送迎バスに子どもを置き去りにするとか、子どもをたたくという不適切な事案が起こっています。
置き去りに対しては、関係者がざっと見渡すのでなく、最後部までまわって直接目視で確かめるというような安全対策を徹底するように園で決めました。
ただ、保育や教育に関しては、保育園、幼稚園、こども園、学校ではどこで、いつ、何が起きるかはわからないものです。
ですから、いつも子どもの安全に配慮ができる園や学校の体制やしくみづくりが必要になります。
また、たたく・体罰などの不適切な保育・教育は、保育士・教師の個人の資質が問われます。
園・学校の保育・教育に暴力を介在させない方針が職員全体で共有されていれば、もし関係者の誰かが外れた行為をしたとしても、制止するはずです。
こと、保育園に関して言えば、保育士は多忙を極めます。それは人手不足に起因します。
保育士という仕事が「なりたい」とあこがれをもたれ、めざされる職業になりにくいのです。
弁護士や看護師、学校の教員より社会的な地位は低くとどまっています。
なりたいという人が少ない上に、離職率が高く、保育士の年齢は低年齢化する傾向にあります。
若い人がダメというのではもちろんないですが、不適切対応が起こったとき、スタッフ同士で話し合い、対応法を深く考える、補い合う職場環境づくりなどの余裕に欠けます。
そして、離職する人をとどめ、保育士が仕事を通して経験を積み重ねていく。
そのためには、保育士の待遇を改善することが是非とも必要だと思います。
「異次元の少子化対策」が打ち出されたときには、保育士の待遇改善にシフトするのかと期待しましたが、保護者に現金を支給することにのみフォーカスされているようです。
学校教育の経験を通して言いますが、幼児期の保育・教育はその子の一生の成長段階の土台となるもので、学校教育よりも重要と言っても過言ではないです。