアーズです。
ぼくはこれにチェイスを加えて、ひそかに
「三大ブラス・ロック・グループ」と呼んでいます。
なぜ「三大」なのか。
それは、ぼくが
ちゃんと聴きこんだことがあるのが
このみっつしかないから なんですね。
この「チェイス(Chase)」というグループのユニークなところは、ジャズ畑出身のプレイヤーがバンドを作っていたことです。しかも、管楽器がトランペットばかり4本!
高校時代、先輩に「文化祭にバンド作って出るから、お前ベース弾け!」と無理矢理かり出されたことがあります。ブラスバンド部でトランペットを吹いていたその先輩(これがまたうまいと評判だったのよ)が持ってきた楽譜の中にこの「黒い炎」があったわけです。
黒い炎!
もうタイトルからしてカッコよすぎる!
思わず体の奥からウズいてしまうくらいですわ・・・。
しかもトランペット部隊によるアンサンブルのゴキゲンなことときたら、もうシビレっぱなしです!!
特筆しておきたいのは、チェイスのブラス・セクション。
たいていブラス・セクションにはサックスやトロンボーンなども加わっているのですが、チェイスはトランペットのみ4本、というところがユニークであり、サウンドの特徴でもあります。
トランペットのハイノートというものがどれだけ聴衆の血を沸き立たせるのか、ご存じの方はご存じでしょう。
しかもそれが見事なアレンジのもと、パワー全開の完璧なアンサンブルで迫ってくるんです!!!
このグループはデビュー後ほんの数年活躍しただけで解散。1974年に再結成されましたが、その年8月、飛行機事故のためメンバーのほとんどを失ってしまいました。
さて、この曲の意外な「効果」というか、「波紋」ですが、「ああそうか、ジャズにもこんな感じの曲があるんかぁ~」と思えるようになったことですね。つまり、いつの間にか「ムズカシそうでワケわからん」としか思ってなかったジャズに対する偏見がなくなってたってことです。
しかし偏見はなくなっても、ジャズっつーものがムズカシく感じられるという思いにはまだまだ変わりはなかったのです・・・
◆黒い炎/Get It On
■シングル・リリース
1971年
■作詞・作曲
ビル・チェイス/Bill Chase、テリー・リチャーズ/Terry Richards
■プロデュース
フランク・ランド/Frank Rand、ボブ・デストッキ/Bob Destocki
■チャート最高位
1971年週間チャート アメリカ(ビルボード)24位(1971年7月)
■録音メンバー
[チェイス (Chase)]
ビル・チェイス/Bill Chase (lead & solo trumpet)
テッド・ピアースフィールド/Ted Piercefield (2nd.trumpet)
アラン・ウェア/Alan Ware (3rd.trumpet)
ジェリー・ヴァン・ブレア/Jerry Van Blair (4th.trumpet)
エンジェル・サウス/Angel South (guitar)
デニス・ジョンソン/Dennis Johnson (bass)
フィル・ポーター/Phil Porter (keyboards)
ジェイ・バリッド/Jay Burrid (drums)
テリー・リチャーズ/Terry Richards (vocal)
■いとしのレイラ (Layla)
■1970年
■デレク&ザ・ドミノス (Derek & The Dominos)
☆エリック・クラプトン(g,vo)
☆デュアン・オールマン(g)
☆カール・レイドル(b)
☆ボビー・ウィットロック(keyb,g)
☆ジム・ゴードン(drs)
せつなさを秘めたホロ苦いラブソングですね。親友の奥さんに抱いてしまった想いをこの歌に託している、というのは非常に有名な話です。
しかしちょっと待て!
親友の嫁さんに横恋慕したとしても、その気持ちは普通隠すんと違うか?堂々とレコードにして売り出すっちゅーのはどーゆー心境?
