今では数としては、「荒れた学校の時代」と比較して少なくなりましたが、中学生のなかには問題行動や非行に走る生徒で、学校側の懸命な生徒指導が届かず、少年鑑別所や少年院に入所せざるをえないケースがあります。
また、犯罪や非行に走った人たちは刑務所や少年院に入所します。
やがて出所して社会に入ったり、戻ったりするのです。
その人たちが社会に復帰するのをサポートする過程を更生保護といいます。
更生保護として、大きな位置を占めているのが「保護観察」です。
その保護観察を担う人が保護観察官とボランティアの保護司です。
ただし、保護観察官はたくさんの更生保護対象者を受け持つので、保護観察対象者の指導や支援の実務は保護司に任されるのが通常です。
そのようにして、保護観察官と保護者が協働で保護観察を行い、対象者の社会参加や社会復帰を支援するのです。
保護司は市民のボランティアが引き受けていて、おもに面談で生活上のアドバイスや就労支援にあたります。
ところが、保護司は今厳しい成り手不足に直面しています。
また、高齢化が進んでいます。いかにして人材を確保するかが、目下の課題となっています。