ある音楽人的日乗

「音楽はまさに人生そのもの」。ジャズ・バー店主、認定心理カウンセラー、ベーシスト皆木秀樹のあれこれ

OKINAWA

2005年06月21日 | 価値観

 戦場になった沖縄で、日本軍の組織的抵抗が終わったのが6月下旬。
 沖縄守備隊の第32軍司令官牛島満中将と同参謀長の長勇中将が自決したのが60年前の6月22日だ。
 沖縄戦の正式な終結は10日後の7月2日に宣言されている。


 沖縄に行ったことがある。
 その時、戦跡をあちこち訪ねてみた。
 まさに悲劇だと思った。
 まだ血の臭いが残っているような気がする場所さえあった。
 春だったが陽差しはすでに眩しく、文字通りの青い空と青い海は平和そのものに見えただけに、よけいそう感じられたのだろう。


 毎年この時期から8月半ばにかけて、第二次世界大戦について語られることが多い。
 しかし、年ごとに戦争について割かれる新聞のスペースが狭くなりつつあるのは気になるところではあるが。


 ぼくは、単なる感傷だけの「戦争反対」は唱えたくない。(ただし、それが悪いとも思わない)
 「平和のおかげで音楽を楽しむことができる」とか、「あの美しい景色をいつまでも守りたい」などと表面だけ浸ってみることは簡単だ。
 でも、そこで「なぜ、そう思うのか」と問い直してみることも大事なんじゃないかな、と思う。
 自分に痛みの伴わない感傷なんて、いつか消えてしまうものだと思うから。


 ぼくは、なぜ戦争に反対しなければならないなのか、そこからもう一度考えたい。
 そして、そのことを考える時、上から見下ろしてみる場合と、下から見上げてみる場合では、出てくる答えが正反対になることが多い、ということも頭に刻んでおきたい。




コメント (2)
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