河口公男の絵画:元国立西洋美術館保存修復研究員の絵画への理解はどの様なものだったか?

油彩画の修復家として、専門は北方ルネッサンス絵画、特に初期フランドル絵画を学んできた経験の集大成を試みる

Go to トラブル

2020-10-06 13:13:38 | 絵画

学問の研究者の専門性に政治が口出しだけでなく、権力を行使した今回の日本学術会議の6人の任命拒否は「権力に反抗する者は排除する」という安倍政治を露骨にしてしまった菅は総理の器ではないだろう。とがめられて何でも良いから説明しておけば良いと思っているようだが、何ら説明になっておらず、学者の専門性に触れることが出来ないから、押さえつけるだけが手段になる三流、四流国家の中国の習近平に似て全体主義でこの国の民主主義を壊していることに悪気がない。内閣人事局を作ったとき、政治家よりものを知っている官僚に勝てないから、人事をコントロールする三権分立を壊しても平気な安倍や自民党が、この制度で無能な自分たちに官僚を従わせる国を作っていしまった構図と全く同じ。

東京大学の教授をしている友人にメールしたら、「任命拒否反対」の署名活動のメールが帰ってきた。彼も日常に危機感を感じたに違いない。

この国が島国で、隣国から物心両面で影響を受ける西洋の国と違って、内向きにガラパゴス化しやすく保守的になって世界に通用しないメンタリティーを育んできたのは、戦後長きにわたって与党として君臨した自民党の保守性で、純粋な保守ではなく、自分たちに都合の良いように周りが大人しくしている保守である。一時期世界からどう思われているか気にする日本人であったが、どうも最近はそれさえも気にせず、(自信を得たのではなく)世界の趨勢に鈍感になっている。

この国が学問や教育において政治の都合よい方に流れれば、経済金融に於いても今以上に後れを取るだろう。ノーベル賞学者である山中伸弥先生に10億円の研究補助金を出すのを泉補佐官と坪井審議官が圧力をかけて、自分たちの思うように従わせようとした事件があったが、愚か者ほど権力を握ると国家の利益より自分の個人的な利益を得ようとする。

トランプよりましだとか言わないで欲しい。あいつは人類の恥だ。大きな戦争が終わって、75年も経つと、為政者も再びおかしくなって、平和や人々の幸福についてないがしろにする者たちで支配されるようになるのが人間の歴史だろうか?確か昔読んだ「聖書」のヨハネの黙示録に「神は毒を持つイナゴか何かを解き放ち・・・コロナを民衆に与える・・・」ようなことが書いてあったような気がする。安倍のGo toトラベル・・・違うだろ・・・トラブルしか残らないぞ。

コロナの後、貴方はどんな世の中を望むだろうか?