この曲を知ったばかりの頃は「クラプトンってなんて一途なんだろう…(感涙)」としか思えなかった純情なボクだったのに、ナゼ今ではこんなウワサ好きの近所のオバサンようなことしか頭に浮かんでこないのだ、ううぅぅ……。
アルバム『いとしのレイラ』(正式なタイトルは『レイラとその他色とりどりのラブ・ソング』という長いもの。デレク・アンド・ザ・ドミノス。)にロング・ヴァージョンが収められています。これは有名なリフを持つ前半部分と、ボビー・ウィットロックのどこか温かいピアノにデュアン・オールマンの聴く者の胸をかきむしるようなスライド・ギターがちりばめられている後半部分とで構成された、とてもドラマティックなものです。
ちなみに、このアルバムには「リトル・ウィング」、「恋は悲しきもの」、「ベル・ボトム・ブルース」などの、多くの名曲も収められています。
「レイラ」は、聴いたその日から大好きになった曲です。これからもずっとずっと聴き続けてゆくでしょう。
岡山市内でハンサムな夫君と暮らす主婦である。
そして美人OLである。
そのうえボーカリストでもある。
最近は粘土細工にハマっているらしい。
彼女の作品を紹介させて頂きたいと思う。
今秋には個展を開く計画もあるそうだ。
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人様の前で演奏させて頂けるようになってかなりの年月が経ちます。
ただただ音を出すのが楽しかった時期、
テングになっていた時期、
ひたすら苦悩した時期。。。(未だに苦悩しっぱなし・・・汗)
いろんな時期が過ぎていきました。
今は聴いて頂けることを感謝しつつ、とにかく昨日より進歩したいと思って弾いています。
が、人間の小ささゆえに「苦悩」と「テング」の間を行ったり来たり、ただただ足踏みしっぱなしのような気も・・・。(^^;)
それはともかく、ずっと前のことです。
その夜の演奏場所であるジャズクラブには若い男性がひとりで来ていました。
お店のママと話をしているのを聞くともなく聞いていたのですが、彼は休みを利用して埼玉から岡山まで旅行してきたんだそうです。
結論から言うと、その夜の演奏は満足ゆくものではありませんでした。
でも彼はにこやかに軽く会釈して、スマートに帰って行きました。
その夜私の中で、はじめて演奏後に「後悔」という気持ちが生まれました。
それも、とても大きな後悔でした。
そう、その人は貴重な休みの一部を私たちの演奏のために割いてくれたんですね。
私たちは、その人に「ああ、今夜ここに聴きに来て良かった」と思ってもらわねばならなかったのです。
そして、それが人前で演奏することの意味のひとつだったことに気づかされたんです。
こんな当たり前のことが、わかっているようでわかってなかったんですね、その頃は。
小さなできごとかもしれないけれど、ぼくにはとても良い勉強になりました。
音楽だけでなく、すべてに通ずることかもしれません。
人前で演奏し続けてゆく以上、ぼくはこの気持ちを忘れたくはないです。
今日はちょっとまじめに書いてみました(^-^)
♫友人のミキちゃんが作った粘土細工。ほんわか。
前回少し言葉足らずだったかも。補足させて下さいませ。
私、決して無批判に喫煙派を擁護しているワケでは有馬温泉。 (オヤジ・・・)
吸うも吸わぬもその人の自由、ならばあとの責任も本人が負うべし、ってのが私の考え方でして。
ただし公共の場(つまり自分の家以外)で吸うからには、最低限のマナーとか気配りが必要だと思う訳であります。
喫煙者の想像以上に周囲は喫煙の影響を受けているわけですから。
それを踏まえて、基本的には「灰皿あるとこなら吸ってええんと違う?」と思っております。
しかしそれもマナーをきちんと守ってこそ。
今日も運転者が車の窓から煙草を投げ捨てるのを何度見たことか・・・。
とても社会人のすることとは思えませんでした。
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月も改まり、鬱陶しい日本の梅雨が日ごとに近づいてくる今日この頃であります。
天気が良くないと外へ出るのも億劫だったりするワケですが、家にこもっていると余計に湿気とカビにジワジワ生気を吸い取られたりしますので、せいぜい風流に梅雨時を楽しむ余裕を持っていたいですね。
で、ライブハウスなどに顔を出して雨の夜の生演奏など楽しんで頂きたいと考えます(あ、これは別に晴れの夜の生演奏でも構いませんよ)
ベースという立場上、ボーカルさんやピアノさんの後ろでモクモクと弾くことが多いのですが、ステージではまた別の楽しみがあります。
週末だとOLが多い?いやいや、そんな夜はそれはそれで楽しいワケですが、ボーカルでもリーダー(=バンマス)でもない私がMC(曲の合間のしゃべり)をさせて頂いておるからです。
いや~、ハッキリ言って演奏しているより楽しいぞ
とにかくヘタすると演奏よりもMCのほうが長い時があるくらいなんだけど、満場の視線が全部自分に集中するチャンスなんて滅多にないから(ベースなんてボーカルやピアノに比べると地味ですから)、充分その雰囲気を味わわせて頂いているわけです。ボーカリストの気分の良さが少しはわかるな~。
ましてやこういう感じの時などがあると、もうアナタそりゃやめられません!!!
誰だってたまには主役になりたいですもんね