箕面三中もと校長から〜教育関係者のつぶやき〜

2015年度から2018年度に大阪府の箕面三中の校長を務めました。おもに学校教育と子育てに関する情報をのせています。

今の時代での豊かさとは

2021年12月31日 09時39分00秒 | 教育・子育てあれこれ
2021年も今日で終わりです。

コロナ禍で翻弄された1年でした。

コロナ対策で経済も停滞しがちな1年でした。

日本での今の時代は、低経済成長社会です。

これはどのような社会になるのでしょうか。

高度経済成長時代は、人びとがより多くのものを所有する願いと願望により支えられていたといっていいでしょう。

マイカーがほしい。
最新の電機製品がほしい。
マイホームをもちたい。

会社や企業は人びとの購買欲競争をあおり、人びとがものを私有する手助けをしてきたのです。

「いつかはベンツなどの外車に乗りたい」。

高級車に乗ることが、その人のステータスのように考えられていたのです。

でも、低経済成長時代では所得は増えません。給料が低迷しているので、消費も伸びないのです。

1990年の終わり頃から所得(年収)は減少し続けています。

今、年収300万円以下の勤労者は、全体の4割近くを占めます。

低成長時代の生活様式は、カーシェアが典型的な例です。

「車はいらない。必要なときだけカーシェアを利用する」という若い人が増えています。

共有することで、まちがいなく消費は減ります。経済成長は伸びません。

それでも豊かさを味わうことができます。

山間部に住めばたしかに不便かもしれません。でも空気はまだきれいです。新鮮な野菜を育てて食べることができます。星が見えます。水がおいしい。

これを豊かさと感じられるか、感じられないかが低成長時代の鍵になると思います。

2020年代は、まわりの人と共有することで豊かさを感じる生活へ転換していく時代であるのかもしれないと思います。


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