箕面三中もと校長から〜教育関係者のつぶやき〜

2015年度から2018年度に大阪府の箕面三中の校長を務めました。おもに学校教育と子育てに関する情報をのせています。

なぜ少子化になるのか

2023年03月29日 16時18分00秒 | 教育・子育てあれこれ
日本での少子化対策は、国が取り組むべき喫緊の課題です。

このたび、政府は児童手当の増額を決めました。

0歳〜2歳 15,000円
3歳〜小学生 10,000円 3人目の子どもには15,000円
中学生 10,000円です。

また、出産一時金を42万円から50万円に増やします。

働く女性がふつうになり、長く働きたいとおもえば一定のキャリアを形成したいと思います。

そうなると、「出産適齢期」の時期と重なります。

それが第一子を出産するためらいになります。

子育てや教育にお金がかかりすぎるので、産もうとはならない。

それでも、子どもを産んでもなんとかなると思えれば産むでしょう。

でも、今の日本では明るい希望が描きにくいのです。

人口は減り、産業の振興や停滞しています。

これからとこまで国が衰退したいくかは
想像できません。

子どもが将来困らないためには、大きな「投資」(教育費を出すこと)をしなければならない。

「これでは、子どもは無理ね」となります。


出産一時金は増えるとはいうものの、そもそも出生数が大きく減っているのだから、国が出すお金の総額は同程度になると思われます。

これを「異次元」と呼んでいるのです。

児童手当として、一律にたんにお金をもらうより、産業を振興して、月収や賃金を増やすほうが「産もう」となるのかもしれません。

少子化対策には、総合的な対策が必要ですが、まだ場当たり的にお金を出せば、子どもを産む人が増えるだろうという目算ですが、問題はそう単純ではないです。











子どもは権利の主体

2023年03月29日 07時21分00秒 | 教育・子育てあれこれ

子どもは親やおとなよりも年齢が下であるため、「未熟だから」とか「社会の経験がないから」とか「十分な考えができないから」などの理由で、保護されるべき対象となりがちです。

 

それは、ある程度しかたのないことですし、たしかに保護するべき合理性も認められるところです。

 

しかし、国連「子どもの権利条約」(児童の権利に関する条約)では、子どもはたんに保護されるべき対象ではなく、おとなと同様にひとりの人間として尊重されるべき存在であるとされています。

 

その点で、子どもは自分の考えや意見を表明し、グループで活動を行う権利をもっています。

 

子どもの権利については、不登校の児童生徒の増加、理屈に合わない「ブラック校則」、外国につながる子どもの学習・生活の問題、障害のある子どもの学びなど、教育課題は山積しています。

 

わたしたちおとなは、だれのために学校はあるのかを今一度考えなければなりません。

 

子どもたちにどんな人になってほしいのか。

 

子どもたちにどんな社会をつくる人になってほしいのか。

 

おとなは子どもが権利の主体であることを再認識し、子どもの自主的な活動を高めることはたいへん重要です。