学校では3月末で、2020年度を修了します。
1990年代より、どこの学校も「地域に開かれた学校づくり」に取り組んできました。
しかし、このコロナ禍では、運動会や体育祭を動画配信にして、保護者や地域の人の参観を制限してきました。
おそらく、保護者のみなさんのなかには、いつもより子どもの様子がわかりにくい1年だったという感想をもたれている方が多いのではないでしょうか。
その点だけを見ると、開かれた学校はコロナ禍で閉鎖性が増したと見る向きもあります。
しかし、感染防止のため教職員というおとなが一方的に学校行事を制限して、ものごとを決めていったのかというと、そうではありません。
学校によっては、全国一斉休校が明けた6月から、子どもたちが新型コロナウイルスについて調べ、3密にならないようにしょう、手洗いをしっかりとしようという校内キャンペーンをした学校もありました。
子どもたちが、一方的な大人からの指示、指導に従うだけなら、受け身になってしまいます。
が、子ども発で教職員といっしょに感染防止に取り組むことで、能動性の芽が育つのです。
子どもたちと教職員が共に考えたことで、今まで以上の意味のある活動を楽しむことができます。
人と人の距離はあけても、心の距離は密にできることを教えてくれました。
新しい学校生活様式は慣れるまでは違和感がありますが、子どもたちにとって何が大切なのかを見直す機会になったのです。
今までふつうだと思っていまことが、なんらかのきっかけで当たり前ではなかったことに気がつくとき、真の価値はどこにあるのかを問い直すことができます。
感染症や自然災害は、ときには「ぃままで通り」の日常を覆してしまうことがあります。
だからこそ、おとなも子どもも多様な学びや育ちを求め、幸福を追求していくべきなのです。
4月からは、また多くの子どもたちが節目や門出を迎えます。
こうあるべきというカタチにとらわれることなく、柔軟に「いま」を感じて学校生活を送って欲しいと思います。
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