友達に誘われてキツネノカミソリを見に行くことになった。
友達は7月末ごろに満開のオオキツネノカミソリの群落を見たといい、もう見ごろが済んでいるのではと気を揉んでいた。
ちょうど約束していた日に観察会が行われるとのことでそこに参加することになった。
バスを降りたのは茨木市車作 ここから主催される会の案内でキツネノカミソリの自生地まで歩く。

安威川を渡る。下には細い川と懐かしい感じの橋が見えた。
上流ではダムが建設中のようだ。この辺りもだんだん様変わりすることだろう。

車道から山道へ 散策路が作られている。 こんな山の上に咲いている?
到着したのは車作の森の藤谷という場所らしい。
そこで説明があった。
車作という地名は、天智天皇の頃、この辺りに産する良質のケヤキを使って御所車を作り献上したことから車作の名をいただいたことから。
この森は元はクヌギやコナラを木炭の原料として利用されていた里山だったところ。
利用されなくたって荒れた雑木林をボランティアの会が活動され、谷のネザサも手入れをした結果キツネノカミソリが見られるようになったそうだ。
クヌギやコナラの老木のナラ枯れ。山を守ることの難しさを話された。
車作の灌漑用水を作った江戸時代の畑中権内の働きの話。
キツネノカミソリについては
暑くて開花が10日ぐらい遅れているとのこと。 暑ければ早く咲くと思っていた。
そして、去年から?シカの食害がひどくキツネノカミソリはほぼ全滅だという。シカ避け柵を作った結果少しは回復したという。

案内してくださったがどこに咲いているのやらと思っていると、柵の中に細々とオレンジの花が見えた。

キツネノカミソリ 雄しべは花弁と同じぐらいの長さ 柵の網から写真を撮った。

数年前はこんな状態だったとか。
「15年ほど前は山道の入り口から奥までキツネノカミソリがオレンジのカーペットのように続いていたんですよ」近くにいた方が教えてくださった。見たかったなあキツネノカミソリの大群落。
シカ避け柵の中だけでも群落が回復するかなあ。
それにしても、毒を持つといわれるキツネノカミソをシカが食べるようになったのか・・
どこかのオオキツネノカミソリもシカにやられて全滅だとか・・
シカの食糧事情が悪いのか最近は前には食べなかったものも食べるようになっているらしい。
シカも食べねば生きられず、困ったものだ。
座って弁当を食べていると汗がひいてきた。標高300mぐらいあるらしいが確かに涼しい。
その後、私たちは山を越えることにして会の方と分かれ、上へと登る。

尾根道のクヌギやコナラの老木 伐られ利用された証の台場クヌギ・山おやじ
そのほとんどがカシナガにやられている。根元の木屑 甘酸っぱい樹液の臭い。
急な坂道下って萩谷総合公園からバスで帰った。

コマツナギ