珠州市には製塩所があります。
その製塩法は「揚げ浜式」といわれ、伝統的な作り方で500年以上続いています。
海から海水を汲み上げ、塩田の砂浜に均等にまきます。
それを天日干しして、塩分を含んだ砂を集めます。
それに、さらに海水を注ぎ、凝縮した「かん水」を釜に入れ煮込み、水分を飛ばすと塩ができると、現地の人に聞きました。
ここの塩は人工的でないというよさがあり、天然のうまみが散りばめられています。そしてほのかな甘さもある味をしていて、観光客にも好評で、お土産に買って帰る人も多くいます。
製塩所はパイプを海岸まで伸ばして、塩田まで海水をひいていましたが、今回の地震で海岸が隆起して海岸が遠くなり、パイプが届かなくなったと聞きます。
また、かん水をためておくタンクのパイプも地震で損傷しました。
それでもかろうじて、タンクの中にはかん水が入っていたので、それを使い塩作りを再開した会社があるのです。
珠州の塩作りが、たくましく復興していくのを願います。