箕面三中もと校長から〜教育関係者のつぶやき〜

2015年度から2018年度に大阪府の箕面三中の校長を務めました。おもに学校教育と子育てに関する情報をのせています。

外見至上主義に思うこと

2024年05月23日 07時16分00秒 | 教育・子育てあれこれ

テレビの番組では、「イケメン」とか「美人」という言葉が当たり前のように、出演者の間で使われています。

また世間では、美肌とか美白の肌を賞賛し、まわりから醜いとか美しくないと言われたくないという価値観が強く若い世代の中に根付いています。

しかし、肌の色は白がいい、黒はダメという打ち出しは、黒人の人が聞いたら「もやっ」とした気分になることに気がついていないのです。

人びとが外見至上主義に走る原因は、わたしはSNSの広がりに求めることができるように考えます。

面と向き合う対面の人間関係なら、あからさまに言葉にできないような表現でも、SNS上では文字にしてつぶやくことができます。

あるきまった美の基準に当てはまらない人に対して、容赦ない攻撃や嘲笑の言葉が書き込まれます。

そのような言葉が溢れると、相手は対面では口にしないだけで、実際は容姿を品定めしているのではないかと、人は他者のまなざしにおびえるようになるからです。

外見を気にかけること、それ自体はよくないことではないでしょう。


他者を見て美しいと思うことや、自分自身が美しさを追求することは自由です。


しかし、その価値観を他人に押しつけることに問題があるのです。


何を美しいと見いだすか、また美しさを求めないことも個人の自由であるのです。


そういったさまざまな価値観を認め合う人間関係が、誰にとってもここちよいはずです。


誰しも無意識に人の外観を評価してしまうことがあるでしょうが、その無意識のなかにある外見至上主義に目を向け、それとはちがう価値観を受け入れる人であり、社会でありたいと思います。















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