ホテルオークラ本館建て替え計画:工事進捗率50% 2018年1月4日
2014年5月23日、ホテルオークラがマスコミを通したプレス発表で建て替えを行うと発表しました。ホテルオークラは、東京都港区の虎ノ門の閑静な住宅街の中に建っている本格的な高級ホテルであり、2020年の東京オリンピック前の、2019年春に営業再開する予定となっています。そもそも、ホテルオークラが開業したのは1964年(昭和39年)の東京オリンピックの2年前であり、開業後50年近くが経過していて老朽化が長年の課題となっていました。2020年の東京オリンピックに向けて、遂に計画が動き出したと言えます。
2015年8月末に本館建物を閉館し、9月から既存建物の解体に着手します。2016年1月に本体着工、2019年2月末の竣工を目指します。
新日鉄興和不動産のホームページ内から拝借した、完成予想図です。
ホテルオークラとは?
東京都港区虎ノ門二丁目地区の閑静な住宅密集地帯の中に建っている高級ホテルです。日本国内では「老舗ホテル」とされており、帝国ホテル東京、ホテルニューオータニとともにホテルの「御三家」と称されています。大手ゼネコンの大成建設などの創設者である大倉喜八郎の長男で大倉財閥の二代目である大倉喜七郎氏によって設立されました。
公職追放により帝国ホテルを離れた大倉は、憲法の制定により華族としての待遇も奪われます。しかし、国内屈指の工芸家たちへ日本の美を以って諸外国の貴賓を迎えるホテルの理念を熱心に説き、その協力を得てホテルオークラを開業させました。明治以降の日本に存在したであろう貴族の精神を証明するという野心と「最後の男爵」としての意地により、「帝国ホテルを超えるホテル」をコンセプトに設立されたホテルとなっています。
再開発計画の概要
現在のホテルークラ東京の施設は、地上10階建ての「本館」と、11階建ての「別館(サウスウイング)」に分かれています。1973年に完成した別館の建物はそのまま使用され、1962年5月に開業した本館は取り壊されます。敷地内に設置されている日本の私立美術館の草分けである「大倉集古館」(1917年8月開館)も保存されることになります。
本館は2015年8月末に営業を休止した後、9月から解体工事に着手します。敷地内には高さ約195メートルと約85メートルの2棟の高層ビルが建設されます。高さ約195メートルの超高層棟は地下6階、地上38階建てで、ホテルのほか4~21階にオフィスが入る複合ビルとする計画です。高さ約85メートルの高層棟は地下6階、地上13階建てで、全体をホテルとして使われます。
現本館の客室数は408室であり、建て替え後は、2棟のビルを合わせて現状の3割増しとなる約550室を確保するほか、1室当たりの面積が50平方メートル前後の広めの部屋を増やします。
また、敷地面積の半分に当たる約1万3000平方メートルは緑地として整備されます。都心のオアシスとして開放するほか、災害時の一時避難場所として使われることになります。
建替え計画の概要
所在地 東京都港区虎ノ門二丁目10番
現況敷地面積 約26200㎡
建物延床面積 約18000㎡
建物高さ 195m(地上38階、地下6階)
建物用途 ホテル、オフィス、美術館、駐車場
現本館閉館 2015年8月末
建替工事開始 2015年9月
新本館竣工 2019年2月末
新本館開業 2019年春
※記載の数値には、公益財団法人大倉文化財団所有の土地・建物(大倉集古館)を含みます。
プレスリリース:ケンプラッツ発表のニュース 2014年5月26日
五輪にらみホテルオークラも建て替え、超高層に ケンプラッツ
プレスリリース:株式会社ホテルオークラ発表の報道資料 2014年5月23日
ホテルオークラ東京 本館建替計画について
プレスリリース:新日鉄興和不動産のホームページ内 2016年6月1日
「ホテルオークラ東京本館建替計画」オフィス事業の取り組みについて~2019年の完成を目指し、2016年6月1日着工~
北西側から、「共同通信会館」の建物の敷地前から撮影した「ホテルオークラ東京本館建替計画」の高層オフィスビル群の全景です。左側が本館オフィス棟、右側が別館棟となっています。
北側から「別館棟」の鉄骨群の全景を撮影しました。
北西側から「本館オフィス棟」の鉄骨群の全景を撮影しました。地上38階・地下6階建て、高さ195メートルの高層オフィスビルが建設中となっています。
場所を少し移動して、「江戸見坂」の坂下前にやってきました。南側へ向かって伸びている20パーセントもの急坂を上っていきます。
急坂を上っていくと、前方にホテルオークラ本館の従業員宿舎の建物が見えて来ました。
北東側から「ホテルオークラ東京本館建替計画」の再開発工事区画の全景を撮影しました。手前側には4番ゲートと、工事用プレハブ小屋が設置されています。
北東側から「本館オフィス棟」の鉄骨群の全景を撮影しました。この場所から見上げてみると、ものすごい急坂の地形の上に高層オフィスビルが建っているのですね。
東側から、4番ゲート越しに「別館棟」の鉄骨群を撮影しました。
江戸見坂の坂上周辺から、再開発工事区画の敷地南側へ向かって回り込むように伸びている道路を歩いていきます。
南東側から、「本館オフィス棟」の低層階部分を撮影しました。
南東側から「本館オフィス棟」の鉄骨群を見上げて撮影しました。
東側から、再開発工事区画の敷地南側を通っている道路を撮影しました。
南側から「本館オフィス棟」の鉄骨群の全景を撮影しました。
再開発工事区画の敷地の南西角に建っている「大倉集古館」の建物前へ向かって歩いていきます。
江戸見坂上から振り返って、坂下方向を見下ろして撮影しました。
「ホテルオークラ東京南館」の敷地前から、「本館オフィス棟」の低層階部分を撮影しました。
南東側から「大倉集古館」を撮影しました。明治から大正期にかけて大きな財をなした実業家大倉喜八郎が、長年に亘って収集した古美術・典籍類を収蔵・展示するため、1917年(大正6年)に財団法人大倉集古館として大倉邸の敷地の一角に開館したものです。
現在のホテルオークラ本館の建替え計画に合わせて、2014年から長期休館状態となっています。再開発工事が終わる2019年には再開予定となっています。
南側から「別館棟」の鉄骨群の全景を撮影しました。
南西側から「本館オフィス棟」の鉄骨群の全景を撮影しました。
南西側から「本館オフィス棟」の低層階部分を撮影しました。
南西側から「本館オフィス棟」の鉄骨群を見上げて撮影しました。
南側から、大倉集古館と別館棟を撮影しました。
「ホテルオークラ東京南館」の入口前から「本館オフィス棟」の鉄骨群の全景を撮影しました。
再開発工事区画の敷地の南西角の交差点前から「本館オフィス棟」の鉄骨群の全景を撮影しました。
南西側から大倉集古館の建物を撮影しました。
南西側から再開発工事区画の全景を撮影しました。
ホテルオークラ東京の地図です。