奄美大島2日目
朝食を食べるところを探しがてら町を散歩

建築物が好きな娘が見つけた
キリスト教会 奄美大島に宣教師が来たのは明治24年らしい。
建物は空襲で消失建て替わっている。 右)初代フェリエ神父の銅像があった。
開いていた建物の中に入ると、シンプルながら窓からの光を効果的に取り入れて美しい。
奄美大島にはカトリック信者が多く、カトリック教会もたくさんある。。
モーニングを食べて、今日の予定、
金作原ツアーの集合場所へ。
私たち親子の他、若いカップルが2組あり、6人でのツアーとなった。
h16年5月、親子3人で来た時もツアーに参加したが、季節の違いを見たかったので今回もツアーに申し込んだ。
ワゴン車で出発。途中もいろいろ説明してくださる。

昨日からずっと気になっていた山の枯れ木はやはり松枯れとのこと。
「若い木もあるので大丈夫。絶滅はしません」と言われた。海岸沿いなどに若木が見られた。
ここにはナラ枯れはない。

奄美大島の山は常緑広葉樹がほとんどを占める。ブロッコリーのようなもこもこした緑色の山が続く。
島の80%が森で、その6割がシイだという。見慣れたコナラなどの紅葉の山とは違う風景。
民家の庭には自家用に島バナナやパパイヤやドラゴンフルーツが植えられている。

道端に生えていたのは「イトバショウ」と言われた。苞はさっき見たバナナとおなじような赤紫色
見た目ではバナナかイトバショウかわからない。
バナナは苞が赤紫。バショウの苞は黄色と覚えていたが、イトバショウは今の種なしバナナの原種的なもののようだ。イトバショウには「種」がある。前に一度見たことがある。
イトバショウは葉鞘の繊維で芭蕉布を織り、衣料などに利用する。
道路脇には自生らしいバナナ。自生バナナの実は誰でも取ってもいいのかな?
残念ながら今はフルーツの時期ではない。ドラゴンフルーツももう終わりなのだという。
サトウキビ畑もあった。1.2月に収穫した後、ほおっておくと株元から伸びてくる。
それを次の年収穫する。伸び方が悪くなれば、植え替えるという。
「手間のかからない作物」といわれたが・・
出発から1時間 途中で地道になり「金作原原生林」に到着。

ゲートがあった。今はだれでも入れないことはないが、植物などの保存のためガイド付きでないと入れないようにする計画もあるらしい。

大好きなアオノクマタケラン 赤い実が美しい。

クワズイモがそこここにある。芋は食用にはならないが観葉植物にはされている。
花の跡があった。サトイモの花に似ている。

大型のシダ「ヒカゲヘゴ」 空に広がる涼やかな葉 おもしろい葉痕の模様
ヘゴはヒカゲヘゴほど大きくはならないらしい。その他の違いを近くで目で確認したかった。
娘の好きなリュウビンタイやヒリュウシダなど大きいシダは亜熱帯らしい風景を醸し出している。
動物横断注意の看板にはケナガネズミ イボイモリ アマミヤマシギ イシカワガエル アマミノクロウサギ キノボリトカゲ の写真があった。
かつて大陸と続いていたところから離れて島を形成する中で、種の分化が起こったり固有種ができた。

シリケンイモリの子供 山裾の流れの中にいた。
アマミノクロウサギは奄美大島。徳之島に生息する原始的な形態を残すウサギで、特別天然記念物に指定されている。
1939年にハブを退治するために30頭のマングースが導入されたが、昼に活動するマングースは夜行性のハブの減少には役に立たず、アマミノクロウサギの幼獣やアマミヤマシギを捕食し、それらは激減。マングースは増えた。
最近の研究で沖縄奄美大島にいるのはフイリマングースと判明したそうだ。

車が2台通った。マングース探索犬を乗せているのだという。マングースの匂いや糞の匂いを嗅ぎ分けるそうだ。 右)途中で「筒わな」というマングース捕獲用のわながあった。
増えすぎたマングースを捕獲してアマミノクロウサギなどを守る活動はだいぶ成果があがっているらしい。
2000年には10000頭いたマングースは2016年には50頭以下になったとか(数字の聞き間違いご容赦)
最近はノネコによるアマミノクロウサギの被害が増えて問題になっているという。

ガイドさんが指さすところを見ると、ルリカケスがいた。すぐ目の前だ。うわあきれい! 鮮明ではないが写真も撮れた。ルリカケスは奄美大島と加計呂麻諸島だけに生息する珍しい鳥。留鳥だとか。
ガイドさんは野鳥の会の人で、ルリカケスの翅を見せてくださった。
オキナワウラジロガシのあるところへ。坂を下る。

樹齢150年以上と推定されるオキナワウラジロガシ。奄美大島でも最大級の大木で高さは22mもあるらしい。
根元は大きい板根になっている。すごいなと思う反面、むき出しの根がちょっと痛々しく見えた。
前に友達にもらったオキナワウラジロガシのどんぐりをペンダントにして今も使っているが、ひとつぐらいどんぐりが落ちてないか・・とちょっときょろきょろしてみるが、殻斗さえない。今年は実付きが悪かったのかしら。

戻り道、実の付いた枝が落ちていた。イジュだった。
花のない時期だったが、ハドノキ ボチョウジ(果実) シマミサオ など、初めて聞いた名、カゴメラン カクチョウラン ショウベンノキ シマサルナシ ルリミノキ(まだ実は緑色だった) その他、アマミ・・ シマ・・ リュウキュウ・・ などの付いた植物があった。
2回目の金作原。季節が違ってまた別の顔を見せてくれた。 奄美大島3泊4日 2日目ー②に続く。