箕面三中もと校長から〜教育関係者のつぶやき〜

2015年度から2018年度に大阪府の箕面三中の校長を務めました。おもに学校教育と子育てに関する情報をのせています。

夜明け前

2018年07月17日 09時58分45秒 | 教育・子育てあれこれ


私は、よく三中の子に、いろいろ話したあと、言いたいことを、一つの言葉やフレーズにまとめて伝えます。

その言葉やフレーズの一つでも、覚えていてくれれば、言葉は言霊だから、生徒の中に残っていきます。

たとえば、「孤独はいいが、孤立はいけない」という言葉を、卒業前に、「忘れられない言葉として覚えています」と言ってくれた生徒もいました。

生徒も、私たちと同様に悩んだり、困難なことに直面していることがあります。

そんな生徒の心の琴線に触れる言葉を伝えたいと、思っています。

「もうこれ以上はムリ。もうがんばれない」と諦めかけている生徒ならば、

夜明け前がいちばん暗いんだ
と言います。

空は明ける前に、もっとも暗い闇に包まれるものだ、という意味です。

「もうこれ以上はムリ。もうがんばれない」と追いつめられているのは、夜がずっと明けないような絶望感に襲われます。

でも、すぐその先で希望の光が射し込むと思えば、もうひとがんばりできるはずなのです。

言葉のチカラは大きいと、いつも思っています。

父親の自立

2018年07月16日 07時05分59秒 | 教育・子育てあれこれ



私は、常に三中の生徒に対して、三中教育目標である「自立に向かう生徒」を求めています。

そんな私が、ときどき驚くことがあります。

それは、旅行の支度や荷物を詰めるのを、妻に全部してもらうという、私と同年齢の男性が、実際に校長の中にもいるということです。

「自分が旅行するなら、荷物ぐらい自分で整え、自分で詰めなさい」と言いたくなります。

また、「自分が着る服は、全部妻が見繕って、買ってくれる」。

これも、私はには驚きです。

「自分の着る服ぐらい、自分で選んで買いなさい」と言いたくなります。


三中生のご家庭には、こんなお父さんはいませんか?

家族のために働いてくれるから、とお父さんさんが自分のことを何もしないということは、厳しいいい方になりますが、お父さんはまだ物質的には自立していない、ということでもあります。

でも、これは子どもを自立に向けるチャンスだと捉えてください。

子どもの思春期にお父さんも自立させる。「自分のことは、自分でしなさい」という子どもへのルールは、家族のルールであるべきです。

お父さんにも、「子どもにも、自分のことは自分でやらせるように言っているから、お父さんも協力して」と伝え、自分のことは自分でやってもらうようにしましょう。

それは子どもの自立のためです。

子どもに対して注意する前に、まずお父さんに「自分の服は脱いだらそのままにしないで、自分で片づけて」と注意します。

そこで、お父さんがちゃんと動いて片づけにいく姿を見たら、子どもは少なくとも、声をかければイヤイヤでも自分で片づけるようになるでしょう。

お母さんにとっては、
Kill two birds with one stone. (一石二鳥)です。

矛盾に敏感な中学生には、淡々と話す

2018年07月15日 13時31分46秒 | 教育・子育てあれこれ



子どもにもよりますが、一般的に思春期は、おとなの矛盾に対して敏感になります。おとなの言動の矛盾を鋭くついてきます。

私も学級担任をしていた頃は、矛盾をついてくる生徒とよく話したものです。

もっとも、今の中学生は、かえって従順な子が増えているのですが、それでもやはり、大人の矛盾には反応します。

「子どもとおとなはちがう」といっても、通じないことが多いのです。



食事を家族でしているとき、中学生のわが子が、スマホを触っています。

「ご飯の時は、スマホをさわらないの」と注意します。

「お母さんだって、よくスマホを触っているやん」

「お父さんだって、ご飯のとき、新聞を読んでるやんか」

親と同じようなことをして、何が悪いの、というのが子どもの言い分です。

私は何度か述べていますが、中学生にとっては、家族との関係よりも、友だちとの関係を大切にするようになります。

両親にとっては、あれほど、「お母さん、お母さん」と言っていた子が、離れていくのは寂しい気持ちになるでしょうが。

加えて、いまの中学生の友だち関係は、もろく壊れやすいという特徴があります。

子どもは友だちからの連絡には、たいへん敏感になっています。だからスマホが手放せないのです。

自分にとっていちばん大切なものをなくさないために、スマホを常に持っておくのだから、「子どもと大人はちがう」と言っても、子どもは納得できません。

ということですので、子どもに食事中はスマホを触らせたくないなら、親も食事中にはスマホを触らないようにしなければなりません。

家族の中でルールを決めておくべきです。

いまの子どもは、いったんスマホをもっと、それなしでは過ごせませんから、触るのをどの程度許すかは、親子で話し合って決めます。

ルールを決めたら、「食事中は、触らないという約束だったよね」と淡々と伝えます。

この「淡々と」がポイントです。けっして感情的にならないことです。

ただ、あまりにもルールを守らないときには、親が一晩預かり、使わせない。

そうすると、子どもはキレる場合もあります。

でも、「ルールを守らなかったから」と言い、一晩預かり、返す。これを淡々と繰り返すうちに、子どもも使い方に気をつけるようになります。

ときには、ゆっくり

2018年07月14日 19時37分05秒 | 教育・子育てあれこれ




石橋から梅田へ阪急電車で行くとき、私はたいてい「急行」に乗ります。

すぐに梅田に着きますが、ごくたまに「普通」に乗ります。

普通列車の車窓から、景色を眺めていると、高校生の頃に友だちと遊んだ頃のことを思い出します。

豊中の三角広場で、友だちと待ち合わせたこと。

YMCAに行くために、下車した岡町の駅。

庄内西町の商店街にあった店のこと。

三国の駅前にあって、よく遊びに行った友だちの家は、あそこにあった。

でも、その家はいまはもうない。

青春が蘇る。


物事がスムーズに運んでいるときは、「急行」に乗っているようなものです。

梅田には早く着きますが、風景はあっという間に過ぎ去り、よく見えません。

「普通」は、スピード感はないですが、その分、風景はじっくり見えます。

たまには、「ゆっくり」もいいものだ。

転じて、弱っているときにしか、見えないものがあります。調子のいいときには、飛ばしてしまっているのです。

沖縄フレーバー届く

2018年07月13日 18時25分06秒 | 教育・子育てあれこれ




本日は、三中校区周辺で警察の特別警戒態勢がとられたため、三中でも対応しました。

至らない点もあり、保護者のみなさまにはご心配やご迷惑をおかけしまして、すみませんでした。

今日、 沖縄から修学旅行の体験学習で作ったシーサーが届きました。(修学旅行二日目午前に、マリン体験をした以外の生徒だけです。)

学校に届くのは夏休み明けと聞いていましたので、予想外の配達物に驚くとともに、沖縄を思い出しました。

しっくいをこねて、形をつくり着色を生徒がしました。

青い海に映えるシーサーを眺めていると、沖縄フレーバーが漂ってくるようです。

焼き上げが早く済み、予定より早く届きました。

終業式の日までに生徒に持って帰ってもらえると思います。



自分は他者とはちがう

2018年07月12日 18時19分37秒 | 教育・子育てあれこれ


親が自由に子どもの部屋に入り、勝手にものをみることは、中学生になると慎みたいものです。

「子どもの部屋が散らかっていてもですか?」

はい、そうです。気にはなっても、こらえてほしいところです。

中学生にもなると、自分は他者とはちがう人間であり、他者とのかかわりかた、距離の置きかたを学びます。

このとき、親も他者に含まれます。親と自分はちがう存在であるという線引きをはっきりさせることが求められるのです。

思春期の子に、親がいつまでも断りなく子どもの部屋に入りことは、自分と他者が一体という状態から脱皮できにくくなります。

また、親子であっても、子どもが親に秘密をもつことも、自然なことです。

「これは他の人に話してはならない」を自分で選ぶことができるようになることも、子どもの自立には必要です。

何でもかんでも、他者に、親に話してしまうのは子どもの成長にとって、よくないのです。

自分の秘密をもつことは、他者の秘密を大事にすることになります。

つまり、他者のプライバシーを尊重する気持ちや習慣が生まれるのです。



プライバシーを尊重するという意味では、子どものスマホを、勝手に親が見ないということにも通じます。

ただし、その子の書き込みで誰かが傷ついていたり、犯罪に関わるケースの場合は、見る必要があります。

こういうルールは、前もって決めておいたらいいでしょう。

消費者としての教育

2018年07月11日 17時42分39秒 | 教育・子育てあれこれ



聞くところによると、100円ショップはずっと成長し続けているとか。

昨年だけでも4000店が増え、今年度中には7000店になるそうです。

単独で店を出すのではなく、スーパーの一角に仕切りをつけ、大きなスペースを確保して、品揃えを豊富にするやり方が主流になっています。

こうすると、出店コストを安くできるうえに、撤退もしやすい。

スーパー側にも、売り上げの上がらないテナントを手っ取り早く整理しやすいというメリットがあります。

デフレ時代に育った若い人は、100円でも十分に使える品物は活用するという考えが浸透しています。

安く、かわいい品物を揃えて、若い女性を購買層に取り込んだことも、利益をあげる下支えになっているようです。

100均の中にも、すぐに壊れるものもあれば、十分な使用に耐えるものもあります。

一方では、一流の高級ブランドの品を買う人もいます。

100均をうまく使う人もいる。

1980年代のバブル期には、なかった現象が起こっているのです。

時代とともに、消費者の心理も変化します。

私たちの大学生のころは、みんながマイカーをもちたかったが、いまの若い子はどうしてももちたいという人が減っています。

いまの三中生が大人になり、社会に出る頃には消費の嗜好はどうなっているのでしょうか。

「賢い」消費者になることも、大切。

クーリングオフ制度や通販、クレジットカードの使い方などを学習する必要があります。


仕事は自ら創るもの

2018年07月10日 18時10分37秒 | 教育・子育てあれこれ




教職という仕事は自ら創るものであり、与えられるものではない。

こう私は、考えています。

これは、教職だけに限らず、ほかの仕事にも言えることでしょう。

授業をこなすのではなく、授業を創る。

学級担任の仕事はクラスを担当するのではなく、工夫してクラスを創る。

学校の校務を運営していくのではなく、工夫して創り出す。

三中にも、こんな教職員がいます。

だいたいにおいて、人はつまらなさそうにしているのは受け身になっているときです。

指示を待って動くようでは、やりがいは生まれません。

「こうしたい」という思いを持つ人は、能動的に仕事を創ります。

また、仕事はつまらないと思いながらやるものではありません。雑にするものでもありません。

世の中に、雑用などないのです。その人が雑に仕事をしたら「雑用」となるだけです。

家庭がいちばん大切

2018年07月09日 13時59分48秒 | 教育・子育てあれこれ


自分の子育ての経験から思うこと。

それは、家族にもっとも大切なのは、やはり親の幸せだという真理です。

親がいつも明るく元気な家庭は、ほかの家族の幸せにもなります。

今や、共働きが当たり前ですが、親が忙しくしていても、親が幸せそうにしていると、子どもも当然幸せを感じます。

親が満ち足りた心情でいると、親は子どもに優しくなります。

優しさとは、心に余裕があることから生まれます。

ですから、私は三中の親御さんには、毎日の子育ての励みになり、悩みの軽減になればと、ブログを書き続けています。

心の余裕は、親御さんが家族の様子(わが子だけでなく、おばあちゃんやおじいいちゃんも)に目配りをすることにつながります。

でも、人は心の余裕をなくしたときには、たとえば「あなたがいなければよかった」という言葉まで発してしまうことがあります。

「そんな子どもを傷つけることなんて、ぜったい言わないわ」。このように思われる人が多いでしょう。

しかし、心に余裕がなくなると、イライラして思わず言ってしまい、あとになって「あんなこと言わなけりゃよかった」と後悔することになります。

子どもは、親の様子や気持ちを敏感に察します。言葉にはしなくとも、お母さんがイライラしていると思えば、なにか家の手伝いをしたりして、怒らせないようにしようとします。

この点で、子どもは、じつにけなげなのです。

しかし、親に余裕がなければ家族への心遣いがてきません。

「私の親は、自分のことで精一杯だったんだ」。

子どもが、親になったとき、こう思い、苦しみをもち続けるのです。

どれほど、親にとって、仕事にやりがいがあり、充実していても、いちばん大事なのは家庭であり、家ではつとめて元気で明るい親のもとで、子どもは幸せになれます。




習慣を変える

2018年07月08日 18時43分33秒 | 教育・子育てあれこれ




中学校は、一般的に、友だちとのちがいが見えやすいしくみになっています。

定期テストの点数や部活での技術など、周りの子のことが見えてきます。

これは、よいとかよくないとかいう問題だはなく、中学校というものがそういうしくみだからです。

自分より優れた面を見せる友だちに出会ったとき、「あの子には才能があるから」と自分を卑下してしまうこともあります。

「あの子と比べて、私なんか・・・」と自信をなくしてしまい、あきらめてしまうこともあります。

でも、あきらめたら、それ以上の成長はありません。

「習慣」は、才能を超えます。

つまり、「習慣を変える=後天的な努力を続ける」は、才能という高い壁を超えるのです。

生徒は、習慣を変えて、それを継続すれば、可能性が開かれていきます。

これは、わたしが自らの経験を通して思うことです。

どうせ反対するんだろう

2018年07月07日 12時56分19秒 | 教育・子育てあれこれ




地震の後に引き続き、連日の大雨。

市内小学校を中心に避難所も開設され、今現在、避難されている市民もいます。

なかなか正常な学校の運営に戻れないですが、今日は七夕の日です。

うちの家の周りには竹や笹がたくさん生えていますので、子どもの頃から七夕の前には、笹の葉に短冊を吊るし、願いごとを書きました。

家の前には、小川があり、七夕が終わると流したことを思い出します。

その習慣は、わが子についても、同じようにして育てました。

さて、そのわが子について。

わが子のことでも経験があるのですが、子どもと親がうまくいかなくなるケースの一つに、「どうせ反対するんだ」があります。

「お前のやりたいことをやったらいいよ」と言いながら、「これがやりたい」と言うと、「将来のことを考えると、こちらにしたほうがいい」とか「それはやめたほうがいいよ」「そんなことしたってダメだ」。

うちの親は、結局は反対するんだ。

親だからこそ、子どもにとってよかれと思いアドバイスをしたつもりが、子どもに届かなくなるのが思春期です。

もっとも、何でも親の言う通りにする子ども考え
ものですが。

親だからこそ、子どもに苦労させたくない、困った状況にさせたくないという思いから、アドバイスをするのです。

しかし、私の経験上、子どもにとっては親が否定しているという印象しか残らないのではないかというのが、私の考えです。

子どもが考えることは、おとなから見れば、意味のないことや将来の役にたたないこともたくさんあります。

でも、子どもにとっては大切なことで、そこには子どもなりの理由があります。そして、親の考えや思いは届かず、「どうせ反対するんだろう」としか思えないのです。

子どもの将来に役に立たなくても、やってはみたがすぐにやめてしまったとしても、子どもの意向や意思を尊重する意義はあります。

子どもが、試行錯誤によって学ぶことはありますし、子どもが判断する力を伸ばせるのです。

「そんなこと言って、子どもが道を踏み外せば、本人が困ることになるのよ」と思う親御さんもいるでしょう。

しかし、親が道筋をつけ、「この道を歩みなさい」を続けると、子どもは自立に向かえないのです。

子どもが歩める道の数を増やしながらも、自分で決めさせて、その責任もとらせることが思春期には必要です。

大きなな声を出すと気持ちがいい

2018年07月06日 10時15分44秒 | 教育・子育てあれこれ



最近、テレビではグルメを特集した番組が多く流されています。

ご当地グルメとか、名店と言われるレストランランで出される「逸品」を食べ、食べた人が気の利いたコメントを言います。

そのとき、よく使われる表現が「ジューシー」とか「肉汁が口こ中で、じわーっと広がる」「この食感がたまらない」など、タレントが工夫をして、その美味しさを伝えようとします。

食べた際の味の形容の仕方を聞いていると、私は「美味しそう」と思う反面、本当に全部が全部美味しいのかと疑う気持ちも湧いてきます。

人には、それぞれ好みもあるだろうし、「マズイ」とは番組の性格上言えないので、食べる人もたいへんだろうな、と思ってしまうのです。

そうではあるのですが、一つだけ言えることはあると考えています。

それは、「食べ物というものは、うまいと思って食べれば栄養になる」ということです。

これは、食べ物だけの話ではないと思います。

心で感じたことは、意外にも、そのまま身につくものです。

中学生でも、嫌だ嫌だと思ってやっていると、何事も身につきません。

でも、「こんな経験を自分はできている」て思ってやっていると、成長できるのだということです。

たとえば、三中でよくやるクラス合唱や学年合唱。

大きな声を出して、合唱をすることを楽しいと思って歌うたうと、本当に楽しくなります。

事実、今、2年生になっている男子生徒が、1年の入学後、しばらくたったときに、つぶやいていました。

「先生、大きな声を出して歌うと、気持ちがいい」。

音楽の先生はそれを聞いて、言っていました。

「そう。わかってくれた」

心で生徒が感じたことは、そのまま身につきます。

三中生がしっかり歌うのは、こういう理由があると、私は考えています。

明日にチャレンジ

2018年07月05日 19時01分32秒 | 教育・子育てあれこれ


本日、2年生は午後に「あすチャレ!スクール」
という学習をおこないました。

講師に永尾嘉章さんに来てもらいました。

永尾さんは、1988年ソウルパラリンピックから2008年北京パラリンピックまで6期連続、また2016年リオパラリンピックまで、7回車イスで陸上競技に出場されました。

最初に私があいさつをしました。

講師の自己紹介のあと、「あすチャレ!スクール」の紹介がありました。

次に生徒たちは、映像を見ました。



次に車イスリレー大会で、各クラスの代表選手が出場しました。

リレーに出ていない生徒は、懸命に自分のクラスを応援していました。

その後、2年教職員によるリレー対決を行いました。

私も出ましたが、おおいに盛り上がりました。


休憩のあと、講師による講話がありました。

自分がパラリンピックに出るようになったいきさつを話してくださりました。

*障害とは何か。

*他者のことを自分の問題として引き寄せ、考え行動することの意味。

*可能性にチャレンジする勇気。

*夢や目標をもつこと、自分にとっての明日へのチャレンジとは。

このようなことを考えさせてくれるお話でした。

お話のあとは、生徒からの質問タイムでしたが、2年生の生徒たちは、次々と質問をしてくれました。

これが2年生らしい、いい点だと思います。

質問に対する永尾さんの答えで、印象に残ったのは次の点です。

「もし願いごとを一つ叶えることができるとしても、私は歩けるようになりたいとは思いません。
そう思うのは、パラリンピックに出てさまざまなチャレンジができ、歩けないからこそ自分にとって大切な経験ができたと思うからです。」



最後に、代表生徒のあいさつがあり、全員で写真撮影をしました。

お別れは、講師とハイタッチをして、生徒が退場しました。

「あきらめないこと。好きなことができたら、あきらめないで、とことんやってほしい」
これが、箕面三中生に伝えたいことです。

このように、話を結ばれました。


それぞれの生徒がチャレンジする勇気をもらい、人生で目標をもつことの意味を教えてもらいました。



愛着と自立

2018年07月04日 19時46分39秒 | 教育・子育てあれこれ



昨年7月、私には初めての孫が産まれました。

孫はかわいいものです。

赤ちゃんは、お腹が学校すくとミルクを与えてくれます。

オムツが濡れて泣くと、オムツを替えてくれます。

だから、親を自分にとって大切な人だとわかります。

これが、いわゆる「愛着」のはじまりです。

自分のことをいつも笑顔で、優しいまなざしで見てくれる。


ハイハイしたり、立ったり、歩いたり、新しいことができるようになるたびに、親や家族が喜んでくれます。

自分にとって大事な人が喜んでいることがわかり、赤ちゃんもうれしいのです。

自分は大事な人を喜ばせることができるようだ。これがいわゆる「自己肯定感」のめばえです。

温かいまなざしに見守られているという感覚を持つことが、親と子の愛着関係です。

三中でめざす「自立に向かう子」のもっとも基盤になるのは、この愛着関係です。

愛着関係は、子どもがたっぷりと親に依存する経験を通して築かれていきます。

たっぷりと依存した子ほど、自立する時期が早くなります。



平和をふくらませた1日

2018年07月03日 20時50分40秒 | 教育・子育てあれこれ


今日は、午後から平和集会でした。

最初に私が全校生徒にあいさつをしました。

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平和集会あいさつ<H30(2018).7.3>


みなさん、この絵本を知っていますか。

この本は、『平和へ』という絵本です。絵本はふつう、文章と絵がのっていますが、この絵本は絵の代わりに印象的な写真が載っています。

つくった人は、キャサリン・スコールズという人です。オーストラリアの一つの州・タスマニアに生まれました。彼女の仕事は、ドキュメンタリー映画をつくることです。

きょうは、平和集会の始まりとして、この絵本から一部分だけを読みます。

「戦争と戦争の間にあるのが 平和ではない。
また、何も起こらない おだやかなことが 平和であるともいえない。

平和は、ぼくたちの心の中に生きていて、
大きく成長していくものなんだ。
ぼくたちは、それをたいせつに、じょうぶな木のように 育てていこう。」

みなさん、きょうの平和集会は、みなさんの心の中に生きている平和を大きくしていく一日してください。

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あいさつの後、演劇部による、平和をテーマにした劇の上演。

3年修学旅行実行委員会による報告。



3年生による「HEIWAの鐘」の学年合唱を、1・2年生が聞きました。

その後は、映画「この世界の片隅に」を鑑賞しました。

長い映画でしたが、本日は体育館にエアコンを入れたので、快適に見ることができました。