ちび庭日記

借り家住まいのちいさな庭の植物達を中心に、身近に感じたことを載せてゆければいいな~と思っています…(^_^)。

8月ちび庭

2012年08月11日 | 栽培
8月のちび庭は、花たちも一休み。ベランダにぽつりぽつりと咲いています。暑いね~。

夏は、やっぱり、朝顔よ。

大きな朝顔、咲きました。‘水月’です。思ったよりもだいぶグレーがかっている感じ。かなりシックです。

ほんとは青に白い筋が入る‘松風’が大のお気に入りで欲しかったんだけど、種がどこにも売ってないのね。朝顔の品種にもはやり廃りがあるのかしら。


同じく‘水月’。ペールブルー、っていうんでしょうかね。これはこれで美しいです。この横からの眺めも好き。


こちらは…‘浜の吹雪’だったとおもうんだけど???赤に白筋、にしてはずいぶん色が浅いです。肥料が切れてる?
もう端がまるまって、ちょっと写真とるのが遅かったですね。

どちらも直径15㎝ほどの巨大輪。朝顔は、日本朝顔がいいなあ。この繊細な色、花びら。大胆だけどはかなげなところがすてき。


なんとなくノスタルジックにホウセンカを植えてしまったのは、のーえんのボランティアさんの影響だな~。


こちらは。サンチュの花です。洋服のボタンみたいで、とってもかわいい。ベランダに10株程度で、春からだいぶたくさん食べました。でも、花が咲くとおいしくないのよね~。そろそろ次を植えなくちゃ。


レモンマートル。透き通るような花。ひ弱そうに見えても、毎年しっかり花を咲かせてくれます。

そういえば、冬にダメージを受けて枝を落としてしまったベニゴウカンは、若い枝がすくすく伸びても今年はまだ1輪も咲かない。新枝には咲かないんだったかしら???それともダメージで春起きるのがさらに遅かったから花も遅れているのかしら。

さて。ちょっと前に鉢の雑草取りをしていたら。すごいパンクな蛹を見つけてしまいました。ひええ~。

トゲトゲ!それよりなんだこのメタリックな鋲は!(拡大するとこわいので小さな画像にしておきます…)
いやまて、こんなパンクなヤツは…あのへんか。(と、頭の中で検索。)

ヒントその1:トゲトゲ。ヒントその2:近くにビオラあり。
とすると、あれだろ。あれしかないだろ。

そ~なのよ。ツマグロヒョウモンチョウなのよ。最近北上してきているという。勇気のある方はつれブログの大きい画像でど~ぞ。
http://blog.qlep.com/blog.php/quinland/620339?categ=1&year=2012&month=8
ちなみに、2日後には抜け殻になってましたがメタリック鋲のところはただの透明な膜になっていました。不思議~。

おまけ、ネコバス。いえ、トビモンオオエダシャク。今日も過酷なベランダで実生のフジリンゴにしがみついています。毎朝ネコバスくんがどこにいるのか楽しみです。




ビオラ。8月までがんばってます。


ちび庭の簡単バードバス。一番のお得意さんはアシナガバチです。

いんぷっと。

2012年08月02日 | 読書録

はい。最近読んだ本です。常に図書館から10冊程度借りています。それでも庭関係の本が尽きないのはありがたい限りです。とくに、2万円とかする本も読めるのは実にありがたいことでございます。


・ ポール・スミザー 日乃詩歩子 「日陰でよかった! ポール・スミザーのシェードガーデン」宝島社 2008



ポールさんのシリーズは好きであると読んでしまいますが、こちらもフムフムと食い入るように読みながら、さっそく植物いじりをしたくなりあれこれとさわりだし。日陰と一口で言っても、確かに実に様々なのですね。植物をとことん観察すること、自分もまだまだだなあと反省。ご実家のお庭とご両親のエピソードには、とても共感します。



・ 三好和義 「京都の御所と離宮」 朝日新聞出版 2009年



写真集です。とても大きく厚い本です。実に、実に美しい。京都御所、仙洞御所、修学院離宮、桂離宮の庭園や建物、調度など、細かいところまで写真で捉えてあり、ため息をつきながらじっくり眺めてしまいました。



見学は予約制のため、京都御所以外は入ったことがない(その周りは幾度となく通っていたというのに!)のですが。



いいですね~。うつくしいですね~。日本の文化の粋ですね~。もう、是非、実物を見てみたいです。



・小林享「風景の調律 景観体験の構築」鹿島出版会 1999年



あらゆる風景にはメッセージがあるということを思い出させてくれる本でした。



小学校の頃、東京に向かう新幹線の中から、延々と続いてひしめく住宅と林立する高層ビルをみて、背中がゾワゾワしたのを覚えています。



緑豊かな田舎から久々に出てきて、目に映るこの全ては、ねじの一本一本に至るまで遠い昔からその一つ一つを誰かがデザインし集積されてきたものなのだ、ということをふいに感じ、人間の底知れぬパワーに圧倒されてしまったのでした。



