2015.12/16 (Wed)
では、転載を。
「習近平よ、『反日』は朝日を見倣え」(高山正之) 新潮社刊 から
「外国と同盟を結ぶ本当の意味」と題して、日露戦争時の日英同盟の波及効果に関して書かれたものです。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
(略)
~プリボイは敗北の原因について日本海軍の抜群の強さと対するロシア将兵の低い士気を挙げている。
ロシア艦隊はマダガスカルを出てインド洋を横切りマラッカ海峡から仏印のカムラン湾まで2か月間、どこにも寄港できなかった。
そのカムラン湾もフランス艦がきて追い出され、湾外で漂泊して過ごした。前舷上陸して英気を養うこともなく、そのまま戦場に入った。彼らは身も心も倦(う)んでいた。
なぜロシア艦隊は寄港できなかったか。日英同盟ゆえだ。第三国がロシアを支援したら、規約に従い英国はその国に軍事制裁することになる。
英国はこれを脅しにロシア艦隊のスエズ通過を阻み、寄港地の国々に干渉した。
どの国も英国と戦争する気はない。ロシア艦隊はどこからも石もて追われた。
一方、ロイター通信は日本にロシア艦隊の情報を提供し、対露宣伝戦も展開した。日露の戦況は世界に流され、ロシア人は落ち込み、逆にビルマ人もイスラム社会も興奮し、白人国家には想定外だったが第三世界の民族意識も高めた。それほどの宣伝効果だった。
日本が勝てた要因の少なくとも3割はこの日英同盟のおかげだった。
もちろん英国がどこかと戦争すれば日本は義理を返す。第一次大戦に日本も参戦し、青島のドイツ要塞を叩いた。
地中海にも巡洋艦明石以下18隻が出て、Uボートから連合国軍側の艦船を守った。勇敢な救難活動は高く評価され、マルタ島にはその顕彰碑が今も残る。
日本嫌いの米国はこの同盟を快く思わなかった。ワシントン軍縮会議では「日英同盟に対抗し戦艦比率を米8、英5、日3にする」と脅して、同盟を破棄させた。
日本が孤立するとすぐドイツが中国に最新の兵器と軍事顧問団を送り込み、蒋介石軍を強くして2度も日本にけしかけた。上海事変である。
米国もドイツに倣う。杭州に飛行学校を建て、米国製の戦闘機を供与し、ジョン・ジュエットら教官団を送って中国空軍の養成を始めた。
しかし中国人に飛行機の操縦なんてとても無理①と分かるとフランクリン・ルーズベルトは現役の米軍操縦士を義勇兵の名で大量に送り込んだ。フライング・タイガーと呼ばれた。
上海事変は一次も二次も本ものの戦争だった。ただ、日本が戦争だと言えば、中立国米国はそれを口実にすぐ対日石油禁輸に出るのが目に見えていた。
(以下略)
転載了
・・・・・
註 ①→杭州の飛行学校で養成した支那人操縦士について
「一番機は滑走路をオーバーランして水田に突っ込み、三番機は着地失敗で裏返しになって滑走路で炎上した。四番機はその消火中の消防車に突っ込んで大破し、結局十一機中五機がおしゃか、四人が死んだ。」
第二次上海事変では巡洋艦「出雲」を空爆。しかし次々と撃墜されたため怖くなった一機が逃亡。その際、捨てた爆弾が上海娯楽場「大世界」前で炸裂。数百人の支那人が死亡。
~「アメリカと中国は偉そうに嘘をつく」~より
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「個別的自衛権があれば十分」とか「専守防衛権はあるのだから」などと言って、「集団的自衛権は戦争に巻き込まれる惧れがある。地球の裏側にまで戦争に駆り出される」、と、大騒ぎ。
でも、軍事の専門家はそこら辺り当然のこととして「集団的自衛権では何もできないんです。心配もいらないかわりに大して役に立たない、絵に描いた餅。平和を望むのなら、集団安全保障体制を作ることです。集団的安全保障。NATOのような。」
あ、また要らん話を。
早い話が刀を持っていて、鞘止めをしていることを見せびらかす意味がどこにあるのか、ということです。鞘止めをしているかどうか分からないからこそ、周辺の人は距離を取る。
「安心してください!戦いませんよ!」、なんて言って軍備に注目させる必要なんかない。
けれど、閂(かんぬき)に差していたら「いつでもケンカを買ってやるぜ」ということだから、無駄に波風を立てているわけで、「何だか感じ悪いよね」となる。北朝鮮みたいなものでしょうか。
閂に差した上に虚仮脅しの大段ビラ。ご丁寧に、近くを人が通ろうものならすぐさま柄に手をかけ、「ここは領海アルヨ!」と抜き掛けて見せる。それでやめときゃ良いものを、時々勢い余って抜いてしまい、慌てて取り落としたりする。苦笑ものだけど、却って危険なことこの上ない。
どこの国とは言いませんけど。
では、転載を。
