書くことの好きな方達の輪に
加えさせていただいていた同人誌が
30年近くの時を経て休刊になった
私はここ数年の参加だったけれど
以下はこのblogに同人というタイトルで
過去に投稿したもの
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自分にしか分からないような
脈絡のない文章を投稿しても
楽しみ楽しみ頑張って!と
主宰者は励ましてくださる
国会図書館に置かれることを
知りながら
政権を批判するようなことを
書かずにいられなかったりする
石牟礼道子さんの「春の城」
のなかに
「五橋が架けられ、天草は観光の島をめざして
人を招びたい一心のようにみえる。
沿道に出来ては潰れ、出来ては潰れする店の残骸が無惨である。
日本中がリゾートあさりして歩くのがいつまで続くだろうか」
とある
石牟礼道子さんがこれを書かれて
何年になるのだろう
天草の美しい景色の表現のなかに
こうした文章を見いだして
私は心をくすぐられる
私のようなただそこいらの主婦が
社会や政治の批判なんかしても
役に立たないどころか嘲笑いの種でしかない
けれども
果てしの無い経済合戦の社会よりも
もっと意味のあることがあるようで
つい批判をしたくなる
我が町も流行っているコンビニのすぐ近くに
別のコンビニが建っては潰れ入れ替わっていく
そのようなことが当たり前になった
世の中で
勝ち残っていくためには
その上をいかなくてはならない
先人たちが危惧したり闘ってきたことの
どれだけが世を動かすうねりとなるのだろうか?
人々の暮らしの中で
とてつもなく大きな人災や公害を生み
多くの被害者を出さない限り
おそらくそうであっても
人々がうねりを起こし世論を巻き込み
因果関係を立証しない限り
企業や政府は動かないのだろうか
原発事故で
双葉町の少女が被爆した数値が
100ミリシーベルトあったことさえも
被爆まもなくわかっていたのを隠蔽し
今になって浮上してきたのだ
おそらく彼女だけの数値ではないはず
福島周辺で
増えた甲状腺癌や甲状腺異状の発生さえも
原発事故との因果関係が証明できない等と言う
ありかよ!⁉
卑怯だよ!
かつて日本に原発建設が
検討されたときの委員であった湯川秀樹博士は
原発建設を
急ぐことの懸念を示してこられたと聞く
けれど原発建設ありきの
政府にとって博士の反対意見を
聞く耳など
はなからなかったのだろう
また水上勉氏が故郷を書いた小説の中で
原発誘致により発展していく町の
手放しで喜べない
将来への不安を書いたものがあった気がする
南方熊楠は郷土を愛しできる限り自然を護り
生物の研究を世に残された
紀州の女たちは原発反対に立ち上がり
原発建設が決まっていたのを撤回させた
だから熊楠が護った自然をも
護ることができていく
無理な経済発展はいつか
いつか大きなしっぺ返しが待っている
このまま進めば
日本は
やがて世界は
経済戦争から世界戦争に向かい
地球の大きな自然破壊に
自然災害の大きな脅威を招き入れる
ここを護るのはここに住む人々
ここを愛する人々
危険・汚い・厳しい条件のものを
弱いものに押し付けてはならない
ここもあそこもそこも
大切なところ
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9人の孫たちの将来に
戦争の無い世界
豊かな自然の中で過ごさせてあげたい
ネパール人の娘婿は出産に立ち会うために
特急列車・新幹線・特急列車と乗り継いで
関東からこちらへ午後に着いた
スコールのような雨が降って
晴れたあとだったし東京・大阪と
雑踏を越えて来たから
彼の目に映ったここは鮮やかだったのだろう
お母さん
和歌山は緑が綺麗ですね
そうなんや!あなたたちの住むところも
関東の田舎やし変わらんやろ!
違います!色が違います! だって‼
同じグリーンでも違うのだろう
原発もない
これという工場もない
山と川と海に囲まれた和歌山
紀伊半島は開発に取り残された世界遺産の地
開発に取り残されたのではない
開発から人々の手で護りぬいた地なのだ
彼の国ネパールの
ヒマラヤのホワイトとブルーも
いつまでも鮮明なままで遺せるように
孫たちの孫たちのその孫たちに