五感をフル回転して風景のメッセージを読み解くのを忘れず、さらにより良い風景が構築できれば、素晴らしいですね。



・小出兼久「聖書の庭 庭づくりの原点を求めて」NTT出版 1998年



聖書の世界で歌い上げられる植物の種類は実に豊か。



それにくらべ、仏教聖典で思い浮かべる植物表現といえば、蓮、菩提樹、沙羅双樹、といったところでしょうか。といっても、お経に触れるのは法事の時ぐらいなので本当はどうかよく分かりませんが。



聖書の生まれた地は生きるには過酷な気候であるが故に、植物の豊かな、安心して生存できるオアシス=パラダイスとして人々を魅了したのでしょうね。



一方、もともと緑豊かな仏教圏では、具体的な植物よりも光や五色の雲、妙なる音楽や香りが浄土の表現としてつかわれている気がします。



西洋の庭と東洋の庭。こんなところからも、違いが出ているのかもしれませんね。共通点があるとすれば、薬草園の役割でしょうか。そう考えると、またなかなかおもしろいです。



・アビジット・V. バナジー「 貧乏人の経済学 もう一度貧困問題を根っこから考える」みすず書房 2012年



途上国援助におけるミスマッチはなぜ起きるのか? マイクロファイナンスが機能しない状況とは? 意外な現地の実情や問題点、人々の行動心理。「事件は現場で起きてるんだ!」という台詞がふと浮かびます。



ニーズを的確につかみ方向性を見直す。より適切な手段を追求する。言葉にすると簡単ですが…。途上国でなくとも、自分の仕事や日常生活においてもいろいろと考えさせられる本でした。

ゆる~く植物栽培

2012年08月01日 | 栽培

ここんとこ、ちび庭、あまり殺虫剤を使っておりません。トウガラシ&ニンニクエキスや木酢液さえも。手入れがめんどくさいのは確かだけど、最近ご近所のアイドルになっているお隣さんのペットもいることだし。


いや、もちろん虫はいるのです。アブラムシもチュウレンジバチも。


それがある時ふと、それまでさんざんたかっていた虫が、ある程度たつとすっといなくなるのに気がついたのです。


サンチュにびっしりたかっていたアブラムシが、突然きれいさっぱり消える。いやというほどいたバラのチュウレンジバチが消える。もう葉っぱがなくなっちゃうよ~、とあきらめていたナツミカンの木からアゲハの幼虫が1匹残らず消える。


直接の原因は、分かりません。まあ、消えるまでに葉っぱの半分くらいは食べられちゃったりしますが。


成長して飛び立っていったのか、天敵に狩りつくされたのか、おいしかった植物の新芽が成長してまずくなったのか、あまりの暑さに一休みなのか…。


まあ、それらの理由が少しずつ影響しているのでしょう。ちび庭全体の生物層が豊かになって、バランスがとれてきたってことかな。


なんとな~く、うわ~、いっぱいいる、と思ってから2週間ほど経つと発生が落ち着いてくるような気がします。まあ、発生初期は葉っぱを食べつくされるのも困るので、捕れる範囲でテデトールもしくは強い水シャワーで吹き飛ばしたりしますけれども。


そんな虫達のサイクルを見越して、2週間ほどわざとずらして種をまく農家さんもあるとか。


ベランダのササゲのアブラムシも、収穫する頃にはマミー(寄生バチにやられたもの)だらけで、天敵が増えるようその場で洗い流してからお台所へ。


昨年ずいぶん悩んだお仕事の方の菜園のヨトウムシも今年はずいぶん少ないのは喜ばしい限り。「アブラムシはウイルスを媒介するから」って学校で学びますし、最初の頃は1匹たりともつけない覚悟でしたが。


出荷するんじゃなけりゃ、それでいいのよね~。完璧にピカピカに保たなくても。自分の庭なんですもの、より自然な姿で。造花のような傷一つない花より、ハキリバチがまあるくくりぬいた葉っぱがついてるほうが、クスリと笑えて愛らしい。


「収穫の半分は虫や鳥達に」っていう言葉もあるそうですし。


どなたがおっしゃったか、「アブラムシとは海に浮かんで魚達を養うプランクトンのようなものかもしれない」というのは、誠に言い得て妙ですね。イモムシはおとなしい顔した草食動物で、肉食動物のハチやカマキリは顔が怖いってね~。


そうそう。一匹ベランダにいるのよ。トビモンオオエダシャクの幼虫、つまりシャクトリムシが。庭主、決してイモムシは好きではないが、この御仁、いつまでたっても飛び立たない。


フジリンゴの実生の下枝が丸裸になって、あ~、と思ったらいたわけさ。でも、この大きさならそろそろ蛹になって飛び立つんじゃないかと思ってはや2か月。いっこうに成長する気配なし。毎朝水やりの際に探すと、「俺、枝だから。」って場所を変えて擬態してるんだけど、そのおかげで今日まで鳥に見つかることもなく。


調べてみると、どうやら成虫はかなり大きい蛾で、秋に蛹になるそうな。頭に猫耳のような突起があり、通称ネコバスとよばれているとか。う~ん。ま、いっか。ネコバスがんばれ。フジリンゴもがんばれ。成虫になったら戻ってこなくていいぞ~。


…なんだか最近、庭日記が虫日記になってるような気が…。虫と植物は、切っても切れない縁なのね。


☆今日のちび庭気温 :26~37℃ 水切れがはやいですね。これは自動灌水チューブを敷かなくては…。(^^;)