最近はうちの地域でも過疎化が進行しています。
高齢者が多くなり、子どもが少なく、教育委員会は、当然学校を統廃合しようとします。
地域から人通りがなくなり、このままでは「限界集落」に陥ってしまう。
その危機感から、全国的に地方の行政は移住者を歓迎します。
「田舎暮し」に魅力を感じる人もいて、引っ越ししてくる人がいます。
しかし、多くの場合、行政は人を呼び込むだけで、どんな地域にするかという地域の将来像に基づく「戦略」を描けていません。
成り行きまかせというところでしょうか。
そもそも、田舎の地域には、薄くなったとはいえ、古くからの習慣やしきたりがあります。
移住してきた人が、道で出会ってもあいさつもしない。
地域の行事に参加せず、無関心をきめこんでいる。
都会から来た人は、そのような習慣がないのが普通だったのです。
また、地元の人たちには、移ってきた人を「よそ者」あつかいする閉鎖性もあるかもしれません。
生活ステージが違う人同士が、いっしょに暮らそうとするのですから、ある程度のあつれきが生まれます。
行政がほんとうに町の将来を展望するのなら、地元の人と移住者の関係の調整役をしなければなりません。
まして、今の時代はSNSで情報が拡散できるのです。
移住者が地元に不満をもち、それをつぶやくとあっという間に拡散されます。
今までなら、田舎の情報は外に出ることがあまりなく、閉じられた世界でしたが、今は開かれた世界です。
関係のない人が「それはよくない。そこはそんなひどい地域なのか」と炎上することにもなります。
だから、行政の適切な舵取りが必要になります。
また、地元の人と移住者の歩み寄りも大切です。
いっしょに地域で暮らすということは、時間と空間を共にすることです。
地域の人が長年地域の活動に汗を流してきた労苦や思いに一定の敬意をはらう必要もあるでしょう。
地元の人も、地域の発展を引き継いでくれる、町おこしをしてくれる人として歓迎し、活動をいっしょにする歩み寄りも求められます。
人は活動を共にすることで、つながりや連帯が生まれるからです。
お互いに折り合いをつけ、共生の道を探っていくべきでしょう。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます