恵理の日記帳

平凡な日々の中で、ささやかな出来事を書いています。

ありがとう

2024-03-05 15:56:05 | Weblog

    昌義、38年10ヶ月の長い永い間、家族でいてくれて「ありがとう」

   胆道閉鎖症で生まれ、自己肝で・・長生きしてくれて「ありがとう」

 

       盛岡赤十字病院・産科の当時の婦長さんへ「ありがとう」

 出産予定日から2週間遅れていた日の検診時に、院長先生が「まだ陣痛が起こっていないから、明日まで様子をみましょう」と言われたのですが・・婦長さんが「子宮口が2~3センチ開いているから、帰ったら入院の準備をして直ぐに病院に来なさい」と小さな声で伝えてくれました

        その日の夜、次男は「ようやく誕生しました」

 羊水が無くて「お母さん、頑張って!こんなとこで止まったら赤ちゃん死んじゃうよ!」と看護婦さんたちが10人ほど集まってきて、お腹をギューギューと押してくれたので「無事に産声をあげました」

少し青かった次男は、看護師さんに抱かれて他室に連れていかれました(保育器に入る)

「あと1日遅れていたら、赤ちゃんはダメだったよ」と言われ、強引に入院を勧めてくれた婦長さんに感謝しました

 

 ミルクも飲まずに吐いてばかりいた次男を、小児科のスタッフさん達が、2ヶ月半の入院中に次男を5キロ弱まで育ててくださって「ありがとう」

その後(黄疸の数値は低かった)次男を、東北大附属病院に紹介してくださって「ありがとう」

         

東北大附属病院の大井教授さんが、岩手県立病院で手術してくださって「ありがとう」

2歳になった次男に、三重大学附属病院に紹介してくださった千葉先生「ありがとう」

 

 おかげさまで、次男は小学校高学年になる頃には体調を崩すことなく、普通の日常を送ることができるようになりました

         

 中学、高校と進み、青春時代を過ごし、成人して大人になり、好きな女性とも(二人)付き合い、友人たちとの楽しい飲食の時間も味わうこともできました

 

 次男が生まれた産科の院長先生が「胆道閉鎖だと思う、医者なんてもんは成功した事例しか発表しねえもんだ、この病気の予後は悪い!手術はしないほうが良い」と言いましたが・・

 私達夫婦の仲人の宮司さんも「手術はしないほうが良い、本人にとっても母親にとっても酷な日がくるから」と言われましたが・・

手術してもらったおかげで黄疸も消失し、38歳まで長生きすることができました

 

  2021年9月末、コロナワクチンを接種後に『急性骨髄性白血病』が判明し、血液内科の女医から「早くて1ヶ月、よくもって三ヶ月でしょう」と告知されましたが・・次男は凹まずに強気で挑みました

「年末年始は迎えられないでしょう」との告知を跳ねのけて、自身が好きだった『2022年』を迎えることができました!

 三重大病院・血液内科でのビダーザ治療に入る前に、友人たちが美味しい御店を予約してくれて「楽しい時間を作ってくれました」

 退院して自宅療養に入ってからも、11月6日(土)12月3日(金)12月25日に、馴染みの店で友人たちとの会食の時間を持つことができました

 翌年(2022年)1月22日(土)には、馴染みの店にテイクアウトを頼み、ド〇ニク〇ーセの高級フランスケーキを購入して、次男は大きなケーキの箱を持って杖をついて馴染みの店に入っていきました

暫くして、馴染みの店のオーナーと店外に出てきて、楽しそうに笑顔で語り合っていました

 2月6日(日)には、友人に「俺は、たいぶ弱まってますが・・競馬の予想が決まったら知らせます、京都は池添か福永のどちらかを軸にします、東京はルメールが不調なので、イルジクパンサーかホウオウアマゾンにします」とスマホで伝えていました

 その夜、次男は盛岡から来た父親と一緒に風呂に入り「親父の(体の)洗い方は荒っぽい!」と苦笑いしていました

翌日(7日)「病院に行く」と、次男は私に言いました

 自宅療養時に、高熱が出ようとも鼻血が止まらなくとも「入院は嫌や!〇される!」と私に懇願した次男が、自ら「病院に入院する」と言ったのです

そして、10日に静かに旅立っていきました(私の付き添いが許されたことに感謝!)

 亡くなる前夜、次男は、一晩中(お笑いタレントのような、落語家のような)面白い話をして、私を笑わせ続けました

ですが・・次男が旅立った後の私は、ずっとずっと涙が止まらなくなってしまった

 

今でも、日本で「毎年100人の胆道閉鎖症の子供が生まれる」そうです

医学が発達した今、名古屋大学附属病院では「開腹手術をせずに、腹腔鏡下手術を行う」そうです

昔から「生後60日以内の手術」と決められているのですが、今は「生後90日以内」だそうです

ゆっくりと経過観察しながら、準備を進めての手術が良いとのことで・・

「黄疸が改善しない場合、再度の腹腔鏡下手術を優先する」そうです

 移植に進む前に、ずっと自己肝で生きられる道を開いてくださるなら・・本当に「胆道閉鎖は治る病気」となる日が来る!

希望が持てる未来が来るのだと思うだけで、哀しみが消えていくようです!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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