紀伊田辺駅前から道の駅奥熊野行きバスに乗る。
雨風が激しくなってきた(天気予報通り)バスの中でよかった~。
「この辺は雨が多いです」と運転手さん。
○○王子の名のバス停がいくつかあった。紀伊田辺は熊野古道の拠点だが、遠いこともあってこのあたりは歩いたことがない。
途中、中辺路美術館前で1回トイレ休憩 開いたドアから雨が吹き込んできた。
ほとんど乗降なしで多くのバス停は通過。乗客も私たち以外に数人だけだ。
紀伊田辺駅前から1時間48分 時刻表きっかりに湯の峰温泉バス停に到着。
うわあ~。川から湯けむり 一気に温泉気分。
今夜の宿「旅館あづまや」はすぐ前で、とりあえず宿へ駆け込んだ。
「旅館 あづまや」 「日本秘湯を守る会」の提灯がかかる。
創業は江戸時代 木造2階建て(後ろに2階が続き 4階建て)の和風旅館
4階のお部屋「楢」から外 雨がうらめしい。
ひと休みして、湯けむりが出ていた川辺を見に行く。
あづまやの前 湯の谷川に架かる「湯元橋」
わあぁ~。湯元橋から見た「湯の谷川」は赤茶色の濁流がごうごうと音を立てていた。
橋のたもとから階段がある。その向こうの湯けむりが上っているのが 左)「湯筒」
川の中から湧きだした温泉で蒸しものが出来るそうだが、近づくこともできない。
右)上から見た「湯筒」
その少し上流にある「つぼ湯」「小栗判官湯治場」と書いてある。
掘れ込んだ岩から温泉が湧いているそうだ。中はどんな風になっているのかな?
つぼ湯に入れるか宿で聞いたら「雨で水かさが多くなっているので入るのは無理」とのことだった。
残念。入りた~い。面白そうなのに~。
上流にある入り口側 濁った水が入り口まで流れ込んでいる。
これを見ると「入れない」も納得するしかないなあ。
湯元橋近く。手前に「東光寺」、その向こう「温泉汲み場」、その奥に「公衆浴場」がある。
「東光寺」 「湯の峰」の由来
その昔、湯口に湯の花が堆積して身のたけ2丈余の薬師如来のお姿が現れ、胸のあたりから霊泉が湧き出でたため「湯胸薬師・ゆのむねやくし」とよばれた。それが「湯の峰」と転訛したことによるらしい。
湯の峰温泉は日本最古の温泉といわれ、1800年の歴史があり、熊野詣の湯垢離場(ゆごりば)になっていたそうだ。
「温泉汲み場」ではポリタンクに温泉を汲んでいる人がいた。
「公衆浴場」に入ることにした。
一般湯とくすり湯がある。券売機で入湯券を買って、源泉100%という「くすり湯」へ。
誰も入っていなくて貸切状態。ラッキー。
左)公衆浴場 くすり湯 源泉100% 高い天井
少し熱い湯だったが、つるつるとしたいいお湯。極楽極楽・・
川の近くにあった地味な「紀念碑」
薄暗くて読みにくかったが、後で詠もうと写真を撮っておいた。ビンボケで読みにくいが、「安政元年・・大地震」「明治12年?・・大洪水」「明治26年・・大字全焼」と読めた。
過去にはこんな災難があったようだ。
「あづまや」に戻る。
夕食後に入る予定の「大浴場」を見に行く。
ちょうど客はなく、写真を撮ることができた。(後ほど)
別に、気兼ねなく入りたい人向けの貸切風呂「家族風呂」、戸が開いていたので覗いた。
家庭風呂で狭い。
館内は落ち着いた和風。ゆらめきガラスあり、昭和の雰囲気のタイルの洗面所あり・・
部屋は樹名がつけられて、床柱もそれぞれ同じ木を使っているらしかった。
隣の部屋には外国からのご夫婦と子供さんが泊っておられた。
夕食を食べに大広間へ。
大広間を仕切って二人きりの膳。
お料理の数々。特に大きくて厚みのある熊野牛2枚のしゃぶしゃぶ 美味しい~。
他の品もそれぞれにいいお味で大満足。 熊野ビールも飲みやすかった。
堪能して部屋に引き揚げたが、トントンとノックの音。「デザートがまだでした」
少し休んでからお風呂に行く。(以下の浴室の写真は、さっきの下見で撮ったもの)
1人先客がおられ、後でもう一人入ってこられた。さっき写真が撮れてよかった~。
脱衣所
左)左が大浴槽 右の小さい浴槽がさまし湯 右)さまし湯 源泉100%
「さまし湯」というから温い湯なのかと思えば、高温の源泉をここでさましてあるらしい。さましているとはいえ、大浴槽よりも熱く私は入れなくて、手にすくった湯を体にかけただけ。
源泉100%さまし湯は「蛇口の温泉は飲めますよ」と聞いていたので置いてあったコップで汲んで飲んでみた。
少し塩味と硫黄の香りで飲みやすい温泉だった。
「含硫黄 ナトリウム炭酸水素 塩化物泉」なめらかなお湯 極楽極楽。
露天風呂 のんびりと2人きり。これほどの贅沢はない。
空を見上げるとくっきりとお月さま 明日は晴れだね。
蒸し風呂も入ったけど・・お尻が熱い。足が熱い。早々に出てしまった。
温泉も堪能して、お肌もつるつる。ああいい気持。
蒲団に入ったらすぐに夢の中へ・・ZZZ・・