ちび庭日記

借り家住まいのちいさな庭の植物達を中心に、身近に感じたことを載せてゆければいいな~と思っています…(^_^)。

やっぱ五山の送り火だね

2005年08月17日 | 京都
今日、お盆最終日16日は花売りもとりあえず一段落、そして偶然にもお休み日!ラッキ~!となれば!やはり五山の送り火でしょう。側でカタカタとパソコンに向かい仕事をしている連れからの指令を受け、「絶好のビューポイント」を検索しますが、う~ん、ムズカシイ。船岡山?吉田山?5つつ見えるけど相当混むらしい。アクセスも悪いしなあ~。連れの仕事が終わってからの移動じゃちょっとしんどそうだなあ…。と、迷いに迷った挙げ句、やはり自転車でいけるところになりました。午後7時に家を出発。もう、だいぶ夜風が涼しくなりました。そろそろ人々も歩き出し、みんなの流れてゆく方向へ私たちも走ってゆきます。

途中でちょっと腹ごしらえ、と思っていたら、「広沢池灯籠流し 7時より」と看板があり、「お、これはたいへんだ!」と直行。そぞろ歩く人々を縫うように走ってゆくと、いきなり目の前に池が開けていました。おお、色とりどりの灯籠が池の左から右へと流れてゆきます。警備の人たちもいっぱい。なんとか自転車を停めて、池の端を廻ってみると、岸でいっぱいの灯籠を積み込んだ木舟が奥へと進んでいって、ちょうど池に突き出した小さな祠のあたりから灯籠をそっと水面へ降ろしています。後ろには鳥居形の送り火のあたりに準備のたいまつが見えます。

なかなか幻想的な雰囲気の中を抜け出し、自転車で清涼寺付近まで行き、鳥居形のすぐ真下まで走りました。場所を探すまでもなく、もう道ばたには座り込んでいる人々が。おお。鳥居形の点火準備している人の姿までよく見えます。と、ふいに、「あら、大文字がみえるわ!」との声。思わず振り返ると、木々の生い茂る端にほんのちょっと東山が顔を出している。ちょうどうまい具合に「大」の字が明々と浮かび上がっています。今8時になったところで点火されたのですね。そこにたまっていた人々もいつの間にか増え、みんなが「おお、ほんまや、みえるみえる。」と立ち上がって見ています。京都のまさに反対側なのに、こんなに大きく見えるとは。人工の灯りならこんなに届かないだろうに、炎って、不思議なものですね。煙に反射した光との相乗効果なんでしょうか。昔「のろし」に使われたのもうなづけます。

それから待つこと20分。ここからは見えないけれど、その間「妙」「法」「舟形」「左大文字」が山の向こうで順繰りに点火されているはずです。風も涼しく、みんな和やかに形の起点のところに灯っている「親火」を見守っています。いよいよ点火となった瞬間、松明を持った人たちがまるで蜘蛛の子を散らすように一斉に駆け出し、並べられたいくつものたき火に火をつけ、ゆっくりと鳥居の形が夜空に浮かび上がってきました。なんとも勇壮な見事な眺めです。送り火って、線上にずっと薪が並べられているのかと思っていたら、大きな松明の点を並べて文字を書いてたんですねえ。いやあ、炎の揺らぎまでしっかり見えて、思わぬよいポイントでした。

さあ、そこで10分ほど鑑賞したら、自転車で一目散に渡月橋へ。これもすごい人込みです。送り火の点灯時間はそれぞれ30分。かき分けて反対側へ渡ると、おお、桂川の向こうにさっきの鳥居形が!なかなかくっきりいい感じ。そしてこちらの川にも、灯籠流しが行われています。ただし、流れも早く、流すゾーンが川べりの一部に決められていて、ちょっと機械的。それでも、出店も川岸の宿もいっぱいにぎわっており、久々にここちよい夏の夜を堪能できました。

☆今日のちび庭気温 26~31℃ おお、涼しかったですねえ。ちょっと秋の気配???(^_^)