「習近平よ、『反日』は朝日を見倣え」(高山正之) 新潮社刊 から
「外国と同盟を結ぶ本当の意味」と題して、日露戦争時の日英同盟の波及効果に関して書かれたものです。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
(略)
~プリボイは敗北の原因について日本海軍の抜群の強さと対するロシア将兵の低い士気を挙げている。
ロシア艦隊はマダガスカルを出てインド洋を横切りマラッカ海峡から仏印のカムラン湾まで2か月間、どこにも寄港できなかった。
そのカムラン湾もフランス艦がきて追い出され、湾外で漂泊して過ごした。前舷上陸して英気を養うこともなく、そのまま戦場に入った。彼らは身も心も倦(う)んでいた。
なぜロシア艦隊は寄港できなかったか。日英同盟ゆえだ。第三国がロシアを支援したら、規約に従い英国はその国に軍事制裁することになる。
英国はこれを脅しにロシア艦隊のスエズ通過を阻み、寄港地の国々に干渉した。
どの国も英国と戦争する気はない。ロシア艦隊はどこからも石もて追われた。
一方、ロイター通信は日本にロシア艦隊の情報を提供し、対露宣伝戦も展開した。日露の戦況は世界に流され、ロシア人は落ち込み、逆にビルマ人もイスラム社会も興奮し、白人国家には想定外だったが第三世界の民族意識も高めた。それほどの宣伝効果だった。
日本が勝てた要因の少なくとも3割はこの日英同盟のおかげだった。
もちろん英国がどこかと戦争すれば日本は義理を返す。第一次大戦に日本も参戦し、青島のドイツ要塞を叩いた。
地中海にも巡洋艦明石以下18隻が出て、Uボートから連合国軍側の艦船を守った。勇敢な救難活動は高く評価され、マルタ島にはその顕彰碑が今も残る。
日本嫌いの米国はこの同盟を快く思わなかった。ワシントン軍縮会議では「日英同盟に対抗し戦艦比率を米8、英5、日3にする」と脅して、同盟を破棄させた。
日本が孤立するとすぐドイツが中国に最新の兵器と軍事顧問団を送り込み、蒋介石軍を強くして2度も日本にけしかけた。上海事変である。
米国もドイツに倣う。杭州に飛行学校を建て、米国製の戦闘機を供与し、ジョン・ジュエットら教官団を送って中国空軍の養成を始めた。
しかし中国人に飛行機の操縦なんてとても無理①と分かるとフランクリン・ルーズベルトは現役の米軍操縦士を義勇兵の名で大量に送り込んだ。フライング・タイガーと呼ばれた。
上海事変は一次も二次も本ものの戦争だった。ただ、日本が戦争だと言えば、中立国米国はそれを口実にすぐ対日石油禁輸に出るのが目に見えていた。
(以下略)
転載了
・・・・・
註 ①→杭州の飛行学校で養成した支那人操縦士について
「一番機は滑走路をオーバーランして水田に突っ込み、三番機は着地失敗で裏返しになって滑走路で炎上した。四番機はその消火中の消防車に突っ込んで大破し、結局十一機中五機がおしゃか、四人が死んだ。」
第二次上海事変では巡洋艦「出雲」を空爆。しかし次々と撃墜されたため怖くなった一機が逃亡。その際、捨てた爆弾が上海娯楽場「大世界」前で炸裂。数百人の支那人が死亡。
~「アメリカと中国は偉そうに嘘をつく」~より
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「個別的自衛権があれば十分」とか「専守防衛権はあるのだから」などと言って、「集団的自衛権は戦争に巻き込まれる惧れがある。地球の裏側にまで戦争に駆り出される」、と、大騒ぎ。
でも、軍事の専門家はそこら辺り当然のこととして「集団的自衛権では何もできないんです。心配もいらないかわりに大して役に立たない、絵に描いた餅。平和を望むのなら、集団安全保障体制を作ることです。集団的安全保障。NATOのような。」
あ、また要らん話を。
早い話が刀を持っていて、鞘止めをしていることを見せびらかす意味がどこにあるのか、ということです。鞘止めをしているかどうか分からないからこそ、周辺の人は距離を取る。
「安心してください!戦いませんよ!」、なんて言って軍備に注目させる必要なんかない。
けれど、閂(かんぬき)に差していたら「いつでもケンカを買ってやるぜ」ということだから、無駄に波風を立てているわけで、「何だか感じ悪いよね」となる。北朝鮮みたいなものでしょうか。
閂に差した上に虚仮脅しの大段ビラ。ご丁寧に、近くを人が通ろうものならすぐさま柄に手をかけ、「ここは領海アルヨ!」と抜き掛けて見せる。それでやめときゃ良いものを、時々勢い余って抜いてしまい、慌てて取り落としたりする。苦笑ものだけど、却って危険なことこの上ない。
どこの国とは言いませんけど。
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