最近、関西では駅のトイレの美装化が進んでいます。
私鉄、地下鉄、JRが揃って改修工事を行い、きれいなトイレになっています。
和式トイレは洋式トイレにかわり、ウォシュレットは当たり前になりました。
脱臭もできますし、なかには「音姫」がついている個室もあります。
このように、駅のトイレは汚いというイメージは、いま大きく変わってきています。
「きたない、くさい、こわい」と3拍子そろっていました。
ですから、学校ではトイレの使用をできるだけ我慢する子どももいたほどでした。
多くのトイレが床はタイル貼りで、児童生徒が掃除するときはホースを蛇口につないで、床に水を流して、デッキブラシでこすっていました。
長年にわたり多くの子どもが使うため、排水口からは悪臭も出ていました。
学校が荒れているときには、いじめや暴力の場となったケースもありました。
ところが大阪府箕面市では、ほかの自治体に先駆けて、全面改修に着手しました。
わたしが中学校の教頭をしているときで、教育委員会と協議を重ねました。
そして、床はセミドライ式にして水を床に流すトイレ掃除はなくなりました。
オプションでウォシュレットをつけることもできました。
当時話題を呼んでいた植村花菜さんの「トイレの神様」をBGMで流し、中学生がトイレ掃除を楽しくできるように工夫もしました。
生徒たちは歌をうたいながら、せっせと掃除をしていたのを思い出します。
その後、ほかの自治体も学校のトイレの美装化に取り組み、今は学校のトイレは3Kを脱しつつあります。
トイレの美装化は、私立の学校でももちろん進んでいます。
次の写真は、大阪府内の私立高校のトイレですが、ホテル並みの豪華な設備を備えている場合もあります。
2019年に撮影させてもらいました。
今や、公衆トイレや学校のトイレのような場所でも、物理的な環境整備が求められる時代になりました。